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ラズパイを選ぶ理由

前回、コンピューターを触り始めるという子供たちにはRaspberryPi、通称ラズパイが良いですよと書いたので、ここでもう少し詳しく。

ラズパイは、1枚の基板にSDカードとキーボードとマウスとディスプレイを刺して、最後にコンセントにつなぐと動き出すパソコンです。

一番安いやつだと、なんと600円(写真左。右はケースに入れたもの)。プログラミングもできるし、Minecraftで遊ぶこともできます。そして100万円のパソコンと”同じように”マウスとキーボードを使って操作します。

そして、私がラズパイを薦めるのは「同じことが安くできるから」以外の理由があるのです。

会社も学校もWindows?

今、電気屋さんで売っているパソコンの殆どが(私の街にある電気屋さんでは99%以上が)Windowsマシンです。そしてそれらのデスクトップには「かんたん〇〇」だの「セキュリティ□□」だののアイコンやウィジェットがずらりと並んでいます。そのマシンを使い始めればコルタナと連携して頻繁に通知を出してくるに違いない。前の職場で何台のPCで、どれだけのアプリを削除して、どれだけコルタナに「おとなしくしててね」と言って回ったことか!
子供たちがパソコン(つまり創作の道具)に向かっているときには「これを変えればこうなって、次にここを触ってみて」と考えることに集中してもらいたいのに、「ウィルス感染の恐れがあります」とか、「インターネット接続でお困りですか?」とか、「あの○○がパワーアップして、今なら無料」とか、邪魔をされるのは最悪です。決してWindowsを否定するわけではないのですが、子供に渡すなら「最初に徹底的に通知をなくす設定をする」ことになるので、選択肢から外したいのです。

Macじゃ駄目なんですか?

いいえ。Macで始められるならそれが一番です。余計な通知はありませんし、きれいなフォント、洗練された操作感、、その子は幸せものです。

Linuxってやつ?難しいんでしょう?

そうなんです。ラズパイはWindowsでもMacでもなく、Linuxが入ってます。でもご安心下さい。触ってみれば基本は同じです。Googleで調べ物をしたり、ゲームを作るときにその違いが邪魔になることは殆どありません。

そんなふうに言えるのは、現代のインターネット環境があるからです。
たとえば、ワープロソフト(MicrosoftのWord)とか表計算ソフト(同Excel)を買わなくてもインターネット上で同じようなことができます。しかも、作ったもの(データ)もインターネット上にあるので、子供がラズパイで作ったものを親のPCやスマホで見ることもできます。オフィスソフトだけでなく、ゲーム作りもプログラミングの勉強も、ブラウザ(ChromeとかSafari)とインターネットがあれば、手元のマシンのスペックはそんなに必要ではなくなってきているのです。

私がやりたいと思っている「子供向け無料パソコン教室」では、もうちょっと性能の良いラズパイを使います。それでも1個6,000円。データはインターネット上に置いといて、子供たちが物理的に壊さなければ何をやっても大丈夫な環境を作ります。大切なファイルを消してしまっても、初期化すればまた使えることを教えてあげれば、臆せず使い倒してくれると思うのです。

まとめ

パソコンとインターネットのことを学ぶなら、安くて、作業の邪魔をしてこなくて、遠慮なく使えるラズパイが本命です。
次回は、そんなラズパイを最大限活用しつつ、コンピュータと仲良くなるための周辺機器について書きます。

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