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県の産業支援機関の活用:燕三条の町工場の一例

新潟県には主に3つの産業支援機関があります。
・NICO 公益財団法人にいがた産業創造機構
・公益財団法人 燕三条地場産業振興センター
・NPO法人 長岡産業活性化協会 NAZE

それぞれ、
・新潟市、新潟県全般
・燕市、三条市、その近郊
・長岡市
と地域に根差した活動をしています。

トクニ工業は燕市に居を構える会社なので、主に燕三条地場産業振興センターを活用しています。
主な活用としては
・展示会「燕三条ものづくりメッセ」の出展
・加工依頼案件の紹介
・研修・教育セミナーの受講
・燕三条デザイン研究会

・展示会の出展
毎年、10月下旬に燕三条地場産業振興センターで開催される「燕三条ものづくりメッセ」に出展しています。
展示会に出展する理由としては、新規案件に取り組む姿勢を内外に示すことにあります。
製造業の展示会の場合は、物販や食品などの展示即売会とは異なり、その場で商品が売れるわけではありません。図面や検討案件などを持ち込んで相談される来場者もいらっしいますが、その場で案件が決まることは稀ではないでしょうか。
情報として加工できる会社をリサーチしながら、それにふさわしい案件が来た際に、再度問い合わせるといったことが多いかと思います。
私どものように金属の板加工を行う会社も複数社出展しており、それぞれ自社の強みをPRしています。
燕三条地場産業振興センターで開催される展示会に出展することは、ただそこに来場した人にPRするだけではなく、1年間を通して燕三条地場産業振興センターに加工の問い合わせがくる窓口となるスタッフにPRすることになるのです。

・加工依頼案件の紹介
燕三条地場産業振興センターには、全国から金属加工の相談が寄せられています。燕三条は金属加工の産地という認知が広がっています。毎年「工場の祭典」という工場を開放して、一般の方が工場見学ができるイベントも開かれています。トクニ工業は守秘義務等の関係で参加できていませんが。
燕三条地場産業振興センターの中には、企業支援課という部署がありビジネスマッチングの支援を行っています。金属製品の加工先を探している企業・個人が問い合わせを行っています。
金属製品の加工といっても様々な分野があり、直接特定の企業に照会してもそこが加工可能とは限りません。
トクニ工業でもホームページ上で製品事例を挙げていますが、写真だけ見て自身の抱える案件が適しているかどうか判断するのは難しいでしょう。
その点、地場産業振興センターに問い合わせると、担当スタッフが加工可能そうな企業に照会をかけてくれ、条件が合えば商談が成立します。

・研修・教育セミナーの受講
企業経営セミナーや技術者講習などが、官民問わず様々なところで開かれています。
私の場合、燕三条地場産業振興センターと中小企業大学校三条校でいくつかの講習を受けました。
研修には県や市の助成制度などもありますので、情報収集してから受講した方がメリットがあります。

・燕三条デザイン研究会
年数回講演会などが行われます。
様々な業種の企業が参加している異業種交流会ですので、日常の業務では交流することの無い方々と接する場となっています。
この燕三条デザイン研究会が縁で仕事に発展したこともいくつかあります。
また業種は異なれど、同じ地域で事業を営んでいるので燕三条地域の共通の話題にも事欠きません。

最後に、数十年、燕三条地場産業振興センターを活用してきましたが、関わりだした当初から常に目をかけてくれ、新商品開発のグループなどにも紹介していただいたスタッフの方が、先日バイクの事故で帰らぬ人となりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
とてもお酒が好きで、懇親会の際には楽しい話をいくつもしてくださいました。海外経験も豊富で多角的なアドバイスもいただいたこともあります。地域とのつながりのきっかけをいただき、たいへんありがとうございました。


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