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石を投げられる

こんにちは、トクです。本日もお読み頂きありがとうございます。

私が、うつ病を発症する原因は、先輩職員Oさん(以下Oさんと表記)によるパワハラでしたが、そのパワハラの中のエピソードの1つをご紹介したいと思います。

うつ病を発症した時の職場は、区画整理事務所でした。主な仕事は、区画整理地内の地権者に移転をしてもらう為の交渉でした。

1千万円単位のお金が動く交渉なので、簡単にはまとまりません。地権者は、出来るだけ多くの補償金を得ようとします。それに対してこちら側は、国の示した基準で算定した金額で契約書をまとめようとします。

区画整理地内には、様々な噂が飛び交います。○○さんの家は、2回目の交渉では10万円の上積みがあっただとか、□□さんの家では15万円補償金を上積みされたとか・・・。

補償金の出処は税金ですから、ゴネられたと言って補償金額を上げることなどありえません。補償金額を上げるためには、それ相応の根拠を示さないと決裁がおりないのは当然のことです。

さて、ある時に、ある地権者から「あと、10万円補償金額を上げてくれたら印鑑を押す」という申し出がありました。もちろん、10万円上げられれば何の苦労もないのですが、金額を上げられないのは前述した通りです。

そこで、担当者から「補償金額を上げることは出来ないが、その代わりに引越しの作業を区画整理事務所の人間で行なうから、それで納得してくれないか」と提案しました。

引越し業者に頼めば軽く10万円以上の料金を取られます。その費用を0円にすることが出来れば、補償金額を上げたことと同様の利益を地権者に与えることが出来ます。

何回かの交渉の後、こちら側の提案を地権者が受け入れてくれました。そこで、つぎに日曜日に係の職員総出で、その地権者の家の引越し作業を行いました。

その作業中のことです。作業の間も、相変わらずO さんの私に対する暴言が止まりません。その時の私のメンタルはボロボロになっていて、とても作業の集中出来る状態ではありませんでした。

そんな時に、私がミスを犯してしまったのです。地権者の荷物の中に、いかにも高そうなステンドグラスがあったのですが、それを運ぶ際に、うっかり手を滑らせて割ってしまったのです。

早速、Oさんの罵声が飛びます。「バカヤロウ!何やってんだよ!こんな高そうな物壊しやがって!弁償しろ!弁償を!」と怒鳴ります。

私は顔面蒼白になりました。やってしまった・・・。よりによってこんな高そうな物を壊してしまった・・・。どうしよう、どうしよう・・・。半ばパニック状態です。

係長が飛んで来て、まずは、Oさんと私の間に入ります。そして、ステンドグラスを確認すると、「あとはオレに任せろ。お前は向こうに行っていろ」と言ってくれました。

呆然とたたずんでいる私に、O さんの罵詈雑言が飛んで来ます。しばらく経ってから係長が「俺が謝って来たから、話は申し出ついているから気にするな」通り言ってくれました。

しかし、Oさんは収まりません。大声で「おい!みんな聞いてくれ!大人のくせに、自分が壊した物の謝罪に行かない奴がいる。信じられね〜よな」そんなことが30分以上も続きました。

私自身も「30歳を過ぎたいい大人が自分のミスを上司に任せっきりで良いのか。自分が謝るべきだと」そう思っていました。このまま、Oさんの暴言を聞いているよりも、地権者に直接謝って、怒鳴られるなら怒鳴られた方がよほど楽だと思っていました。

係長に、「自分に謝らせてください」と伝えると「俺が謝ってもう話はついている。お前が行って話しを蒸し返す必要はない」と謝りには行かせてもらえませんでした。

少し経って、3時の休憩にはいりました。みんな適度に散らばって、各々、缶ジュースなどを飲んでいたの時のことです。

Oさんが他の職員に「おい。石当てやろうぜ。」と声をかけました。そして、飲み終わった缶ジュースの缶目がけて石を投げ始めました。私は、自分にところに石が飛んで来ないように座る位置を移動しました。

ところが、しばらくすると私の背中に何かが当たります。ふいっと振り向いて見ると、Oさんがニャっと笑っています。そして、いつの間にか、空き缶が私のすぐ後ろに置いてあったのです。

私はすぐに座る位置をずらしました。しかし、相変わらず石が飛んで来ます。何回かその繰り返しをしました。私が座る位置を変えるとOさんは空き缶の位置を変えるのです。

そして、他の職員にも「お前もやれ。」通り言っているのです。さすがに他の職員は私に石を当てることはしませんでしたが・・・。

結局、この石当ては休憩時間いっぱい続きました。日頃の暴言に叔母さんに縁を切られたこと。それに、前の職場の先輩の自殺でボロボロになっていた私のメンタルに最後のトドメをさしたのが、この石投げ事件?でした。

これ以降、私は、うつ病地獄に真っ逆さまに堕ちて行ったのです・・・。まさか、この後、うつ病に10年以上も苛まれることになるとは、この時はまだ思いもよりませんでした・・・。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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