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夢日記「鳥 」2019/07/10

山あいにある小さな農村。周りは畑ばかりなのに、歩いていてもそこに住んでいる人をあまり見かけない。そのうち、村人はひっそりと隠れるようにして住んでいるのだと僕は気づいた。

 みすぼらしい身なりの一家。母親や小さな子供達は髪の毛はボサボサ、汚れた体や衣服のままだ。父親は見当たらない。陽の光があまり入らないこの家の小さな窓から差し込む光。木でできた何か大きめの道具をうつ伏せで抱き込むような姿で父親は居た。頭部は無く、首から皮のようなものがだらりと長く垂れている。この一家はこの男を上から少しずつ食べながら暮らしているに違いない。

 あまり姿を見せない村人は、鳥を恐れていることがわかった。普段はその姿を目にしない鳥は、何かのきっかけで続々と現れる。鯖のような模様、尻尾はキジに似て頭の形は鋭角的な形をしている。鳥は2,3羽草むらに現れたと思うと、あちこちから飛んできて、あっという間に地面に空に増え続ける。僕は恐ろしくなって彼らを刺激しないよう、静かに誰かの家に入った。幸い何も起こらずに済んだ。

 岩山のふもとの地形を利用した水族館に行ってみた。建物はなく、掘って水を溜めただけのようなプールが何か所もある。天気が良く、水は綺麗なエメラルドブルーで、素朴な美しさに見とれる。ウエットスーツを着た飼育員らしき人が数人居るのを確認しながら斜面を降りていき、プールに近づいた。遠くから見た時には美しいと思ったプールには、台風でも通り過ぎたかのようなゴミが浮き、イルカのような生き物の死体がいくつも浮いているのが見えた。遠目には平和そうに見える、この水族館に何かが起こった事は明らかだった。あの鳥の群れの仕業なのだろうか?

 暫くして軍隊がやってきた。我々をここから救出するという。だが、どうやら何らかの基準があり、救出する人間を選別しているようなのだ。ナチスの様な雰囲気を感じ取り、警戒する。

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