『ガールズバンドクライ』9話感想

ガールズバンドクライの9話を観たのでその感想を書いていこうと思う。

今回は智ちゃん回ということで智ちゃんやルパさんの過去が描かれる。2人は以前ネットを介してバンドを結成し活動していたが、ルパさん以外のメンバーは智ちゃんの熱量に適う人間ではなく、智ちゃんの求めるレベルの高さにより嫌気がさしてバンドを辞めてしまう。それにより智ちゃんはバンドメンバーに強く指摘することに対してためらうようになってしまい、仁菜や桃香たちに対しても強く本音を言えないということで悩んでいる。そういった話が解決されるのが今回の主な部分となっている。

前回と比べると結構落ち着いた回という印象ではあったが、智ちゃんの掘り下げに関しては今まであまりなかったのでここで入れておくのは大事だったんじゃないかと思う。仁菜の演奏に対する強い想いも伝わってきたし日常回としても面白かった。

今回の仁菜は結構落ち着いていたと思う。せいぜい人の家のエアコンをぶっ壊して友達の家に入り浸って扉を壊すくらいだったし他の回と比べると比較的おとなしかったと思う人も多かったのではないだろうか。今までの行動が狂犬すぎたので個人的にはもっとやってほしかったなという気持ちもあるけど1話くらい日常回があってもいいかなとは思う。

ただ井芹仁菜の狂犬っぷりがこのまま落ち着いてしまうのはちょっとやだなーと思う面もある。なぜかというとやはりこのアニメで一番面白いのは仁菜が吼えている時だと思うからだ。基本的に仁菜の狂犬っぷりが発揮されるのは桃香との口論の最中なので、8話で桃香を説得してしまった以上「今後は落ち着いてしまうのでは……？」という懸念が少しある。9話は智ちゃんをメインに掘り下げる回ということなので、もしかするとノイズにならないように仁菜の狂犬描写を少し抑えただけという可能性もある。今後仁菜が落ち着いていくというのも杞憂に過ぎないかもしれないが、それでもやっぱりちょっと不安だ。ただ今までも非常に面白いアニメだったし9話も普通に面白くはあったので今後も期待はしている(ダイダスが桃香の代わりの吼える相手となってくれることに期待したい)。

智ちゃんが仁菜は前のバンドメンバーとは違うと思い始めたのも良かったなと思う。仁菜の決意は絶対に変わらないというか、自分の考えを証明するためだったら文字通り何でもやりそうだし(たとえ犯罪でもやりそう)、それは観ている側としても8話までの回で十分に伝わっている。次回は予告を見る限り仁菜の回っぽいので仁菜の心情の掘り下げと狂犬っぷりに期待したい。