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最近見た映画6選(2023年3月2日の日記)

最近見た映画の感想を書こうと思う。いくつかの映画について書こうと思うので雑にはなると思う。

未知との遭遇

久々に見た。記憶と印象が違ったというか、序盤からこんなに政府側が宇宙人の証拠を見つけてる描写ってあったっけ?と感じた。ファイナルカット版だからなのか?前に見たときは山の近くに行ってようやく妄想じゃなかったんだということに気づくみたいな感じだったように記憶していた。ちゃんと見ていなかっただけかもしれないけど。

見直してみると細かい描写が結構面白い。主人公が初めてUFOを見た日の翌日、奥さんがUFOの記事を隠していたりとなんか面白い描写がある。奥さん側も結局は夫の言っていることが妄想だとか誇張だという風に解釈しているという感じにも思えた。

結局のところ夫側も妻側も信じたい情報を信じているだけの構図になっているように感じる。真実がどうであれ信じたい方を信じる。そういった描写のように見えた。現代でもこういうことはよくある。むしろSNS時代だからこそ面白いと思うテーマかもしれない。


RRR

巷で話題になっていたのと友人に勧められたということもあり見に行ってきた。これはすごい。

ところどころ意味の分からないシーンがあるけど、映画的に見ると構図が最高に良くなってるからすごい。川で子どもを助けるシーンとか意味不明な助け方なんだけど、あの手をつなぐシーンを見せられるとこれが最高の助け方だと思わされる。川のシーン以外にもそう思わせられるシーンが多い。

この映画を見て普通にインド文化に興味が出てきた。現在レグルス文庫の『ラーマーヤナ』を試しに読んでいるけどそれなりに面白い。インド神話関連はちょっとずつ追っていこうと思う。

あとやっぱりナートゥは最高。ナートゥ以外にも拷問のシーンで流れる曲とかもよかった。間違いなくエンタメ映画では自分史上TOP3くらいに入る映画だと思う。

すずめの戸締まり

RRRと同じ日に観に行った。新海誠はそんなに好きではないので半分冷やかし目当てで観に行ったけど新海誠作品の中では相当良いと感じた。個人的には新海誠作品で圧倒的にTOPの作品。

この映画についてはちょっと書きたいことが多いので後日に小説版を読んだ後にじっくり感想を書きたいと思う。ただこの映画はサブスクで配信されたらまた観ると思う。もしかしたら劇場にもまた観に行くかも(出不精なので可能性は薄いが……気持ちだけはある……)。


パーフェクトブルー

今敏の初監督作品。この作品は3度目くらいの視聴。

やっぱりこの映画は面白い。というかえげつないくらい精巧だと思わされる。映画ももちろんすごいけど今敏本人が公開から何年後かにこの映画を解説している動画が凄い。映画監督ってこんなところまで考えて作ってるのかと驚かされる。

今敏は意図のないカットはないと言う。その姿勢がまずすごい。実際に作られた映画でも最初に出てくる意味なさそうな戦隊ヒーローまで意味があるように作られているらしいしこだわりが違うなーと感じた。

映画の内容としては以前観た時よりもテーマがより頭の中に入ってきた感じがした。以前は単なるサイコホラーアニメとしてしか楽しめてなかった気がする。

この作品ではマネージャーのルミという存在がとても重要な存在として描かれている。以前観たときは聞き逃していたけどルミが以前アイドルをやっていたということが作中のセリフでほのめかされている。だからこそルミは未麻に希望を見出し未麻の真似をする。

そして最後の病院のシーン。ここでルミは精神の異常によりアイドルとしての未麻に囚われている。このシーンでは未麻の他者としてのルミではなく明らかに過去のアイドルの未麻という内面をルミに投じているように見える。未麻の内面描写を他者を使って巧みに表現してる感じがすごいと思う。

さらに言えば「アイドルとしてだけの自分から一皮むけた未麻」と「アイドルだった頃に囚われているルミ」という対比にも見える。未麻はうまくアイドルだった頃から女優に転身しその変化を自分の中で割り切ることができたが、ルミはそれができなかった。変化による辛さに耐え切れなくなった結果精神崩壊を起こしてしまったようにも見える。

この対比は結構リアルで自分もルミ的なところがあるんじゃなかとちょっと怖くなってしまうところがある。だからこそよいシーンでもある。こういう深く繊細なテーマをサイコホラーに落とし込んで見せてくるのは本当に凄いことだと思う。

映画大好きポンポさん

なんとなく体調が悪い時に軽く見れそうだな―と思って見ていたらめっちゃ面白かった。

どれくらい多いのかはわからないけどこの作品みたいに創作者を主人公に据えた作品ってもう1つのジャンルとして確立してきた感がある。この作品も新人映画監督を主人公として映画を作る話で思わされるところがあった。

映画自体は面白かったけど創作しない人でもなぜ熱くなれるんだろうか?ということはどうしても考えてしまう。こういう映画を見ていると自分は創作していないんだけど創作したくなってくる。

ただこの手のジャンルを見て湧く瞬間的な創作への欲求って突き詰めると創作欲というよりも印税欲だとか成功に対する欲求なんじゃないかと思うことがある。なぜなら本当に作りたいならもう作っているからだ。もちろんそういった俗な欲求から何かが生まれることもあるだろうけどなんとなく不純な気がするし長続きしない感じがする。

まぁそんなマイナスなことを考えなくてもこの映画は普通に面白い映画だと思う。創作者である作者自身の想いだとか機微も反映されている感じはするのでオススメ。


ベルリン・天使の詩

シャニマスでこの映画がモチーフになる話があったので見た。2回目の視聴だけど難解な映画なので考えるところはある。ぶっちゃけシャニマスとのつながりはなんとなくしかわからなかった。このあたりは言語化したいのでまた暇があったら観てみようかと思う。

この映画は天使が人間になる話なんだけど映画前半の天使状態の時はほぼモノクロ映画になっている。人間になった途端に世界が色づく。天使状態では人の心を読めるような描写があるけど、人間になると読めなくなる。

天使だと世界や人に対しての解釈がわかってしまうからこそモノクロに見えてしまうのかなぁと想像した。周りの情報がすべてわからず解釈の余地があるからこそ人間の世界は色づいているというのが自分の解釈。

他にも明らかにドイツの歴史などとも関係ありそうな描写があったけど正直全部咀嚼できなかった。女性と元天使との関係性で比喩的に文明論をやろうとしている感じは伝わってきたけど、それが具体的にどういうものなのかはわからない。このあたりは自分の知識不足の面もある。

あと最後にテロップでいろんな映画監督が天使でもあるというのが示されるんだけど、それが意味深だと感じた。これも気になるのでまたそのうち観てみようと思う。


まとめ

こうして書いてみると今年は映画を結構見てる感じがする。今年からfilmarksに記録を付け始めたので去年どれだけ映画を見たかはわからないけど、もしかすると去年1年で見た分量よりも3月2日時点で今年観た映画の方が本数多いんじゃないだろうか?

こういうのは見だすと何本も見たくなる。今年は本数を多く見ることにして100本くらい目指してもいいかもしれない(実際にやれるかはわからない)。

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