売れなかった漫画家は昔の作品でどう稼ぐか?

とくめい（匿名）

頑張って漫画家になっていくつかの作品を発表するも、あまり売れずにやがて漫画家を引退してしまった（あるいは休眠状態でアシスタントに戻った）・・・・そういう人達へ今回の記事をお送りしたい。

世の中売れなかった漫画は多く、それらの漫画は「そもそも漫画としてあまり面白くなかった」というのも一部ある。
しかし「漫画としてきちんと面白いのに売れなかった」というのもかなり多く、そういうのはkindleで電子書籍として長く売り続ける事ができるようになった今はうまくやればもう少し作品に脚光が浴び、漫画家にとってもいくらかまとまった金を生み出す事ができる。
それではそれをどうやってやるか?

＜全巻kindle unlimited化と安い値段のコンボがわりと効く＞

一巻や最初の数巻をkindle unlimitedで読ませて、残りの巻は普通の値段（今だと600円から800円台）で売るというのは正直あまり効果が期待できない。
今はみんな自由に使える金が減っている状況で、一冊600円から800円という価格設定は高く感じてなかなか買ってくれない。
話題になっている漫画は買ってもマイナーな漫画は最初の数巻をkindle unlimitedで読まれて終わるだけに。

元々売れていない作品だからもう全巻kindle unlimitedで読ませるようにし、「作品を気に入ったら全巻買ってください」とやるべき。
また、その際は全巻一冊100円くらいにすると10巻以下で終わった漫画は全巻一気買いする人もわりと出てくる。
巻数が10巻を超える場合は一冊50円のセールをすると全巻一気買いする人が増えやすい。

kindle unlimitedなら170ページの漫画をフルに読まれたら一冊85円くらい入るので、それで全巻読ませてから「さらに気に入った人は一冊100円とかのセールで全巻買ってもらう」をやると、kindle unlimitedの収益とセールでの収益が入ってくる事になる。
値段が安いと最初の数巻unlimitedで読んでからもう全巻買う人もわりといるが。

消費者視点で正直に物を言わせてもらうと、一冊600円から800円する場合はもう今はよほど気に入った漫画しか絶対に買わない。漫画は一冊ではなく何巻も続くので、一冊600円から800円というのはかなり重い。
でもkindle unlimitedで全巻読めるなら興味がわくとすぐダウンロードするし、それで内容が良かったなら一冊100円で買えると知ると一気に全巻買って手元に残したいという人もわりと多い。

マイナー作品で売ろうとしたら「まずはkindle unlimitedで全巻読んでもらう」をしてから「読み終わった後に気に入った人は全巻一気買いするよう、一冊100円（巻数が10巻以上の場合は一冊50円）で買えるようにする」のコンボを決めるようにしてみるのをおすすめする。
このコンボは結構効くので、10年くらいであなたが過去に出した作品が1000万円以上稼いでくれる事もある。出している漫画の巻数にもよるが。

＜インパクトのあるコマやページを広告として使う＞

kindle unlimitedで全巻読めるようにしても、それをこまめに自分のXアカウントで宣伝すべき。
Xでは自分の漫画のインパクトのあるコマやページ画像を表示しつつ、「この漫画はkindle unlimitedで全巻読めます」と宣伝のポストを繰り返すと、unlimitedユーザーならそれを見てすぐにアマゾンに飛んで漫画を読む人がわりと出てくる。

また、宣伝用のコマやページ画像をX上で色々配布し、「漫画の紹介用に用意しました。自由にこの画像を使ってください」とやると、アマゾンアフィリエイトをやっている人達はその漫画のコマやページ画像を使ってサイトやブログ、動画チャンネルなどでどんどん漫画を宣伝してくれる。
作品の知名度がアップし、kindle unlimitedで読む人、その後に安いからと全巻一気買いする人がもりもりと増えていく。

＜大幅値引きセールの利点と欠点＞

大幅値引きセールをすると当たり前のように一冊あたりの利益はずいぶん減るものの、買う人も大きく増える事になる。
またセールで漫画が売れるとランキングに入ってさらに売れ行きが加速したり、セール情報を紹介するサイトやブログ、Xなどで紹介されやすくなるというのがある。

＜過去の作品がkindle unlimitedやセールで脚光を浴びると漫画家として復活できる事も＞

売れなくて休眠状態になった漫画家も、過去の作品に脚光が浴びるといくつかの出版社から声がかかり、雑誌や漫画アプリでの連載につながる事もある。
年齢的にもう引退した漫画家はともかく、仕事が無くなって引退してもまだ漫画は描けるという人は、自分が過去に出したコミックを今回の手法で脚光を浴びさせれば再び漫画家として復活できるかもしれない。

セール価格については5巻以下で終わる漫画の場合は一冊150円とか200円にしてもまだ売れると思う。
「全巻一気買いした時の合計金額が1000円以下」なら人というのは全巻一気買いのハードルがかなり下がるものだ。


また今は漫画の値段がどんどん上がっていってる状況だからこそ逆に安い価格はインパクトがある。
kindle unlimitedでないユーザーであっても全巻一冊100円とかのセールをこまめにしている漫画については最初の数巻を試し読み的に買い、気に入ったら残りの巻を買ったりする人が出てくる事も。

好調に売れている漫画はともかく、もうkindle版の毎年の売り上げ額がかなりしょぼい漫画は今回提案した方法（全巻unlimited化と安い価格のコンボ、さらにXでのこまめな宣伝ポストやコマやページ画像配布）をやってみるのをおすすめしたい。
今までの方法と同じ事を続けても今まで同様に売れないままだ。

現役で活躍している漫画家も昔の売れていない漫画については全巻kindle unlimited化と安い価格でのセールのコンボを決めると、それで自分の事を知ったり気に入ってくれる人が増えて、今連載中や他の作品の読者数や売れ行きが増える事にもなる。