ー世代流行のギャップを探す世代を感じる要素とは
世代流行のギャップを探すー世代を感じる要素とは
今や日本文化として世界に認められる日本のアニメ作品。
昭和アニメを皮切りに、令和現在も最新のアニメが多々放映されています。
日常を切り取ったような作品から、昔や外国、異世界を描いたものなど、様々な作品がアニメファンの心をつかんでいます。
今回はそんなアニメ作品の「世代」に注目しながら、世代別のアニメにはどんなギャップ的な要素があるのかを探ってみます。
世代別のアニメ
世代別のアニメといっても、有名どころだけに絞っても全て書き出していてはとんでもない量になってしまいます。
昭和・平成・令和の3世代にそれぞれ2作品ずつをピックアップしてご紹介しつつ、その特徴をさっくりまとめ、世代アニメの特徴をまとめていきます。
昭和アニメ
アニメブームの最初、昭和アニメは、令和を生きる若年層にも知られている作品が多々あります。
手塚治虫作品「鉄腕アトム」や、高橋留美子作品「らんま1/2」などは、アニメを見ないという人にも伝わるのではないでしょうか。
今回は「あしたのジョー」と「タッチ」をピックアップします。
あしたのジョー
出典:dアニメストア
「あしたのジョー」は、原作・高森朝雄、作画・ちばてつやによるボクシング漫画を原作としたアニメ作品です。
漫画の連載からは2018年に50周年を迎え、特設サイトやイベントが催されました。
ジョーのトレーナーである丹下の「立て・・・・!・・・・立つんだジョー!」は有名なシーンですね。
スポーツ漫画でありながら、昭和らしい現実味や人情味のあふれるストーリーや各シーン・セリフも胸が熱くなります。
タッチ
出典:dアニメストア
「タッチ」はあだち充原作のアニメ作品です。
高校野球を題材に、双子の主人公とヒロインの恋愛模様も描いています。
アニメ主題歌「タッチ」は今でもカラオケのランキングに入ることがあるほどの人気曲です。
「ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで…」というセリフはSNSなどで見たことのある人も多いのではないでしょうか。あの元ネタがタッチなんですね。
出典:BookLive
また、「南を甲子園に連れてって。」というのも有名なシーン(出典シーンは別)。作中でも大きな意味を持つこのセリフは、モノマネ番組などでピックアップされることもあるので、セリフだけ聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
昭和作品の特徴
昭和アニメは手塚治虫作品を除けばデフォルメより等身に近いものや劇画ちっくなものが多い印象です。
また、原作の作画には手塚治虫を参考にしているような要素が多くみられるのも特徴でしょうか。
通信手段には手紙や電話が主流で描かれていることが多いですね。もちろん、SNSなどは登場しません。
平成アニメ
次に平成アニメですが、調べてみると数が非常に多いですね。昭和アニメブームで火のついたアニメ文化が一気に加速した印象があります。
「ポケットモンスター」や「犬夜叉」なども平成アニメに含まれ、また平成は初期から後期で実際の世界が大きく変わったこともあり作品にも違いが見られました。
平成アニメからは「美少女戦士セーラームーン」「らき☆すた」をピックアップします。
美少女戦士セーラームーン
出典:Gyao!
「月に代わってお仕置きよ!」のキメ台詞でお馴染みの「美少女戦士セーラームーン」。
こちらは武内直子の少女漫画が原作のアニメです。
女子向け作品でありながら、恋愛だけでなく友情や正義感にもフォーカスを当てた作品として人気です。
出典:Gyao!
アニメ放送は90年代ですが、パステルカラーやビビッドカラー、宇宙を連想させる色の組み合わせを巧みに用いることで少女らしさを演出しています。
出典:WITH online
原作もトーンを存分に使っていることもあり、アニメとはまた違った画面の華やかさを感じます。また、内容としてはファンタジーとはいえ中々深い話も多いため、大人も楽しめる作品です。
らき☆すた
出典:Hulu
「らき☆すた」は美水かがみ原作のアニメ作品です。女子高生4人組を中心に日常を描いた作品で、平成アニメとして思いつく人も多いのではないでしょうか。
いわゆる「萌えアニメ」に代表される作品の一つで、アニメーション制作会社として日本のトップクラスである「京都アニメーション」が制作しました。
今までご紹介した作品から一転、デフォルメされた作画に「平成の萌えアニメ」を思う人も多いのではないでしょうか。
原作は4コマ漫画であるため、アニメも小話集のようなテンポで進む特徴があります。当時の流行アニメネタを取り入れた作風は他ではなかなか見られません。
平成アニメの特徴
平成アニメでは現実的な色味や作画から離れている印象を受けました。目の大きさや配色などですね。
また、「推し」文化が生まれていくにつれて様々な萌えアニメが登場したのも平成です。女性キャラクターや女子キャラクターへの愛着が強い時代に感じます。
作中では昭和アニメでは見かけなかったガラケーやパソコン、インターネットを用いたメール・通話などのやりとりが現れています。
令和アニメ
いよいよ令和ですが、まだ令和になって日が浅いこともあり、記憶に新しいものをピックアップ。
「アイドリッシュセブンThird BEAT!」と「その着せ替え人形は恋をする」をご紹介します。
アイドリッシュセブンThird BEAT!
「アイドリッシュセブン」は、スマホゲーム「アイドリッシュセブン」を原作としたアニメ作品です。
ここまでは漫画原作でしたが、今回はスマホゲームが原作という変化球をピックアップしました。
7人の男性アイドルグループ「IDOLiSH7」と、そのマネージャーが芸能界や個々の闇を超えてトップアイドルを目指すストーリーですが、キラキラのアイドルものと違い、視聴者・読者が涙するシーンが多々あるため「アイドル育成改めメンタル育成コンテンツ」と呼ばれています。
キャラクター原案は少女漫画家の種村有菜、ストーリー原作は都志見文太、アニメ作画はTOROYCAが担当しています。
また、スマホとアニメ共通の声優陣は女子人気の高いメンバーがそろっていることも特徴です。
その着せ替え人形は恋をする
出典:U-NEXT
「その着せ替え人形は恋をする」は漫画原作のアニメ作品。2022年現在アニメ放送中の最新人気作品。
趣味でコスプレをする女子高生ギャルと、家業で人形の服を作っている純情男子高校生のクリエイティブな日常と恋愛模様を描いた作品です。
「好きなもの」をテーマに、考えさせられるシーンやぐっとくるセリフも多く、非常に面白い作品です。
出典:アニメミル
ファッションや背景設定・テーマなど、全てが令和らしく、またコスプレというサブカルチャーを大きく取り扱うというのも斬新で注目されています。
令和アニメの特徴
令和アニメではすっかり現代らしく、スマホやSNSが登場するのが当たり前になっていることに時代を感じます。作品によってはウェアラブルデバイスが登場することもありますね。
また、平成では比較的男性向けに思えるようなコンテンツが多かったことに比べ、最近では「アイドリッシュセブン」「あんさんぶるスターズ!」などの女性向けコンテンツのアニメ展開もぐっと増えてきました。
世代を感じる要素を考える
昭和・平成では漫画原作を基本としていましたが、スマホの普及が高まり、スマホアプリが人気を得た令和世代ではゲーム原作も増えましたね。
また、「魔法少女まどか☆マギカ」などのアニメ原作プロジェクトも現れています。
時代が進むにつれ、声優の露出増加やファン増加に伴い、アニメ制作に当たっての声優のキャスティングもかなり重要視されるようになってきていますね。
そして実際にアニメを見ていると、昭和アニメでは手紙や電話、平成ではガラケー、令和ではスマホと、生活の変化も見て取れるのも面白いですね。
SNSが生活に浸透していることから、SNSを題材とした作品も増えているように感じます。
まとめ
今回は世代別アニメの紹介と、世代ごとのギャップを感じる要素について考えてみました。
作画だけでなく、流行の時代背景もアニメに影響しているようですね。
今後、令和やその先にはどのようなアニメ作品が現れるのか楽しみです。
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