見出し画像

これくらい自由に生きてみたいと、一緒に住んでいる猫を見てると思う。好きな時に好きなだけご飯を食べて、好きな時に寝て、甘えたい時に甘えて、飽きたら離れて、お腹が空いたら嘘みたいに媚びて、媚び倒して。かわいいは正義だ。何をしたって許してしまう、怒るけど、一瞬で怒りは消える、「にゃあ」って言った、かわいい。

夜中に家の外から激しい猫の鳴き声が聞こえた。多分野良猫同士が喧嘩しているのだと思う。僕は猫が好き。でも、大雨が降っても、強い風が吹いても、寒い雪の日でも、野良猫は家の中には決して入れないし気にもしない、助けに行こうとも思わない、好きなのに。自分のこの『好き』という気持ちが、とても自分勝手なものだと思うと、この世界にいい人なんていないことがよくわかる。

難しく考えて、もういいやって諦めて、机の上で寝ている猫のお腹を吸った。いい匂い、温かい、頭がぼんやりする、心が休まる、このまま一緒に寝たい。辛いこととか、上手くいかないことは沢山あるけど、こんな日常が僕は好きで、猫が好きだけど、この日常の中で僕と一緒に生きてくれている猫が、一番好きです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?