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【期待はずれ?】M1 UltraのGPU性能。ベンチマークで比較。

イベントで登場したM1 Ultra。いつもの通りライバルとの比較チャートではまたまた驚かせてくれました。


CPUではインテルのCorei9-12900Kに100W少ない状態で勝利します。しかし、もっとも驚きだったのがM1 ultraの64コアGPUは、RTX3090に200Wも少ない状態で勝利することができます。
とにかく、もう一度このグラフを見てみよう。

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しかし比較対象としているCPUとGPUは両方とも現在のフラグシップなので、本当に匹敵することができるのか、ちょっと怪しいのではと言われていた。

the VergeがM1 ultraの最大性能を測定するテストをしています。使用したのは、
Mac studio / M1 Ultra SoC (20-core CPU, 64-core GPU)  128GB  unified memory

イベントの中で見せたグラフは、ラフに書かれたもので、比較対象はRTX3090だと思われるがテストに用いたソフトには言及はなかった。

the vergeはまず、geekbenhで比較してみました。

RTX 3090はCore i9-10900 と 64GB  RAMとの組み合わせで測定。

スクリーンショット 2022-03-24 1.48.16

RTX 3090 : OpenCL / 215,034
M1 Ultra : OpenCL / 83,121 . Metal / 102,156

Geekbench5のGPU測定ではかなり差が出ているように見える。そしてthe Vergeは「Shadow of the Tomb Raider」でゲームのフレームも測定している。

スクリーンショット 2022-03-24 1.49.02

「Shadow of the Tomb Raider」でもM1 Ultraは、RTX3090には及ばなかった。100fpsも出ているのでかなり性能は高いが、RTX3090をのライバルにはなり得ない。

Mac studioの最大の魅力はMac Proクラスの性能を安く、小さいパッケージで作るということができ、外付けハイエンドGPUと競合できることが最大の魅力でもある。

MacのレビュワーたちにとってGeeknenchとTomb Raiderは一番利用するベンチマークソフトなので、事前にこれらのスコアはみてないはずがない。どうしてイベントでは盛ったグラフが使われたのか。

M1 Ultraは5nmのままで64コアものGPUを詰め込み、かなり少ない消費電力でNvideiaハイエンドと対抗できるところまできた。しかし、RTX3090は350Wもの電力を自由に使えることがアドバンテージ。

M1 ultraのGPUのグラフはまず、パフォーマンスパーワットの比較から始まり、最大性能にははっきりと明言していませんでした。しかし、グラフをみればM1 ultraの方が優っているように感じるのではないでしょうか。

M1 ultraの最大の魅力であるGPU性能は
「Nvidiaのハイエンドには匹敵するGPU性能のMacを、かなり消費電力が少なく、かなりWindowsよりも小さく作ることができる。」というのが答え。

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この2つの要素はいまのWindwosでは実現できないので、Mac studioの凄さにはかわらないが、プレゼンでのスコア比較のグラフは、たとえ明言していなくてもミスリードを誘うようなことをしていれば信用がなくなっていくのではないでしょうか。

しかし、the Vergeも言及していなかったが、「Shadow of the Tomb Raider」のスコアは少しMacが不利になっている可能性もある。

「Shadow of the Tomb Raider」はM1ネイティブではなかったと思うので、Rosetta2上で走っていると考えられる。

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いままでRosetta2で走らせたベンチマークは全て10~20%ほどの性能低下がみられていたので、今回の「Shadow of the Tomb Raider」のスコアもネイティブソフトであれば実はもう少し高いのではないでしょうか。

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そう考えれば、RTX3090に完敗というほどでもないのかなと。

ベンチマークを走らせているソフトが少なすぎるのでこれだけでは何ともいえませんが、Mac studioユーザーはネイティブ対応のクリエイティブソフトを使う機会が多いのでは思いますので、それほど悲観的なスコアではないのではと考えます。

しかし、プレゼンでのグラフの見せ方はもう少し考える余地があるのかもしれません。


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