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トークセン図鑑~木槌療法の道具を徹底解説~


トークセン屋さんの自己紹介

トークセン図鑑をご覧いただきありがとうございます。トークセン屋さんと申します。今回は、トークセンの道具を購入したいけど何を買っていいか分からないあなたの為に、トークセンの道具について徹底的に解説していきます。
私はセラピストとして15年以上施術をしながら、様々な木材を使用した様々な形の日本製トークセンの道具の製造をしています。
Twitterのアカウントは以下となっています。


トークセンを販売しているショップは以下のリンクから入れます。


トークセンの道具に適した木材は何か?

トークセンに一番適した木材は何かという話になった時に必ず出てくるのは、雷に撃たれたタマリンドの木が最適という伝説(?)のような話です。
現地の有名な先生の中では高いだけで意味が無いという考えもあるようです。
タマリンドのトークセン自体が探しても見つかりませんでした。更に雷に撃たれたものを探すともなれば夢のような話です。そのような理由で私自身は手にした事が無いので評価ができません。

そもそもトークセンの道具としては、どのような性質の木材が適しているのでしょうか?

基本的には硬い木材の方が適しているという認識があるようです。
でも硬い木はかなり存在しています。硬い木の中でもどれが一番いいのか?
そもそも硬くなくてはいけないのか?

色々と調べていて木材や形状によって全然違うのではないか?という仮説を立てました。そこで数々のトークセンを製作して、使用して試してきました。
日本どころか、本場のタイや世界を見ても高反発系のタモやメイプルのトークセンを製作して有用性を確認したのは私くらいだと思います。そして日本一、いや世界一多くの種類のトークセンを手にしたのも私でしょう。
このトークセン図鑑は、多くのトークセンを使ってみた私が解説いたします。購入の際の参考にしてください。


しかし、技術のプロは優秀な方が他に沢山いるので、あくまでも道具のプロとして捉えて頂けたらと思います。
ちょうど包丁屋さんと寿司職人の違いのような感じです。



トークセン形状編 コーン(木槌)

タイ製ではメジャーなこの形。日本の職人さんに相談すると、これは手作業だろうとのこと。幅は6cm程度あって大きいが左右の丸みの影響で打面は意外に小さいです。


T字トンカチ型のリム。ヘッドに重心が寄っているので、とにかく強く叩きたいならこれです。特大のダンベル型は力が散るのでこれを使って強めに叩くのもありかもしれません。


ヘッドの部分が四角でグリップにかけて滑らかになっている形状。打面は大きく叩きやすいが、重心がかなりヘッド寄りなので本紫檀等の高級素材はかなり重く感じます。人によっては疲れるかもしれません。


ヘッドが4.5cm角のかなり珍しいタイプ。昔のタイではこのようにヘッドが小さいタイプが使われていたという話がタイ語の記事で書かれていました。


厚みが約3cmで、幅が5cmのトークセン屋さんの日本製第一号のタイプ。振りやすく、反発が強く、音が大きく出ます。


厚みが約4cm、幅が約6cmのタイプ重みがそこそこ効いて中庸。ヘッドに重心が行き過ぎずバランスが良い。


いわゆるランナー式の形状。ヘッドは5cm角。製作時のバランス調整が非常に難しい。ヘッドに重さが偏り過ぎると振っていて疲れます。
しかし、厚みがあるので音は一番小さく、振動が逃げない。大量の木材を使用するので一番高価です。


トークセン形状編 リム(杭)

点打ちリム 

タイ製でよくあるタイプです。くびれに引っ掛かり、グリップが良い。


日本製第一号の基本形。シンプルで扱いやすい。布は巻きづらい。先端が細く、細やかな刺激が可能です。



真っ直ぐなタイプです。打面が平面なので布も巻きやすく、当たりが意外に広くなっています。


くびれが二段階付いているタイプです。現在は廃盤状態。持ちづらそうですが意外に引っ掛かって使いやすいです。



ライン打ちリム

くびれがあり、先端の幅が広いタイプ。標準型。



真っ直ぐのタイプ、先端の幅が狭い。打面は平面なので布が巻きやすくなっています。


先端に幅があり、厚みもあるタイプ。製作はかなり困難。高級品です。



片刃型でグリップに丸みが無いタイプ。包丁を握るような感じで手に収まり、丸くないので回転しずらい。強く握ると手が痛くなってくるので柔らかく握って使う必要があります。


トークセン形状編 特殊形

ガーム(Y字型リム・2点打ちリム・二又リム)


あん摩指圧マッサージ師におすすめ!
背骨の両脇を同時に刺激できる優れもの。一番流通しているタイプ。1線2線を一気にほぐせます。



ミニマムで股の部分が浅いタイプ。股の部分も全て当てて施術可能です。



SサイズのY字型リム。アキレス腱を挟んで両側を施術できます。
起立筋2線の筋腹を挟んでの施術も可能。
幅が狭い為、背骨の両脇を叩く施術には不向き。



日本製のY字型リム。簡素な作りではあるが、グリップに平面があり手の中で回転せず安定します。



ダンベル型リム・面打ちリム

ダンベル型の両面打ちリムで基本的な形。打面の面積が大きい為、音は大きい。



ダンベル型両面打ちリムの細いタイプ。
棘下筋や腕など、痛い場所には点打ちの代わりに使うとソフトな施術になります。


特大ダンベル型両面打ちのリム。球型。お腹におすすめ。この形の場合、木材による重さの違いが顕著です。


特大ダンベル型両面打ちのリム。面型。この形はタイのトークセン動画でよく出てきます。一部の流派ではこれをプラハンマーやゴムハンマーで叩くのが主流の様です。



片面型面打ちリム。ハンマーで叩く部分を細くした事により、布が巻きやすく、音も小さくなっています。日本製のオリジナル型です。



特殊系のリム キノコ型リム・4点打ちリム

キノコ型リムは当たりがソフトで汎用性が高いです。ボディ用リムの中でも特に短く、長さは約15cm。


あん摩指圧マッサージ師におすすめ!
4点打ちリムはダンベル型リムの代わりにも使えます。ダンベル型よりも鋭く入る感じです。膀胱経に沿って背中の広範囲を一気に施術できます。またハムストリングスからふくらはぎも同じく膀胱経のラインに沿って一気に施術可能です。


フェイス用トークセン

フェイス用のトークセンセット。全てが約12cmと短く、かなり軽い造りになっています。顔へのソフトな刺激が可能です。


ミドル型のコーンとリム。ボディ用とフェイス用の中間の大きさ。
日本製のみの形。ボディとフェイスで兼用可能。


トークセン図鑑 木材編の解説

トークセン図鑑の木材編では、実際に製作販売がおこなわれたトークセンの道具を元に、木材による違いを解説していきます。
気乾比重の数値が高い程、重く、硬い木材となっています。水が1.0なのでそれより重ければ水に沈みます。
硬いからといって丈夫とは限らず欠けやすい場合もあります。そこで粘りという言葉が出てきますが、数値として出すのが難しいので、一般的に言われている事や職人さんから聞いた主観を元に総合的に判断して書いています。
また、香りについても私の主観で書いてあります。香りについては蜜蝋ワックスの塗装をしてあるので、香りの弱い木は蜜蝋の香りしかしません。

気乾比重はあくまでも目安の数値であり、個体差があります。

トークセン木材編 タイのメジャー木材

マカウッド

気乾比重0.85
初心者用で目にする機会が一番多い樹種。タイの木製製品でよく使われるメジャーな樹種です。
マカウッド(Maca wood)学名 Platymiscium pinnatumであればグラナディロもしくは紫檀という名称で売られているようです。
マカウッド(Makah wood)学名 Afzelia xylocarpaの場合、メンガやベンとも呼ばれていて、Afzeliaの系統はカリンの仲間とも考えられています。マホガニーとしても扱われているようです。いずれにしても紫檀やローズウッドの系統と考えてもあながち間違いでもなさそうですが、ここまでくると学者さんの領域ですね…
硬くて高音。画像のセットはおそらくウレタン塗装でかなり割安です。


ピンカドとチーク(アサメラ?)

気乾比重
ピンカドXylia xylocarpa0.90~1.04
チーク(アサメラ)0.60~0.80

写真ではコーンの方がピンカドで、リムがチーク(アサメラ)。ピンカドはチークより硬く丈夫という事で代用品として使われています。タイではไม้สีแดงメイシーデーン。直訳でRed Woodとなるので、非常に分かりづらく、木材の確認で混乱しました。

リムの方のチークは油分が少ないので、おそらくアフリカンチークです。別名はアサメラ。
トークセンとしては軽めで扱いやすい樹種です。コーンの凹みは比較的目立ちます。


モンキーフラワーウッド

気乾比重 不明
タイ語でプラドゥデーン。赤パダウク。つまり赤パドックのようです。
学名 Phyllocarpus septentrionalis Donn.Smith
おそらくウレタン塗装で、叩いた感じは樹脂と金属の中間のような感覚でした。

インディアンローレル~タイではメジャーな高級木~

気乾比重0.7~1.1
インディアンローレルはタイでメジャーな硬い木材です。 別名で、アジアンウオルナット、ターミナリア、ロクファー等とも呼ばれています。
日本ではローズウッドと同程度の価格の高級木です。使用感はマカウッドに似ています。



トークセン木材編 ウッドデッキ系

ウリン~100年腐らない木~

気乾比重0.92~1.04
日本製トークセン道具で一番人気!
ウリンはウッドデッキの素材としても有名です。 塗装等が無くても100年も朽ち果てずに存在する物もあり、”100年腐らない木”と言われています。 雨ざらしにしても踏まれてもびくともしない強い木です。
響きが強くが、叩いた時に「カン」という金属音のような高い音がします。木材の特性で割れやヒビ、節のような感じがほぼ必ずあります。

ウリンは日本製トークセンの道具製作で一番最初に着手した木材の一つです。100年腐らない木というコピーに惹かれました。夫婦で贈りあっても縁起が良さそうですね。
写真の通りコーンは3つ、リムは6つと豊富なバリエーションで展開してきました。最も沢山の種類を作った樹種でもあります。

腐りにくさの要因であるポリフェノールが多く、香りはワインの渋みのような香りです。


イタウバ~水中でも30年腐らない木~

気乾比重0.70~0.93
イタウバは、油分が多く、滑らかで、硬いので、ウッドデッキの材料として非常に人気です。原産国のブラジルでは昔から船、橋、枕木、電柱などに使用され、水中でも30年以上もつほど耐久性に優れた木材です。
同じくウッドデッキの素材として有名なウリンと比べると、
硬さではウリンに劣るものの、油分が多く滑らかな為、素足で歩けるウッドデッキが作れます。
油分が多いので手触りは抜群です。トークセン用に削ったウリンはスベスベですが、イタウバはしっとりしていてグリップが効きます。
香りは若干甘いような油っぽい香りです。
油分が多い分、粘りもあるように感じます。


サイプレス~アロマオイルで有名な世界一シロアリに強い木~

気乾比重0.64~0.72
サイプレスは豪州ヒノキとも呼ばれていて、新築の家の木の香り、もしくは檜風呂の香りがします。日本人には馴染み深く、かなり好まれる系統の香りです。
その為、アロマオイルとしても人気です。アロマオイルで使われているのは主に枝の部分で、このトークセンセットは幹の部分です。

サイプレスはウッドデッキ材としてよく使われています。『世界一シロアリに強い木』であると言われていて、 化学薬品を使わず防蟻対策が出来ることもあり、現地オーストラリアではガーデン資材としてはもちろん、住宅の土台など幅広く使われています。
比重はヒノキの2倍です。ヒノキの芳香があり、ヒノキの3倍硬い素材となり、トークセンには非常に向いています。
サイプレスでフェイストークセンをおこなえば芳香を感じてリラックス効果も期待できるでしょう。

以下はプレゼント企画でサイプレスをお送りした方々の反応。






世界三大銘木 ウオルナット~家具での人気NO1~

気乾比重0.62~0.64
ウオルナットは世界の三大銘木の一つで、一説によれば人気が世界一と言われています。ウオルナットの一枚板で出来たテーブルは非常に高価で数十万円でようやく購入できるレベルです。
木理が美しいため、古くから高級家具材や工芸用材として用いられてきました。また、衝撃に強いことかに銃床材として重用されています。

トークセンとしては、軽めで連打用に良いと思います。も軽めです。手触りはスベスベで油分はそれほど感じません。香りは酢酸系の若干酸っぱいような木の香りがします。注意深く嗅がなければ分からないレベルです。
トークセンの中ではかなり美しい部類に入ります。


世界三大銘木 チーク~木の宝石~

気乾比重0.57~0.69
世界三大銘木チークは年月が経つにつれ、ロウ状の成分が材面に染みでて色の深みが増し、いわゆる「チーク色」の落ち着いた色合いとなります。現在は自然保護のため伐採禁止になっている所が多く、輸入が大変厳しくなっています。まさに「木の宝石」です。
ウオルナットと同様に、トークセンとしては軽く、も軽めです。肌目は割と粗いですが、油分が多いのでしっとりしていて手触りは良好です。
アンティーク家具のような甘い香りがします。


高反発系 メイプル~メジャーリーグのバットで有名~

気乾比重0.70~0.72
日本製トークセン道具の製作で最初に使用した木材の一つです。
バリー・ボンズが愛用のメープル材のバットで年間73本塁打の新記録を達成した時からメジャーリーグのバットとして人気です。

粘りが非常に強く、職人さんのお勧めの木材で安定しています。
他の硬い木と違い、奥に振動が入りませんが、叩いた時の振動が非常に強く横に広がります。左の背中を叩いて右に響くほどです。
痛がりの人や、表面の力みが強い人の施術におすすめ。また強く叩いても振動が横に広がるので初心者が安全に使う為にも良いと思います。
香りは普通の木の香りという感じです。肌目はスベスベで、木目もあまり目立たないので極端に特徴が少ないのが特徴です。音は若干高い感じがあります。


高反発系 タモ~日本野球のバットとして活躍~

気乾比重0.62~0.84
メジャーリーグでイチロー選手がアオダモのバットを使っていた事でタモは有名です。見た目がナチュラルで家具としてもかなり人気です。
性質はメイプルと似ていますが、メイプルよりも木目が大胆で、肌目が若干粗い感じがあります。
香りはタマゴボーロの香りに感じました。はヘッドの厚みがあり、メイプルよりは抑え気味の感じです。


花梨系 パドック~大人気の真っ赤な木~

気乾比重0.64~0.80
アジアでパドックといえば花梨。基本的に日本でパドックと呼ばれているのはアフリカンパドックです。とにかく赤い見た目が印象的です。日に当たると色が変化して落ち着いたワインレッドの色合いになります。見た目が特殊なだけでなく、硬くて丈夫です。楽器にもよく使われているので、トークセンで音も楽しめます。は金属のような高音です。
香りは花梨系なのでバラのような香りもします。全てにおいて優秀な木材です。
油分や粘りが少ないからか、加工の時の欠けやすさがあるようです。


花梨系 ケンパス~枕木やフローリングとして超優秀~

気乾比重0.77~0.91
ケンパスはインドネシアやニュージーランドに分布して南洋花梨(カリン)と呼ばれています。耐久性が強く、粘りがあり、カリン系特有のバラの様な香りがあります。
また他の花梨系よりも軽く、素直な性質で、品質も安定しています。
は比較的高音ですがコーンの厚みがあり、割と控えめです。


花梨系 ブビンガ~神宿る木~

気乾比重0.86~0.94
ブビンガはアフリカに分布していて、巨木に育ちます。現地では巨木を神聖なものとして「神様が宿る木」とされていました。
ギターや和太鼓など、楽器の素材として人気です。重く硬く、カリン系特有のバラの様な香りがあります。は高音です。乾燥の過程でヒビの様なものが出やすいようです。


花梨系 本花梨~炎のような華麗な木目~

気乾比重0.81~0.90
本花梨は伐採禁止の影響により、輸入もほぼ無いようです。非常に希少性が高いです。
重く、硬く、光沢があり美しく大胆な木目が非常に魅力的です。このロットでは葡萄杢と呼ばれる木目があり、更に希少性が高くなっています。
は金属音の様な高音で、ほのかに甘い香りがします。


パープルハート~硬くて超個性的な木~

気乾比重0.84~0.86
パープルハートを知ったのはこの動画からです。

硬くて、強度や耐久性が高く、心材は菌や虫に対する耐性にも優れているようなので、トークセンにピッタリだと思い、日本製トークセンの道具製作で一番最初に着手した木材の一つです。作るなら必ずレパートリーに入れたい木材でした。光に当て続けると色が濃くなり、紫からワインレッドになります。その時に色を戻したい場合は、ヤスリで削ると、最初の色が出てきます。丁度良いところまで削ったら、保護でオイルを塗れば色が元通りになります。
『木材はここまで個性豊かなのか』と感動した木材です。
当初は自分で木材を手配するという発想すら無かったので、たまたま職人さんが持っていたパープルハートを使ってもらいました。
は割と乾いた感じの音です。香りはほぼありません。蜜蝋ワックスを塗った後は蜜蝋の香りしかしない感じです。


国産材 欅(けやき)~繁栄の象徴~

気乾比重0.47~0.84
欅は繁栄の象徴・国産木材の王様とも言われていています。
強靭で狂いが少なく、耐久性および耐朽性なども優秀で、外見的にも木目が力強く美しい事から古来より日本国内で最良の広葉樹として扱われてきました。
個体差が大きく、柔らかい欅は彫刻などで使われ、硬い欅は框(かまち)で使われたりと愛されています。職人さんや材木屋さんと話してみると『使うとなれば欅だね』という感じで欅の権威は非常に強いです。

は木らしい小気味良い音です。香りは神社仏閣の香りです。最初は「あ、お寺の香りだ」と思いました。そういったこともあり、高齢の方にお見せすると喜ばれます。


国産材 樫(かし)~あらゆる道具に使われる実用木材~

気乾比重0.74~1.02
日本では古来より鉋(かんな)や木刀、農具の柄などの強度が必要な道具に使用されてきました。ヒョウ柄の様な木目がかなり綺麗に出ています。

私個人としては、樫がイチ押しでした。国産材で強い木材といえば樫です。日本製トークセン道具製作の初期からある木材の一つです。

日本では米といえばコシヒカリ、木材といえば欅です。
しかし、寿司や丼もので食べるならササニシキが良いですし、道具として使うなら樫なのです。目立たないけど実用性が高く、意外に希少というのが心をくすぐります。

硬いですが、粘りも強く、叩く時の振動を結構感じます。叩くとイタウバに似た感じがあります。もイタウバに近い気がします。しかしイタウバとは違い、スベスベでひんやりとしていて大理石のような感じもします。香りはほぼ無いか一般的な木の香りです。


国産材 楢(なら)~ウイスキーの樽として有名~


気乾比重0.67(0.45~0.90)
同じブナ科コナラ属である樫(かし)と似ていて硬く重いです。
樫と違うのは、板目にタモや欅のような激しい杢目が混じる点です。柾目には虎斑杢(とらふもく)と呼ばれている虎のしっぽのような杢もあるので、木材のどの面も美しく楽しめます。
わずかにウイスキーの香りがします。楢の香りが移って、ウイスキーの香りになるのですね。

持った感じはかなり重く感じます。樫の下位互換ではなく、個性のある銘木です。トークセンとしては個性がありつつも、癖が少ない良材です。
https://toksen.theshop.jp/items/83494581


国産材 桜~高音でオーロラ柄が輝く銘木~

気乾比重0.48~0.74
桜は硬く粘りがあり、楽器や大相撲での拍子木の素材としても有名です。
トークセンの道具としては非常に使いやすく独特の響きがあります。
軽くて、は高音という珍しい性質があります。香りは特に目立たず、木の香りです。特筆する点としてはオーロラの様な柄が煌めく点でしょう。これは斑杢と呼ばれていて桜によく出ます。


国産材 栗

気乾比重0.44~0.78
栗は水や湿気に強く、日本では線路の枕木としても使われてきました。家屋の土台としては最高級です。ダンベル型とキノコ型のみで限定製作しました。肌目は粗く、欅のような感じがあります。キノコ型に関してはタモと似過ぎていて違いが分かりづらいです。
香りは特になく、木の香りという感じです。はあまり記憶にありませんが、これも概ねタモと似ていたと思います。


国産材 槐(えんじゅ)~縁起が良い魔除けの木~


気乾比重: 0.54~0.70
槐は、古くから『魔除けの木』とされていて「延寿」とも呼ばれていました。国産材の中では一番縁起が良いとされている木です。昔は家の取り壊しの時でも槐だけは残して家具の材料にするという事も多かったそうです。
国産材の中では珍しいマメ科です。
タイで売られているトークセンの道具は、マカウッドやピンカド等のようにマメ科が中心です。タマリンドや黒檀・紫檀なども同じマメ科です。

強く粘りがあり、燃えにくいので囲炉裏など火の近くで使用されていました。槐は顔用のトークセンセットを製作したのみで、まだボディ用の使用経験はありませんが、表面が美しく銅~黄金色です。
は軽い感じです。香りは独特の苦い系・渋い系の香りです。

南洋桜 ニヤトー

気乾比重0.47~0.89
ニヤトーは日本で「南洋桜」といった呼び方もされており、日本の桜・樺と同様に扱われています。ニヤトーとされる木の種類は、複数あるようで個体差が激しくなっています。
以前は多く輸入されたようですが、今は少なく謎の多い木材です。ウオルナットとチークと桜を足して割ったような感じです。音も非常に似ています。
香りは家具か何かで嗅いだ事のあるような独特の木の香りです。


三大唐木 本紫檀~超有名な高級木~

気乾比重0.82~1.09
本紫檀や紫檀は纏めて一つにします。
有名な高級木で三大唐木の一つです。価格は高く、本紫檀と紫檀でも大きく価格が違います。しかし、私としては違いはよく分かりません。海外ではローズウッド、レッドサンダルウッドとも呼ばれています。
香りはバラの香りに、紅茶などの渋い系の良い香りを足したような香りです。布を巻いていることもあり、は、落ち着いた感じの乾いた音です。油分も多く、滑らかです。

輸入規制があり、手続きをせずにタイから持ち出そうとすると大変な事になります。現在は木材として日本に輸入される事がほとんどないようです。


三大唐木 黒檀~高級木の最高峰~

気乾比重0.85~1.16
黒檀はワシントン条約附属書IIの木材です。輸入される黒檀は非常に少なく、希少性が高いです。重く、硬く、美しく非常に人気があります。
あらゆる道具の最高級品として使われます。
加工も難しく、欠ける可能性もあります。しかし、加工された黒檀は黒く輝き、最高級の存在感を出します。
は金属音のような高温で、振動は横に広がらず、奥にダイレクトに入ります。香りは炭などの苦い系の香りです。


緑檀~聖木(パロサント)と呼ばれる究極の木材~

気乾比重0.99~1.10
緑檀はパロサントやアルゼンチンリグナムバイタとも呼ばれています。パロサントは「神の木」の意味で、樹脂の多い心材部が教会の薫香に用いられたことから名づけらました。また5%位の精油が抽出され、香料の原料となります。
(同じ名前ですが、香木として有名なパロサントとは品種が違います。)

世界一硬い木のリグナムバイタと同じハマビシ科の木で非常に硬いです。リグナムバイタの方が硬いのですが、緑檀の方が粘りがあります。
光を浴びると緑色に変わっていき、光を当てずにいると赤茶系の色に変化します。油分が多く、非常に良い芳香を発しています。

最初は香りがサウナの香りの様に感じましたが、もっと甘く木とは思えないような香りです。紫檀と同等かそれ以上に香ります。
顔のトークセンで使えば、香りによるリラックス効果も高いでしょう。
は金属音と樹脂系の中間のような音です。響きも良いです。

黒檀と同様にワシントン条約附属書IIの木材です。加工が黒檀よりも難しく、加工できる職人さんがほぼいません。トークセンの道具としてはまさしく究極であると自信を持って言える木材です。



ここまでご覧頂きありがとうございました。
このnoteは少しずつアップデートしていく予定です。
ここから先は有料記事の説明に移り、その後有料記事となります。重要な説明もありますので是非このまま読み進めて頂ければと思います。


有料記事の説明と目的

有料記事を発表する上で、あらぬ誤解や疑いを持たれる可能性があるので、あらかじめ説明をしておきたいと思います。
私が重要視している目的は以下の3点です。

トークセンの普及
・トークセンの研究
・皆様とのWinWinの関係

順を追って説明していきます。
トークセンの普及
トークセンは残念ながらまだまだ一般的ではないと思います。出来る事ならツボ押し棒を使うようなレベルで普及をして欲しいところです。

トークセンの研究
私のトークセンとの関わり方は、セラピストとしての関わりもありますが、どちらかといえば道具屋さんという立ち位置のつもりです。
例えるなら包丁屋さんのような感じです。

料理人が日本料理店に行き、マグロの刺身を食べたところを想像してみて下さい。マグロの刺身はとても美味しかった。そしてどう思うか。
「この職人の技術を身に付けたい。」
「このマグロを自分で釣って自分の店で出したい。」
などなど色々なタイプがいると思います。

しかし、私は別のタイプでした。
「この刺身を作る為の包丁を作りたい。他の形の包丁で切ったらどうなるのだろう?」

これをトークセンに置き換えると、
「色々な木材でトークセンの道具を作りたい。トークセンの木材を変えたら響きが変わるのではないか?」

この疑問が始まりで色々な木材を試したら想像以上に違いがあり、のめり込んでいきました。

皆様とのwinwinの関係
Twitterで知り合った方々の領域を侵さないように処々の行動を組み立ててきました。その為、本業のお店を公表して誘導するのは避けてきました。

あくまでも私は道具を提供するという立場のアカウントです。
サロンを案内して宣伝するアカウントではありませんし、スクールで教えて仕事にするアカウントでもありません。競合せずにwinwinの関係でやっていきたいと思います。
トークセンに興味を持つ人が増え、とりあえず使ってみる人が増え、更に学びたい人にインストラクターの方が教えて、教わった方が自身のサロンで施術して、それにより患者さんが元気になるという一連の流れに、道具の提供で加われたらと思っています。


有料記事で想定している対象者は、
家庭で使用する方と、あん摩マッサージ指圧師などの技術と施術経験がある方です。家庭で少し使う場合や、プロが施術の一部に組み込むだけの場合、いきなり数万円程の講座を受講するのはハードルが高いと思うので、ライト層向けに作っています。

電化製品などを購入した時に簡単な使用方法やレシピくらいは書いてあるものなので、それくらいだと思って下さい。
トークセン図鑑が良かったという方はチップを払って説明書を貰うような感覚で読んで下さい。

逆に対象としていない方は、
トークセンを習って、トークセン専門のサロンを開業したい方や、
既にトークセンの技術を身に付けて、プロとして仕事をしている方です。
本格的に学ぶ場合は、本物のインストラクターから学んでください。

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