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Among Usはなぜ日本でも認知度が上がったか

宇宙人狼ことAmong Us。人狼を一度もプレイしたことのない自分が最近すごくハマっています。今回はなぜこのゲームが日本で認知度が上昇したのか、面白さは一体なんなのかについて考えていきたいと思います。

Among Usとは

とっても簡単に言うと宇宙が舞台の人狼です。村人側(クルーメイト)と人狼側(インポスター)に分かれ、村人側は自分たちに課されたタスクを完了し宇宙船の出航を目指し、人狼側は村人を殺害し出航の阻止を目指します。
死体を発見したときに話し合いが始まるので、そこで人狼側をうまく追放できるかがカギとなります。

海外でのブーム

Among Usは2018年にInnerslothからリリースされました。2020年に世界的人気の実況者がTwitchの配信で取り上げたことをきっかけに7月頃から人気が爆発し、9月末には同時接続者数が380万人を超え、DL数は1億を超える人気タイトルになりました。

このゲームがどのような開発経緯を辿ったのかは以下のサイトに詳細が記載されているため割愛します。しかし、なぜ日本語にも対応していないゲームが日本でもある程度の認知度になったのでしょうか。

日本ではいつ認知度が上昇したのか?

日本のニュースサイトを検索してみると、おおよそ2020年9月頃からAmong Usに関する記事が増え始めています。はじめは海外人気について言及する内容で、その後の記事はゲームの魅力についての内容が多くなっていました。

では、このように日本国内でも注目を浴びるようになったのはなぜなのでしょうか。私は、Among Usが海外でゲーム配信をきっかけに人気が出たのと同様に、日本でもゲーム配信が認知度向上のきっかけになった可能性があると考えています。

まずはYouTubeを確認してみます。ゲーム配信者のポッキー氏が9月12日にAmong Usの動画をアップロードしています。

ポッキー氏の動画よりも前にAmong Usの動画をアップロードしている人はいましたが、どれも再生数が少なく、一部の視聴者にしかその存在が知られていなかった可能性があります。一方で、ポッキー氏のチャンネル登録者数は296万人、この動画の再生数は100万回を突破しており、日本での火付け役のひとつになったのではないでしょうか。

続いて、日本国内の一部で人気のゲーム配信サイト、OPENRECの状況をみていきましょう。

OPENRECでは、9月24日におおえのたかゆき氏とミリンケーキ氏がそれぞれ初めて本ゲームの配信をしていますが、再生回数は5000回程度です。
ところが9月27日にSplatoon2のプロプレイヤーであるやりたいじ氏が、配信者仲間とプレイした動画では10万回以上の再生となっています。

YouTubeとOPENRECどちらも9月中に視聴数が増えたことから、日本で注目され始めたのも9月頃と言っていいのではないかと思います。

スプラトゥーンコミュニティとの親和性

Among Usはまだ日本語対応がされていないゲームです。したがって、いわゆる「野良」でゲームをするには外国語のスキルが必要になります。しかしそうなると難易度が高く、気軽にプレイすることはできません。そのため、日本人がプレイする内容としては「Private」、つまり内輪でのプレイがメインとなります。

さて、先ほど言及したOPENRECで一番配信の多いゲームはSplatoon2です。今現在流行っていると言えるであろうApexLegendsと比較しても、動画投稿数やお気に入り登録数に大きな差があります。

Splatoon2
動画投稿数 59,420
クリエイター 2,450
お気に入り登録数 43,722
Apex Legends
動画投稿数 16,323
クリエイター 1,419
お気に入り登録数 8,183

スプラトゥーンには「プライベートマッチ」という機能があり、仲間を8人~10人集めることで好きなステージやルールでゲームを楽しむことが可能です。Among Usも8人~10人でプライベートゲームが開催されることが多く、これまでスプラトゥーンで遊んでいた層が、そのままAmong Usで人を確保しプレイすることを可能にしているのかもしれません。
このことから、Splatoon2のコミュニティからやりたいじ氏などのゲーム配信者を通してAmong Usの認知度が向上し、このゲームが流行っていったのではないでしょうか。

Among Usの面白さってなんだろう

様々な記事において、Among Usの面白さの理由については言及されています。

・人狼のプレイハードルを低くした作品である
・追放された後でも、最後まで仲間と協力することができる
・操作がシンプルである
・キャラクタービジュアルがシンプルなため、スキンなどで個性を演出できる

私が特に言及したいのは、「騙し合い」の幅広さについてです。

ただ話し合いの時に嘘を言えばいいのではなく、その前から綿密に「行動」で相手を信頼させることができます。
例えば、クルーメイト側が行うタスクには「〇のタスクをやったら▽のタスクが発生する」、「共通タスクとして3か所の配線の修理がある」といったような規則性があります。そのことを理解したうえで、他の人の作業順序を観察したり、自分自身のタスクを偽装していくわけです。
タスクにかける時間などを考慮し、敵・味方を炙り出していく。もちろん、うまい人が相手になると同じようなことを考えているため、簡単には見破ることができないでしょう。そんな中でも頭を働かせて、観察し、騙していくことが、このゲームの楽しさだと私は考えています。

Among Usは実は初心者にやさしいゲームではない

先ほど記載したとおり、このゲームではタスクに規則性があります。そのため、初心者と中級者以上がゲームをした場合には力の差が圧倒的に出てしまいます。つまり、話し合いで嘘を言えるかよりも、「このゲームの内容について知識があるかどうか」が重要になっていると考えられます。

とは言っても、初心者と上級者が一緒に人狼側になる可能性もあるため、一概にゲームバランスが悪くなるとも言えません。Among Usは殺されたり追放されたりした後もタスクをこなしたり、妨害を続けたりすることができるため、最後までみんな一緒に楽しめるということろがブームになった理由のひとつなのでしょう。

Among Usのタスクの規則性などについてはこちらの動画で詳しく解説されています。

さいごに

今回はAmong Usがなぜ日本でも認知度が上がったのか、そして私の思う面白さはどこかについて紹介していきました。今後、日本語対応が予定されているため、もっとプレイ人口も増えていきそうですね。それでは。






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