#2 異性

異性が苦手だ。

異性と話す機会になると、緊張して挙動不審になってしまう。もちろん目を合わせることはできない。
早くその場を逃れたいので最低限の話しかしない。相手からはドライな人間だと思われてるだろう。

生まれてからずっと異性が苦手というわけではなかった。
中1までは異性とも普通に話せており、積極的に連絡を取ることもできていた。
しかし、中2の時に異性からいじめを受けることになる。いじめの件については、調子に乗っていたのだから仕方ないと割り切っているので心配はしないでほしい。

しかしそれ以降、異性に恐怖心を抱くようになり、思うように喋れなくなった。これは一時的なものだと思っていた僕は、ためらいも無く異性の割合が高い高校に入学したが、異性への恐怖心は取れず、異性が多い環境下で3年間過ごしたにもかかわらず、仲良くなるどころかLINEでやり取りをすることも全然できなかった。

一応、高校に異性の友達はいるにはいた。しかし、その友達は異性が苦手になる前の中1の時に知り合っているので、高校で新たにできた友達ではなかった。

大学生になってサークルや学生団体に所属するようになり、必然的に異性と交流する機会が増えた。大半の男性は、異性と仲良くなって、あわよくば彼女が欲しいという思いでサークルに入るのだろうが、僕は活動を通じて異性の恐怖心を取り除きたいという思いが強かった。

結論から言うと、少しだけ克服できた。恐怖心は取れていないが、異性と話すことの喜びを感じることができるようになっていた。

しかし、まだ完全に克服できていない。同じ団体に所属している友達から先日「なんで男子と女子で対応変えてるん?」と質問された。意図的に対応を変えているつもりは全く無かったのだが、やはり異性への恐怖心が行動に出てしまっていたのだろう。

異性への恐怖心はこれからも僕につきまとい続けるだろう。だからといって異性から逃げることはもうしない。

まずは異性の友達を作ることから始めたい。

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