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カスタマーサクセスメモ #2(『CSカレッジvol.4-カスタマーサクセス組織の作り方-』)

今回はこちら「CSカレッジ Vol.4 – カスタマーサクセス組織の作り方-業界の先駆者から学ぶ CSMの育成や業務支援の方法 by Sansan & クラウドサイン-」に参加。CS初心者の私にとって、他社様がどのような取り組みをされているのかを知る貴重な機会であり、ここではキーワードをご紹介する。

https://connpass.com/event/164794/

組織の構成要素について

ここでは、組織の構成要素についてスタディ。組織の人が増えるにしたがい、採用より育成や組織制度にも力点を置いていく必要性が言及されていた。

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他社事例を応用するコツについて

抽象化と具体化を行き来しながら理解と実践を習得していく説明がされていた。特に理解のためには「Whyを問う」ことの重要性を再確認。

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事例紹介① 弁護士ドットコムさま

岩熊 勇斗さまによるご紹介。組織の変遷に伴い、CSとしてどのように取り組んできたか、そして組織化するにあたってどのような考え方で進めてきたか、メモに残す。

<CSの変遷>
・PMF期:CSとしてのKGIもKPIもなし。とにかく目の前のお客様にサクセスしてもらう
・チーム立ち上げ期:KGIは?、KPIは「チャットサポートの回答時間と中央値」「オンボーディング完了までの時間」
・拡大期:KGIはNRR、KPIは「オンボーディング完了率・チャットサポートの回答時間と中央値」「パートナーの社内KPI」「エキスパンションの商談化数」

いずれのフェーズにおいても目的は顧客を成功に導くことであり、評価指標はKGIで、組織はそのKGIを達成するための手段と説明されていた。

<あるべき姿の描き方>
「パクればよい。」パクる先を見極める要素例は下記の通り。

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<カスタマーサクセスの機能について>
勉強不足のためキーボードを知るにとどまったが、リーダーからデータサイエンスまで12の機能が紹介されていた。

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<まとめ>
組織が存在する目的を明確にする
・存在目的を達成するKGIを決める
・KGI達成のためにパクれるあるべき姿(未来予想図)を描く
・自社の独自要因と時間軸に鑑みてHowを検討する

<ワーク①>
新卒採用、CSMの育成、組織の設計をテーマに、ディスカッション。事例紹介ではCSが複数の機能を兼任していたり、属人化も見受けられると考えたため、組織の設計においては力量セットの明確化や力量管理ポリシー、Jobローテーション制度の設定をアイデアとして出した。力量セットや力量管理制度が整えば、採用すべき人物像も明確になり、新卒採用に役立てることが可能になると考える。また、ローテーションによりCS内の多能工化が促進され、組織知が強化されると考える。一方で、組織の設計よりも新卒採用を先に行うからこそCSの型化が促され、言語化も進むといった事例も紹介されており、学びになった。

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事例紹介② Sansanさま

山田 尚孝さまによるご紹介。弁護士ドットコムさまよりもCS組織の規模が大きく、50~60人組織の事例である。

<CS組織のタイプ>
営業近接型と、プロダクト近接型がある。Sansanさまは、前者に近い部隊。

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<CS組織>
ハイタッチ部隊のECS、ロータッチ部隊でグループで受け持つMCS、テックタッチ部隊で半自動化のSCS、その他カスタマーマーケティングとカスタマーサポートで組織されている。

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<JobTitle>
CS組織の中でJobTitleを設定している(Trainee→Associate→Manager→Senior Customer Manager)。UPさせるためには外部コンサルの営業ロープレを通じて以下の5つの力が試験されるという。
・顧客志向
・実行力
・リーダーシップ
・探求心
・バランス力

ロープレのほか、座学や筆記試験などの教育ツールによって、社内人材の力量確保にもつなげている。

<まとめ>
・JobTitleを軸に、CSに求められる職能と期待役割を明確にしている
・試験制度を導入し、インセンティブを与えている
・座学、筆記試験、ロープレといった教育ツールを整え人材の力量を維持

<ワーク②>
自社でできることを考察するワーク。自分の場合はまずこういった他社事例があることを社内に共有することから始めたい。社内でのCS実践にあたっては、弁護士ドットコムさまの説明にもあった存在目的や存在意義の議論を行うのも選択肢の一つ。ワークにご一緒した方はセールス、マーケ、CS、開発など関連組織を集め自社内のカスタマージャーニーマップを可視化し、各タッチポイントにおけるCSの在り方を探る取り組みをされており、学びになった。

<質疑トピックス>
SansanさまのCS部隊はNRRのなかでもチャーン防止を役割として強くもっているといった話が紹介されていた(解約したいと表明してきたお客様の50%を阻止する、といったKPI)。維持役割はセールスが握っている印象を受けた。同じ「CS組織」でも存在目的は会社によって様々であり、自社にあった組織を考えていく必要がありそう。

感想

CSカレッジに参加したのは初めてだったが、業界の先駆者から具体的な事例が学べるほか、ワークによるアウトプットがその場でできる点、対話やディスカッションによる学びが促進される意味で非常に有効だと感じた。比較的新しい概念であり役職でもあるカスタマーサクセスに対する多くの参加者の関心度の高さを肌で感じ、継続的に情報交換を続けていきたいと思う。

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