「まがり角のウェンディ」第7話(全18話)
Ⅱ ー 1 亜美は、カフェテリアに向かう廊下で予鈴を聞いた。カフェテリアが近づくと、席を立つ音が騒がしく響く。授業に向かう学生たちが絶え間なく出てくるため、亜美は出入口の壁際に背をつけて道をあけた。
人波が途切れたところで中に足を踏み入れる。ナチュラルメープル色を基調とした空間にガラス張りの壁面から光が差し込んでいた。カフェテリアは光が溢れすぎていて、目がくらむ。眩しさに目が慣れるまでしばし壁際にたたずむ。
明るさに馴染んで見渡せるようになってもまだ人の動きは続いていて、