特許の書類は後から補正できますよね？【リライト版】

（Ｑ）お役所に提出する書類は、提出後に内容を補正できますね。
特許の書類も、出願後に補正できますよね？

（Ａ）特許の書類も、一定の条件のもとで、出願後に補正できます。
ただ、一般的にお役所に提出する書類とは異なる面もあります。
補正できる範囲は極めて限定的ですので、注意が必要です。

以下では、補正できる内容を中心にご説明します。
（補正できる時期については割愛します。）

補正できる範囲は、最初の出願時に、書類に記載した内容です。
最初の出願時に記載されていない、新たな事項は追加できません。

お役所に提出する書類（例えば、婚姻届け）と比較してみましょう。

補正するとしたら、誤記の訂正や、記載箇所を誤った場合等でしょう。
最初の記載事項と異なる新たな内容に補正しても、問題ないでしょう。

しかし、特許の場合は異なります。

特許の補正は、多くの場合、審査対象となる発明を変更することです。

例えば、審査官から、特許を拒絶する通知を受けることがあります。

その際に、審査対象となる発明を変更することができます。
ただ、書類に記載されていない、新たな発明には変更できません。

新規事項を追加する補正をすると、それだけで特許を拒絶されます。
あなたの発明がどんなにすばらしい発明であってもです。

特許の出願書類には、様々な発明を記載しておくことができます。
その記載した発明の範囲内で（審査対象となる）発明を変更できます。

つまり、最初の出願書類の内容がすべてです。
最初の書類の内容しだいで、その出願が特許になるかが決まります。

ご自身で特許出願される際には、以上の点に十分お気をつけください。
審査官から審査結果を受けてからでは、対応が難しいことがあります。
たとえ弁理士に相談してもどうにもならないことがあります。

ご参考になれば幸いです。

＜元記事＞
特許の書類は後から補正できますよね？（2014年07月09日執筆）

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