最先端の研究でも特許にならない例【進歩性が高い発明とは】
技術力と、発明の進歩性(特許になりやすさ)とは、異なります!
■最先端の研究でも特許にならない例
「特許」というと、最先端技術の証のように思われるかも知れません。
特許になるためには「発明の進歩性」が必要です。
「進歩」という言葉が最先端技術をイメージするのかも知れませんね。
たしかに最先端技術で特許が取れることもあるでしょう。
ただ、最先端技術に限らず、特許は取れます。
つまり、この点の理解が重要ですね。
✔発明の進歩性が高いとはどういうことか?
この点は一口で説明できるものではありません。
(特許の業界で、最も難しい概念の一つとされています。)
以下では、発明の進歩性の理解のために、一例を示してみます。
最先端技術(ガン治療薬の開発)を用いて説明してみたいと思います。
ここに100種類の化学物質があります。
うまく組み合わせると、ガン治療薬ができるとします(★1)
あとはその組み合わせを研究していくことになりますね(★2)
理論上は2の100乗で0が30個並ぶ、壮大な組み合わせ数の研究です。
ここで発明の進歩性を考えてみましょう。
(★1)の発見は、発明です。発明の進歩性は高いです。
仮に(★2)の研究の結果、ガン治療薬ができたとしましょう。
ただこの場合の(★2)の研究は、発明の進歩性は高くないです。
(★2)の研究中に101番目の化学物質が発見されたとします(★3)
この発見は、進歩性が高い発明と言えるでしょう。
■0から1を生み出そう!
いかがでしょうか?
ビジネス書などの表現を借りるとすれば、
✔(★1)は0から1を生み出したと言えるでしょう。
✔(★2)はいわば作業です。創作性が高いとは言えません。
✔(★3)は改良発明というところでしょうか。
現実の仕事では、
✔(★1)のような発明は難しいものです。(挑戦のし甲斐あり!)
✔(★2)のような作業ばかりという仕事も多いでしょう。
✔(★3)のような感覚も取り入れると仕事も楽しいものです。
特許を取るために、最先端技術かどうかは、関係ありません。
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弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
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