【Q&A】発明の名称と実際の製品名は違っていても大丈夫か?
(Q)特許を出した発明に関連して実際に製品を作成しました。特許出願時の「発明の名称」と、製品の製品名が違っていても問題ありませんか?
(A)問題ありません。
例えば、発明の名称が「安全装置を備えた自転車」で、製品名が「子供用安全自転車」であっても構いません。
製品に対して、特許表示(特許第・・・号、特許出願・・・号)をするのでしょうね。この際には、実際の製品に、発明を構成する要素がすべて含まれていることをご確認ください。なおこの点については、以下の「(2)特許表示と虚偽表示」もご覧ください。
●以下、いくつか関連事項です。
(1)発明と製品とは別モノ
特許の出願書類に記載するのは「発明の名称」です。その名のとおり「発明」の名称です。発明とは、無体の思想・概念・アイデアです。実際の有体物である製品(発明品・アイデア品)とは、異なるものです。このような観点からも、特許出願時の「発明の名称」と、製品名が違っていても問題ありません。
なお、他者製品(他社製品)との関係にもご注意ください。他社製品が異なる製品名であっても、あなたの特許に触れている(特許権を侵害している)可能性はあるということです。
(2)特許表示と虚偽表示
製品に特許表示(特許第・・・号、特許出願・・・号)をする際には、特許と無関係のものに特許表示をすると、虚偽表示であるとして罰せられる場合があります。この点はご注意ください。
例えば、特許の発明が「AとBとCを備えた自転車」だとします。この場合、実際の製品が「AとBとCを備えた自転車」であればもちろん問題ないですし、「AとBとCとDを備えた自転車」であっても、特許の表示を付して構いません。「AとBとCとDを備えた自転車」は、結局「AとBとCを備えた自転車」であるとも言えるからです。
一方、特許の発明が「AとBとCを備えた自転車」であるときに、実際の製品が「AとBを備えた自転車」や「AとBとDを備えた自転車」であれば、これには特許の表示を付すことはできません。
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後半はやや難しかったかも知れませんが、いかがでしたでしょうか。ご不明な点がありましたら弊所:東雲特許事務所(しののめ特許事務所)までお問い合わせください。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
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