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【Q&A】1つの特許で複数の製品を守れるか?

(Q)おかげさまで特許を取ることができました。特許製品を販売していますが、近い将来、改良製品の販売を考えています。同じ特許で守れますか?

(A)特許の内容に含まれる製品であれば、1つの特許で複数の製品を守れます。

(解説)
特許とは、製品そのものを守るものではなく、発明(アイデア)を守るものです。

製品として異なるものであっても、発明として同じものということはあります。特許が、その発明の内容できちんと取れていれば、その発明を具現化した製品は、特許で守れます。

以下、例を挙げてみます。ダイソンの掃除機と、機能性クッション「ひーじー」を例に挙げます。「ひーじー」のほうは写真入りでわかりやすいかも知れません。

■ダイソンの掃除機の例

ダイソンの掃除機の特許が「特殊な技術で特殊な吸引力を生じさせる発明」についての特許だとします。

その特許を取った発明を搭載している掃除機は、すべて特許で守れます。

その特許以外の部分、例えば、その吸引力以外の技術や構造、あるいはデザインなどが変わっても、その特許を取った発明を搭載している掃除機は、すべて特許で守れます。

■機能性クッション「ひーじー」と「ひーじー13」

先日来、機能性クッション「ひーじー」とその子供用「ひーじー13」をご紹介しています。

「ひーじー」が、身体にフィットする湾曲形状で、特許を取っているとします。

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「ひーじー」と「ひーじー13」はどちらも、身体にフィットする湾曲形状です。よって、1つの特許でどちらも守れます。

「ひーじー」と「ひーじー13」の異なる点は、高さや幅です。
しかし、その点は特許以外の部分です。高さや幅が変わっても、身体にフィットする湾曲形状を有しているクッションは、すべて特許で守れます。

■いかがでしたでしょうか

特許は、1つの製品を守れてそれで終わりというわけではありません。将来的な製品開発なども考えて、適切に特許を取る必要があります。

特に個人の方にありがちですが、ご自身で特許を出してしまうと、つい目の前の製品にこだわった特許になりがちです。

お困りの際は、ぜひ特許の専門家である弁理士(特許事務所)にご相談ください。

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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営

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