国際特許の詐欺的な行為にご注意ください!
国際特許の詐欺的な書類が郵送されてきました。
本記事はそんなお話しと「国際特許出願」の豆知識です。
■国際特許の詐欺的な行為
弊所のお客さまのもとに、国際特許の詐欺的な書類が郵送されてきました。
見る人が見ればすぐに詐欺的な行為だとわかります。
こういうのは、いつの世もなくならないものですね。
国際特許を扱う国際事務局(WIPO)は、このような詐欺的な行為について、警告をしています。
「WIPO国際事務局以外の者からの手数料請求書について」
https://www.wipo.int/pct/ja/warning/pct_warning.html
特許事務所を使わずに国際特許を出される方は少ないと思いますが、もしご自身で国際特許を出されて不安な点がありましたら、特許事務所(弁理士)へのご相談をお勧めします。
■「国際特許」とは?
「国際特許」という表現は、ちょっとわかりにくく、誤解を生じるおそれがあります。
国際特許と聞くと、「1つの特許で全世界に有効な特許権」「全世界で発明を独占できる権利」のように聞こえます。ですが、そのようなものは存在しません(2023年2月現在)。
通常、「国際特許」というときには、「国際特許出願」を指すことが多いでしょう。以下、国際特許出願について、ざっくりと説明します。
■「国際特許出願」とは?
国際特許出願とは、1つの特許「出願」で、全世界へ「出願」したのと同じような効果が得られるというものです。
特許を「取得」するには、取得したいそれぞれの国で手続きをしないといけません。
それぞれの国で審査を受けて、審査をパスしないといけません。
大学入試に例えてみましょう。
1枚の願書で、複数の大学を受験できるという仕組みがあるとしましょう。
それでも、実際に大学に入学するためには、それぞれの大学で受験して、合格しないといけませんね。
そういう感じです。
ですので、国際的な機関から請求書が来ることはなく、詐欺であることがわかります。
■おまけ「国際特許事務所」とは?
最後の大学入試のたとえはわかりにくくて恐縮です(汗)
こういう詐欺的な行為について、なんとかわかってもらいたい一心ですので、ご容赦ください。
そういえば、国際特許という表現は「国際特許事務所」としても使われています。ほとんどの国際特許事務所は、国際特許出願だけを扱うものではないでしょう。逆に、国際とついていない特許事務所でも、国際特許出願を扱えることがほとんどでしょう。
弊所:東雲特許事務所(しののめ特許事務所)ももちろん国際特許出願を扱えます。ご参考になれば幸いです。
●YouTubeで音声でもご覧いただけます
●元ブログ(+αの情報あり)
https://www.tokkyoblog.com/archives/78220637.html
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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営