見出し画像

「わざわざ感」が特許になる。強い特許の一例【リライト版】

■特許を取るために必要な発明の進歩性とは?

特許を取るためには、発明に「進歩性」が認められないといけません。
「進歩」と聞くと、壮大な大改良のようですね。
必ずしもそういうことではありません。

進歩性が必要な趣旨は、ざっくりと言えば、
✔日常業務程度の改良発明を、特定の者に独占させるのは好ましくない

つまり、これを超えれば、発明の進歩性が認められやすくなります。

<関連記事>
通常の業務の範囲内の改良で、特許を取れる?他社特許を侵害する?

■「わざわざ感」が特許になる

上記の進歩性の趣旨からは、
「わざわざそんな変更はしないだろう」
という発明は、特許になりやすいと言えます。

一見「改悪」にすら見えるようなものです。
そんな発明を特定の者に独占させても、他者には影響がないからです。

ちなみに特許では、このような「わざわざ」のようなものを、
「阻害要因」
と言うこともあります。

「わざわざ」と「阻害要因」は完全に一致するものではありません。
方向性の似た考え方ではあります。

■わざわざそうするのが、事実上のスタンダードになったら・・・

ところが「わざわざそんな変更はしないだろう」と思われていたもの
→いざそう変更してみると、ものすごく効果があることがあります。

例えば、はじめて納豆を作った人は、すごいと思いませんか?
「わざわざ」大豆を腐らせて、別の食べ物にする!
そんなことをする人はいなかったことでしょう。
世の中のだれも、そんなの作らないよと言ったに違いありません。

そんな「わざわざ」そうした発明が、
✔世の中の事実上の標準(デファクトスタンダード)
になったりしたら、どうでしょうか?

ものすごく経済的価値の高い、強い特許になると思いませんか?
例えば、納豆のようなもので特許を取れて市場を独占できたとしたら…
すごいと思いませんか?

■スモールビジネスこそ、挑戦ができる

「わざわざ」のような改良は、スモールビジネスこそ得意ですね!

✔社長の鶴の一声で、新たな挑戦を迅速に決定する。
✔ダメなら迅速に撤退し、改良を重ねたり別のことに挑戦したりする。
✔そして、わずかでも利益が見込めれば市場に出して反応を見てみる。

このようなことができるのは、スモールビジネスならではの戦略です。

大きな投資、革新的な大改良、全く新しい製品の開発…
これらは大手企業の専売特許です。

スモールビジネスにはスモールビジネスに有利な戦い方もあるのです。

本記事の内容が、
✔スモールビジネスの皆さまの知的財産権の挑戦
に、少しでもお役に立てれば幸いです。

<元記事>
「わざわざ」感が特許になる。強い特許の一例(2017年10月13日執筆)

<関連記事>当ブログのリライトについて
特許の過去記事をリライトします&YouTubeも【1文1行ブログ】

●YouTubeで音声でもご覧いただけます

●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/88746351.html

********************************
【PR】個人様・社長様に特化&元特許審査官が運営する特許事務所!
「おすすめの特許事務所」「おすすめの弁理士」を目指します!
そんな東雲特許事務所(しののめ特許事務所)へのお問い合わせは、
お気軽にこちらからどうぞ!
https://www.patande.com/お問い合わせ/
(↑お問い合わせフォームが開くだけですのでご安心ください。)
********************************

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?