見出し画像

拒絶理由通知への対応は意見書のみまたは手続補正書のみでもいいか?【リライト版】

(Q)特許を出願して審査を受けたところ、拒絶理由通知が来ました。
特許が拒絶される旨の理由が通知されました。
これに対して「意見書」を提出することができるのですね。
このほかに何ができますか?

(A)意見書を提出する期間内には、手続補正書も提出できます。
特許を目指す内容(発明)を補正することができます。
補正によって拒絶理由を解消できることがあります(多いです)。

一般には、意見書と手続補正書の両方を提出することがほとんどです。


そのほかにも、審査官と直接やりとりする方法もあります。
拒絶理由の内容によっては、断念することが賢明な場合もあります。
断念:それ以降の手続きを行わない、出願をし直すなどです。

これらの点については、別の記事で説明します。
お急ぎの場合は、特許事務所(弁理士)にご相談ください。

********************************
<コラム>意見書のみまたは手続補正書のみを提出してもいいか?

実務上は、意見書も手続補正書も提出は任意と考えることもできます。

私の審査官時代の経験上も、
✔意見書のみが提出されることも、数少ないですがありました
✔手続補正書のみ提出されるケースはほとんどありませんでした

この点について、以下補説します。

(1)意見書のみ提出する

拒絶理由の内容によっては、補正をしなくても十分なことがあります。
つまり、意見を述べるだけで、拒絶理由に反論できることがあります。

ただ個人的には、少しでも補正をした方がいいと考えます。
なんらかの補正の材料を探すのもいいでしょう。
(この辺は微妙な駆け引きの部分もありますのでこれくらいにします)

(2)手続補正書のみ提出する

補正後の内容で確実に特許されるという場合もあるでしょう。
この場合には、意見を述べずに、手続補正書のみでも構いません。

審査官としては、
✔意見書が提出されなくても(あるいは、意見書の内容が的外れでも)
✔適法な手続補正書が提出された以上は、
補正後の内容で査定(審査結果)を出すことになります。

それなら手続補正書のみでいいかと言うと、微妙です。
個人的には、意見書も提出した方がいいと思うのです。

補正後の内容を見ればわかるだろう!という場合もあるでしょう。

しかしそのような場合であれば、
✔補正後の内容を見ればわかるだろうという旨の、意見書を提出する
このほうが、よっぽどいいのではないでしょうか。

そう言えば、ある審査官がこんなことをおっしゃっていました。
ビジネス上の対人関係において、ある行動に出る
→そのことをきちんと説明すべき(それがビジネスマナーである)

補正をするなら、その内容をきちんと意見書で説明すべき!
そういうことですね。ごもっともです。

意見書を作成する手間や費用面の問題はあるかも知れません。
ただ、審査結果に影響するかも知れないとしたら・・・
それを惜しむべきではないと思うのです。
********************************


弊所:東雲特許事務所では、特許出願のほか、
拒絶理由通知が来てからのご依頼(中途受任)もお受けします!

なお、本記事の内容は、
特許事務所(弁理士)を利用しないでご自身で特許出願すること
を積極的に勧めるものではありません。

出願当初から、特許事務所のご利用ください。
長い目で見てあなたのためです。

<元記事>
【Q&A】拒絶理由通知への対応として何ができますか ~意見書のみまたは手続補正書のみでもいいか?(2016年02月06日執筆)

<関連記事>当ブログのリライトについて
特許の過去記事をリライトします&YouTubeも【1文1行ブログ】

●YouTubeで音声でもご覧いただけます

●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/89151191.html

********************************
【PR】個人様・社長様に特化&元特許審査官が運営する特許事務所!
「おすすめの特許事務所」「おすすめの弁理士」を目指します!
そんな東雲特許事務所(しののめ特許事務所)へのお問い合わせは、
お気軽にこちらからどうぞ!
https://www.patande.com/お問い合わせ/
(↑お問い合わせフォームが開くだけですのでご安心ください。)
********************************

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?