Valorant シルゴル帯必見!元プロによるVOD解説!

諸言

 Valorantのボリューム帯はシルバー帯と言われており、初心者がつまづく一つの壁となっている。

 多くの解説サイトでは、一定のランク帯まで上がる為の技術として「エイム力を上げる」、「立ち回りを良くする」等、おおまかな提案がされているものの、それらの技術向上に向けた練習方法については解説されていない。

 その技術の中には反復練習が必要な、フリック、リコイル等のエイムに関与する技術の他に、プリエイム、クロスヘアプレイスメント等の意識に関与する技術がある。
 意識に関与する技術は、上達が知識量に左右される為、念頭においてプレイする事が望ましい。そのため、初心者に向けた技術紹介の記事や動画等は多くの記事で紹介されている。
 しかしながら、ボリューム帯(シルバー、ゴールド)と上位帯(レディアント、イモータル、アセンダント)との間にはプレイ中に意識している場所、動作等の差が大きいものの、プロゲーマー等のインタビューで語られることは少なく、具体的な違いについてまとめた例は少ない。

 今回の記事では、ゲームをプレイしていく中で修正可能な「意識の差」について、シルバーランクにいる筆者の動画を用いてレディアントの方とすり合わせを行う事で明確にすると同時に、発生した問題事象の根本原因を探る手法である「なぜなぜ分析」を行う事で問題の原因および解決方法を提案する。

この記事ではまずAttack sideのときの動きについて解説する。

手順

  1. 2023/4/18に録画したシルバー/ゴールド帯の動画をレディアントの方に見ていただき、問題点及び課題を具体的に定義する。

  2. 出てきた指摘に対して「なぜなぜ分析」を行い、原因の根本を突き止める。

  3. 分析した複数の要因の中から根本の原因を特定し、発生を防ぐ対策、練習方法を策定する。

動画はこちら

なぜなぜ分析:トヨタ生産方式の一環として生まれた考え方であり、発生した事象の根本的な原因を徹底的に洗い出す為の考え方。

結果

 指摘を受けた問題点は以下の通りである。

全体を通しての指摘

・ゲームルールの理解が浅い
・センチネルの理解が浅い
・クロスヘアプレイスメントの意識が低い

指摘

1戦目 (取られた原因はタイムマネジメントができていない)
0:38 全員で同じ方向をみているため、B、Cの情報を取る動きをする方が良い


0:38

1:32 タレットピークよりも、敵がリンクの壁を壊した後についていくほうが勝率が高い
1:40 レイズが見てくれてるのでこの間にBメインによった良い

2戦目 
 
アラームボット買わなくても良い (1戦目負けたため、不利ラウンドなので次のラウンドにつぎ込んだほうが良い)
3:23 味方が走っているので歩く意味なし、エントリー時の人数有利を取るほうが優先


3:23

3戦目
 
相手の武器が弱い、ラーク警戒なくて良い:アタック側が一人で裏取りすることが少ないため
4:35 アラームボットが反応しているため、敵の方を確認しながら後ろ向きに走る方が良い
5:00 タレットと逆側からピークすることも頭に入れておく


5:00

4戦目
6:06 見る場所が意味ないのでこの場合はAロングのスモークから出てくる敵をみる


6:06

6:06~ 味方ツリーに入っていっているため、相手2プレッシャーを与える動きとしてモク抜きをスべき

6:24 ~ クロスヘアが敵の出てこないところにおいてあるので注意する


6:24

5戦目
8:18 敵が出てくるところにクロスヘアを置けていない。Aリンクへのクロスヘアマネジメントを意識する。

8:18

8:26 歩く意味がない。味方のカバーができるように走ってBサイトに入る

8:26

6戦目
9:23 アラームボットを最初におかず、Bをタレットで見てA裏取りを自身でクリアリングのほうがタレットピークが取りにくいので立ち回り的に良い

9:23

7戦目
10:45 一緒に撃ってあげることで人数有利を作る意識が足りない

10:45

8戦目
12:45 敵ウルト状況の確認不足で死んでいる。相手がしてくることの想像力が足りない

9戦目
16:15 グレを通路においてから設置するほうが安全に設置できる。
16:22 グレをボムのところに置く意識が足りない
空爆を知っていたら有利


16:15

10戦目
18:11 仲間が入ってて、モクの裏にいても一緒に戦えないのでカバーの意識を持つ
グレを通路に投げると味方が下がれる時間を作れる


18:11

12戦目 
19:31~ タレットピーク待ちすぎ
Cサイトの情報を少ししか取れていないため、Attack側不利な立ち回りになっている。

考察

 Attack sideでは主に以下の指摘がなされた。
・味方が打ち合っている時に人数有利を取れていない時がある
・グレを使うバリエーションが少ない
・ラウンドごとの立ち回りを理解していない
・クロスヘアプレイスメントの意識が低い
・モク抜きの意識が低い

出てきた指摘に対して、「なぜなぜ分析」を行い、原因の根本を突き止めた。

なぜなぜ分析

 なぜなぜ分析を行った結果を以下に示す。

なぜなぜ分析

 その結果、ゲームルールの理解度が足りないこと、センチネルの理解度が少ないことを指摘されていたことがわかった。
 すなわち、レディアントから見る、シルバー帯に必要なことはエイムではなく、ゲームの理解度を上げることが重要であると考えられる。
 たしかに、走るタイミング、クロスヘアをおいておく場所を再確認することで人数有利を作れるタイミングが増え、エイム力がなくとも撃ち合いを有利に持っていくことができ、より多くのラウンドを取れると考えられる。


結論

 Attack sideでは主に5つの指摘がなされた。これらの真因を調べてみると、ゲームの理解度が足りていないことが判明した。
 また、筆者が知らないために意識の低かったクロスヘアプレイスメントについても指摘があった。エイム、ゲームへの理解度両面で技術の向上を図るために、両方の知識を蓄積し、それらを念頭に置いてプレイすることが重要である。

練習方法

 スイフトプレイ、アンレート等、相手のレベルが低いところでクロスヘアプレスメントを意識してプレイする。
 モク、スキル等、各シチュエーションに置いて、やるべきことを自分の動画を見返して確認する。その際、ゲームルールに基づいて優先順位を整理する。
 他人の動画を見て、ゲームの理解度を向上させる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?