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映画版「デビルマン」(2004)がすき

突然だが私は映画をそんなに観ない方だと思う。しかし気になった作品はたまに観るなどしており、気が向いたら感想などをアウトプットしてゆきたい。

なお、私はどんなに面白いと思った映画であっても決して1回しか観ないという特殊な性質があるので、大体感想を書く段階では内容を忘れている。

※ 書いたものを読み返していたら、だんだん記憶が蘇ってきたので、2018年9月9日加筆修正。

たぶん1年以上前、このアカウントで「映画版デビルマンが面白い」みたいなタイトルで記事を書き始めたのだが、果たしてどこがどう面白いのか・・・?みたいな部分が自分の中で漠然としていたのと、加えて、ひどい映画の代表格としてそれこそどこでもかしこでもネタにされまくっている状況を見ていたので、なんか勘違いした人がコメント欄で私の感想そのものにいちゃもんつけにきたらめんどくせぇな・・・などと思ったこともあり、下書き欄に書きかけのまま残していたのだった。(今見たら下書き欄すらからも消滅していたので、よく覚えていないがどうでもよくなって消してしまったのだろう。)

確か20年くらい前に「ネオデビルマン」というムーヴメントがあり、当時非常に心奪われていたアーティスト達による作品群はめちゃくちゃ凄く、とても熱かったのを覚えている。草彅琢仁氏によるキャンバスに描かれた絵だとか(これは凄いので実物を観てほしい)、コミックスに参加している黒田硫黄氏や寺田克也氏の短編とかも物凄く良いので是非見てみてください。

で、デビルマンの原作自体は、ネオデビルマンのすごさを目撃した5年後くらいになってから、ようやく文庫で買って読みましたが、これはもうレジェンドですよね・・・。今なおリスペクトして止まない作品です。

本記事で語るのは、そうした凄さとはちょっと別ベクトルの感想というか……でも、すきなのは本当なので、そこらへんを書いてゆきます。

実写化されると聞いた当時は、原作のあの凄まじさを映像化するのはまあ無理だろうな・・・とごく自然に思い、全然気にも留めていなかったような気がするのだが、その後あまりにもネタにされ続けているのを見て「ホントかよ?」と訝しく思ったこともあり、「自分の目で確かめないことには判断がつかん」という感じで逆にだんだん興味が湧いてきて数年前に観てしまった。というのが経緯です。

全体的によく覚えていない

前述の通り、私はどんな映画も1回しか見ないため、鑑賞から時間が経ってしまったものはとくに忘却がひどい。なので、面白いと思った(今でも印象に残っている)ポイントを列挙する形式にしてゆこうと思います。間違っていてもおこらないでね。

面白いと思った(印象に残っている)部分

1. ワールドニュースが放送されるモニター

若干時代を感じさせる複合ショッピング施設みたいな中に広場があり、そこの上空に、アリーナとかに設置されていそうな四面のでかいモニターがあった(うろ覚え)。そこにボブ・サップがニュースキャスター役で映っていて、英語でワールドニュースを伝えているのです。これは映画の随所に挟まれていた気がする。これだけでも絵面としてかなり面白い。
特筆すべきは、アルマゲドンめいた状況になってからも何故かモニターに電源が入っており、瓦礫の破片が降り注ぐ中にあっても画面にヒビ一つ入っておらず、もはや誰も見ていない状況下で人類の終焉をアナウンスしていた。
※ これが一番印象に残りました。

2. 牧村のとーちゃん・かーちゃんのかっこいい死に様

原作だと牧村のとーちゃんが具体的にどういう職業に就いているのかわからなかったのですが、この映画だと農業試験場みたいなところの職員であることがほのめかされており、これは純粋にポイントが高かった。
それと、やはり死に様ですよね。直立したまま格好よく死んでいるのはベタだけど感動を誘う。これは役者の演技も大きいと思います。

のちにこの俳優さん達は現実でも夫婦であると知って妙に納得した。やはり滲み出るリアリティが違う。

3. なんか出てくる謎のシレーヌ

原作において、妖鳥シレーヌは大変に美しくかつ残虐なキャラクターであり、シレーヌとデビルマンが死闘を繰り広げるパートは物凄い迫力で、これだけで映画が一本作れるのではないかという・・・ニンジャスレイヤーでいえばイグゾーション戦くらい熱い中ボス戦だと思います。
で、この映画ではなんで出てきたんだっけ・・・?
よく覚えていません(バトルしたかどうかも覚えていません)が、造形に失敗したみたいななりが忘れられないほど印象に残りました。

実写映画版でシレーヌを演じた冨永愛さんは世界でも活躍するトップモデルらしいのだが、その美しさの方向性が完全にスレンダーなアジアンビューティーなのですよね。一方、原作のシレーヌはどう見ても欧米系のグラマラス体型であり、美のジャンルが完全に違う。そこを無理矢理シレーヌっぽいコスチュームにしてしまったので、あのように強烈なチグハグ感が出たのであろう。謎の光沢でぼやかさなかったら大変なことになっていたかもしれない。

4. 後半の重苦しい展開を中和するお祭り騒ぎ的なタノシイ画面

小林幸子がすごくどうでもいい役で唐突に一瞬だけ出てくるのに加え、デーモン狩り騒動で殺されまくる一般人にもなんか有名な人が混じっていたような気がする。私は俳優に全然詳しくないので、間違っていたら申し訳ないのだが、モブみたいな役にもいちいち絵的に強烈なインパクトが出ていたのは印象に残っている。

観終わった直後の感想

すっかり忘れていたが、思い出したので書いておく。

前述の通り、私の目にする範囲では誰も彼もが「出来の悪い映画を面白がってネタにしている」みたいな酷い構図が蔓延していてちょっと気持ち悪かったので、それが本当なのか(こいつらは本当に自分の目で見て自分の頭で考えた言葉で語っているのか?なんか周りに合わせているだけの腰抜けなのでは?みたいな部分)を確認しようというのがあったのだが、観終わった直後の感想は「なんだ!面白いじゃないか!」である。普通に面白い。周りの意見が自分には関係ないというのは、至極当然のことであった。

まさか原作の初めから終わりまでを脚本に圧縮してぶっこんでくるとは思わなかった。この圧縮技術は凄いと思う。私はてっきり一部分だけをクローズアップした作品なのかと思っていた。原作を知らずにいきなり観たら意味不明なのかもしれないが、私は原作を知っていたので普通に楽しめた。このため、ストーリーの本筋は原作通りドシリアスで重苦しい方向に否応なく突き進んでゆくうえ、ボリュームも物凄いことになっているのだが、この脚本を演技のプロとは思えない主演の人が最後まで演じきっているのは素直に称賛したい。だってこれ演るのすごい大変だと思うよ・・・長丁場でシリアスだし・・・。


以上です。こうして全体的にはチグハグで、原作はともかくとして純粋に面白い映画として私の脳内に深く刻まれたのであった。

要はちゃんとした映画評ではなく、観ていて自分が感じたことだけを書きたかったのです。自分が感じたことは事実なので誰にも否定できないからね。

「可もなく不可もない出来でなんとなく面白かったなー」という感じでそのまま忘却してしまうパターンよりかは印象に残ったシーンがあった分良かったと思います。


ヘッダーは描きかけの亀です(記事内容とは関係ありません)。


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