ノーマル三間好きの初手▲７八飛戦法１

　初手▲７八飛戦法はノーマル三間飛車を目指す上でもメリットが多い作戦のため、ご紹介したいと思います。

◇初手▲７八飛のメリット

　初手▲７八飛戦法は角交換振り飛車や早石田を目指すこともできますが、ノーマル三間を可能な限り目指すこともできる作戦です。特に先手では消極的と言われることもある３手目▲６六歩を指さずにノーマル三間飛車にできます。
　これによって「相振り三間や角交換相振りにできる」「右四間飛車を牽制している」などのメリットがあります。代わりに角道を止めていないため乱戦のような展開にもなりえます。

◇２手目の分岐

　ノーマル三間飛車を目指す場合、２手目に△８四歩なら▲７六歩△８五歩▲７七角△３四歩▲６六歩のようにノーマル三間飛車に合流できるため不満がありません。

　２手目△３四歩の場合が問題で、ノーマル三間飛車にならないケースが出てきます。３手目は▲４八玉と▲６八銀がありますが、個人的には▲６八銀の方が安定感のある変化が多く好みなため、こちらをご紹介します。

◇角交換振り飛車になる場合

　初手より
　▲７八飛　　△３四歩　　▲６八銀　　△８四歩
　▲７六歩　　△８五歩　　▲７七角　　△同角成
　▲同　桂（基本図）

　△８四歩に▲７六歩は絶対ではありません。しかし、△８五歩に▲７七角とノーマル三間飛車へ誘導することを考えると、こう指したいところです。
　▲７七角にすぐ△同角成が大切なところで、このタイミングを逃すのであれば▲６六歩でノーマル三間にできます。
　対して▲７七同桂と▲同銀のどちらもあります。▲同銀は△４五角を誘っており、▲３六角で対応しようとしています。個人的には先手番ではなるべく乱戦になりにくく、角交換振り飛車になったとき▲７七桂型が好みなので、▲同桂と取りたいです。
　基本図からは３つの急戦と、持久戦のケースがあります。次回から順に調べていきたいと思います。

◇おわりに

　ノーマル三間好きの方向けに初手▲７八飛戦法のメリットと序盤の変化を少し書いてみました。ご参考になれば幸いです。