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「あ、最寄りまで車で送ってくんない?」


 何気ない日常の中に、生きるヒントや人生の財産、またはそれに繋がるものは、あちこちに転がっている。それに気づく感覚を鋭く持てるかどうかが、人生を豊かさを左右する。あるいは、それがスタートラインである。


 今朝はどうにも眠く、体が重かった。頭も働かない、ダルい1日。ゴロゴロしていたかった私に、連休で実家に戻っていた妹が声をかけてきた。


「あ、最寄りまで車で送ってくんない?」


 返事をするかしないかのタイミングで、私は最低限外に出れる格好に着替え、車のキーをポッケにしまう。顔を洗って、コーヒーをすすって車へ向かう。 

車中ではウクレレBGMをバックに何気ない会話が続く。新たに始めた趣味のこと、旅行のできない夏休みの憂い、健康のために始めたヨガのコツ等。

 最寄り駅に妹を降ろしてから、彼女と電話をする。ここに書くまでもない何気ない会話から、ブログやPodcastなどにも挑戦してみようという未来広がる明るい話まで。


 往復30分もしない車内で過ごした時間の中には、思考の整理、将来のビジョンの共有、新たな挑戦、様々なものが詰まっていた。


 今日という1日は、家族への親切か、兄として当然のことか、妹を送ることから始まった。何にせよ、重い重い足を動かすことができた。


この旅のきっかけは、根が生えたように重たい体を動かした妹との会話だ。


 何気ない日常の中に、生きるヒントや人生の財産、またはそれに繋がるものは、あちこちに転がっている。それに気づく感覚を鋭く持てるかどうかが、人生を豊かさを左右する。


 たった一言の会話と、30分足を動かすこと。その単位で気づきを得られるなら、


中々安いものではないか? 

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