『ざつ』 お気楽TRPG日記02 noteの話とお仕事の始まり。

概要:還暦間際のTRPGデザイナー、朱鷺田祐介(ときた・ゆうすけ)が適当なことを『ざつ』に書くエッセイ。だいたい、TRPG関連の思い出とか雑談とか、シナリオ作成やGMの裏話。内容は『ざつ』。今日は話したきっかけとか。

noteの趣旨 とりあえずやってみる

 先週、試しにnoteを書いてみた。ほぼオンライン書きという『ざつ』な流れながら、反応があったので、もう少し書いてみよう。

 まず、なんでnote? というと、いくつか理由がある。

 フリーランスのライターにとって、雑食的に手を出してみるのは、仕事の一部である。もしかすると、仕事になるかもしれない、という意味で、面白そうだったら、やってみる。その上で、ダメなら、別のことをすればいいし、フィーリングが合いそうだったら、一歩踏み込んで見る。踏み込んでみて手応えがあれば、一渡りさらってみる。そういうのが、仕事につながることがある。拙速、というが、その『ざつ』な速さが必要な時もある。

 一般の企業であれば、研究や準備に時間をかけ、売り時や仕掛け方を工夫するが、フリーランスの場合は、最先端を扱い、最速で飛び込むのも仕事のうちである。アーリーアダプター、という。

 私自身は、前の会社を辞め、勢いで業界に飛び込んだ者で、色々足りない『ざつ』なところがあるが、時節時節の新しめのもので食いつないできた部分がある。

 TRPGは自分自身好きで始めたことだが、パソコン通信を始めたら、そこに多摩豊さんがいて、『ウォーロック』の人手が足りないので、記事を書いてみるか?という話になった。1987年の話だが、割と始まりは『ざつ』だ。

 その後、ちょうど紹介時期にあり、紹介記事や企画本を書いたりできた。新紀元社さんはパソコン通信関係で知り合った山北篤さんに紹介してもらったし、ホビージャパンは大学時代に知り合っていた水野良さんに紹介してもらった。『シャドウラン』と出会ったのも、RPGマガジンの海外特集でFASAを引き受けたからである。健部伸明さんが「これ最新だから」って持ってきたのである。出会いは意外に、『ざつ』だ。

 TCGもちょうどホビージャパンの編集部にいったら、編集長が『マジック:ザ・ギャザリング』の評価に困っていたのがきっかけだ。じゃあ、ちょいとやってみましょうか? とサンプルもらって、遊んだら面白かった。翌日、残りのサンプルを奪い取り、漫画家の田中としひささん家に押しかけて遊んでもらった。ここも始まりは割と『ざつ』である。

 その後、田中さんがマンガに書いてくれたり、RPGマガジンでルール解説したりした挙げ句の果てに、翻訳まですることになった。意見を聞かれて訳文に文句をつけたら、お前がやれ、になった。ありがちな展開である。気づくと、TCGの伝道師になっていて、とあるパーティで「光栄」のTCG担当者に紹介してもらったら、大学時代の友人だった。お互い、お前かよ、みたいな部分があるが、意外とそんなもんである。業界、超狭。

 クトゥルフ神話に関しても、アークライトの編集部に行ったら、時の宮野編集長が、「クトゥルフ、分かる?」と聞くので、フリーランスのさがで知らないとも言えず、「まあ」ぐらいの状況で、ガイドブックを引き受けた。D20クトゥルフの前夜である。本当は、山本弘先生の『クトゥルフ・ハンドブック』を復刻したかったらしいが、色々あって。まあ、そこは察してくれ。この業界、意外に『ざつ』である。

 そういう訳で、noteも『ざつ』に試してみる。

 常時、お仕事募集中であります。『ざつ』に。

オンライン時代に

 noteを始めたもうひとつの理由はコロナだ。

 正直、私のようなアナログゲーム業界人は、大被害である。昨年春以降のイベントは軒並み中止、それに合わせて出せれば、と進めていた企画は延期、今後のTRPGの新作に関しても、オンライン対応が求められるとも聞く。じゃあ、オンセのツールをさわったり、オンラインで出来る何かをはじめたりしてみるのがいいんじゃないかな? という訳だ。

 最近は、体力の関係で野良のオンセとはいかないが、キャンペーンの仲間が都合で東京を離れたこともあり、ユドナリウムやDiscordで半分オンセというセッションをすることも多い。会場に集ったメンバーの中央に、電子会議用のマイクを起き、音声はDiscordで共有、ダイスボットはユドナリウム、遠隔地のメンバーや体調上、自宅待機のメンバーはオンライン参加となる。画像などもDiscordで共有できるし、不明の点はオンライン検索でURLを貼り付けて確認できる。必須以外のサプリはPDFとして持ち運ぶ。

 今後、オンライン対応は業界の課題でもある。

 私は年齢もあり、物理書籍やオフラインの方が好きだが、時代は時代である。20世紀に、niftyでテキストチャット・セッションをしていた頃に比べたら、ずいぶん楽な話である。ちなみにその頃の通信速度は2400bps(遅)。

 noteがどう反映してくるかは分からないが、これもまたツールになるかもしれない。そういう意味で試してみようというのが基本的な趣旨である。

 『ざつ』だな。

 ちなみに、メインブログはcocologに「黒い森の祠」があるが、最近、面倒くさいので、更新が滞り、Twitter告知が増えている。

 『ざつ』ですいません。



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