鑑賞記録『雪の華』

感想というものはつっこみどころが多い方がいっそ盛り上がる、みたいな法則が多少なりとも絶対にあると思うのですが、その意味では今年いちばん(まだ2月※当時)の大変な盛り上がりを…帰りの車内、脳内でめっちゃ盛り上がった(ひとりでしたので)。
そもそも自分が恋愛映画に全然向いていない自覚があるし、なぜ観に行ったんだよと言われればぐうの音も出ないくらいまっとうな恋愛映画だったのですが、し…しか、仕方がなかったんですよ…笑。
でも面白くなかったとか損したとか言うつもりはなくて、とにかく本当に本当に美雪(中条あやみ)ちゃんがひたすらに可愛くて正直それだけで釣りが出るくらい可愛かったのでとても良かった(頭の悪い感想)。悠輔(登坂広臣)さんも一貫して美雪ちゃんが理想とする、少女漫画に出てくる彼氏みたいな彼氏を体現していてとても良かった(2回目)。いやほんとに。ほんとです。
ただね、あのね、クライマックスで、悠輔さんほぼ手ぶらかつノープランでめっちゃ雪深い上に言葉の通じない国(フィンランド)行って美雪ちゃんを探して走るんですけど、それおまえ、遭難して死ぬぞ?余命いくばくも無い彼女よりも先に死ぬぞ??
いやわかってます、遭難しないんですよ。あたりまえですけれども。
あとその金はどこから?百万の金が出せずに悶々としてる上にそう稼いでるわけでもなさそうな弟妹抱えた青年がポンとフィンランド行ける訳なくないか?とかオーロラの時期にほかの観光客がろくに居ないのもどういう事情だろうとか、イチイチイチイチ考えてしまって、いやもう、つまり、向いてねぇです、誰も悪く無い。強いて言うなら私だ。わかっている。
だけど、恋愛映画においてもっとも苦手としている、「(私が考えるところの)理不尽な喧嘩からの和解」というのは無くて、彼らは常に誠実に(恋人契約という名の)恋愛を美しく可愛らしくみせてくれたと思う。素晴らしかった。
何回も言うけど、美雪ちゃんは可愛かった。悠輔さんの弟妹とのやり取りも素敵だった。満足です。

あっ。あとひとつだけ。『彼氏役』をやっているふつうの青年、をずっと、ものすごくちゃんと…ちゃんと、という言い方もおかしいけども、とにかくやっていた(と思う)悠輔さんが、ラスト、短い階段を降りてくるシーンで急に、ほんと急にそこだけ、紛うことなき『三代目の登坂広臣』だったのが、めちゃくちゃに違和感あったし面白かったんですよ(そういうシーンじゃありません)。
でものちに(それこそ半年以上経って)あれは、美雪ちゃんからみた、『彼氏』てだけじゃなくて、一緒にオーロラを見る、夢のような『王子様』がやってきたからなんだよな!そりゃそうだ!てものすごく納得しました。
この感想文ずっと寝かせててよかったよね(恐るべき自己肯定)。

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