老いらくの恋 第6話
「ナイガ マヌン ヨッソン チングル」
直訳するとお年を召した女性のお友達、いわゆるOGFです。
私は定年退職後、韓国語の勉強を始めました。
折から韓流(正確に発音するとハルリュー)ブームでしたが、これにはまったく興味がありません。
日本の古代史をだどると朝鮮半島の歴史にぶち当たります。
余談ですが、私の妻(チェ アネ)は学校で歴史を専攻していました。
最初はテレビの口座からはじめ、市のハングル講座に参加し、はては3週間の語学研修に計5年通いました。
年金生活者の身には経済的負担もバカになりません。
しかし、語学研修に行けと尻を叩いたのは チェ アネ 節子でした。
節子は太っ腹ですね。
通ったのは韓国の大邱(テグ)大学。
学びに来ているのは圧倒的に若者が多い。
御国も様々、中国、ベトナム、フイリピン、台湾、モンゴル、コンゴ共和国。
コンゴ共和国の学生は政府から派遣された国費留学です。将来国を背負ってたつ人材です。みな色々な背景を持っていました。
とにかく楽しい学生生活でした。
キム デジュン〔金 大中〕元大統領の国葬にも遭遇しました。
学内にはキム デジュンの死をいたむ横断幕が掲げられています。
街中厳かな雰囲気に包まれていました。
昨年ドサクサにまぎれて行われていた国葬儀とは大違いです。
話を戻します。
ナイガ マヌン チングルとは、節子の病状が悪化するまで一緒に勉強していましたが、病状が気になってハングル講座に出なくなりました。
講座に通っていた頃は、会話の中で「アネ 節子」がどうしたこうしたと連呼して随分迷惑をかけたものです。
今でも半年に1回ほど教室に顔を出し、節子とののろけ話をして、困らせています。
最後にことわざを紹介します。
「カヌン マリ コワヤ オヌン マリ コプタ」直訳すると
「行く言葉が美しければ、帰ってくる言葉も美しい」
これに相当する日本はなんでしょう「売り言葉に買い言葉」ですかね。
随分雰囲気がことなりますね。
ぎすぎすする世の中「カヌン マリ コワヤ・・・」この言葉を多くつかいましょう。