俺は全てを【パリイ】する 2話「俺は謝礼をパリイする」感想

無欲とは時に罪である。

※この記事は「俺は全てを【パリイ】する2話」のネタバレ感想記事です。


ミノタウロスの解体

 ノールが撃破したミノタウロスの死骸を、駆けつけた者たちが処理している。この世界の魔物は撃破しても塵になったりとか、壊したものが元に戻るみたいなニチアサ展開はない模様。解体というよりも回収かは知らないけど「クワセロ」とせがむ冒険者の声がどこかから聞こえる。

 そして明かされたミノタウロスの強さは

・迷宮の最深層(アビス)に出現する魔物
・元Aランク冒険者のギルドマスターですら会敵したら即死(※)

 ……前回の記事で「お前が倒したのそこらのA級で固めたパーティでも苦戦必至の化け物だぞ!!」とか私言ってましたが、いやー、固めたパーティでも辛勝か全滅くらいの化け物だった。それを一撃で倒した奴がいるという噂となれば広がるわな。それを聞いてノールは

ノール「世の中にはすごい人間がいるものだな」

 そ う だ な!!!!!
 凄 い 奴 も い る よ な!!!!

※今の実力ってわけではなく最盛期の実力をもとに「即死」と言っているのだと思います。

きな臭い情勢

 クレイス王国は『還らずの迷宮』を擁する迷宮資源国家か……設定が面白い。そしてその中に眠る珍品財宝を欲する魔導皇国デリダスが、戦争で全て奪い取りたくてウズウズしているのもまた無理からぬお話。

 彼らが今回描いたシナリオは

「姫様の継承の儀で暗殺、ないしは暗殺未遂が発生。証拠もバッチリ残して『もう滅ぼすしかなくなっちゃったよ』とクレイス王国を激怒させて戦争を吹っ掛けさせる。そして返り討ちにして全部ゲット」という流れ。

 やっぱりあの指輪とかはそういう召喚装置だったわけね。召喚と同時に最高戦力の姫様を拘束する魔法も込みとは念入りな事で。王族に直接攻撃が発生するとなれば流石に今後警戒しなければならないというヤバヤバな情勢。平和だと思ってたらとんでもなかった。

お忍びの王女様

 恩人は自ら見つけたいというおてんば気質もある王女様のリーン。肉壁になって守ってくれた衛兵に祈りを捧げたり礼儀正しい子だ。初めて出会った時にギルドマスターは正体に気付くも騒ぎにならないよう押し黙り、ノールは彼女を冒険者と勘違いして「隠密能力高いけど、職業はシーフ?」

リーン「基本はマジシャンです。他は一通り、毒系統のスキルを満遍なく」

 毒!!? と思ったけどただの聞き間違いで6系統だった。そ、そうだよね! 公式サイトのキャラ紹介にも書いてあったよ、お姫様が毒スキル特化とか怖すぎるから聞き間違いで本当に良かった!

リーンちゃんは退きません

「謝礼をさせろ」と言われたら「応えてあげるが世の情け」という礼儀を知らんノール。これでは……

リーン「謝礼をさせて下さい」
 「はい」
⇒「いいえ」
リーン「そんな! でも、謝礼をさせて下さい!」
 「はい」
⇒「いいえ」
リーン「財宝でも領地でも構いません!」
 「はい」
⇒「いいえ」

※以下、延々と「はい」を選ぶまで続く

 千日手! 謝礼はいくらパリイしてもミノタウロスみたいに死なない、不滅の謝礼! ノールに誰か答えを示してあげて!! ほらリーンちゃん泣いちゃったじゃんかちょっとノールぅ!!

 お礼をしたいというのは君をもてなすだけじゃなくて、相手が「そうしたい」って欲望もあるんだから、一応叶えてあげましょう。

「君は優秀なスキル持ちだ」

 数多くのスキルを持ち、才能抜群の超優秀なリーンちゃんにとって

「たった一つの極め切った防御スキルとブロードソード1振りだけでミノタウロスを倒す」という姿は圧巻だったに違いない。英雄譚でももう少しマシな装備とか攻撃スキルを与えるよ。

パパの好感度急上昇

警戒感マックスの護衛

 リーンに導かれるままに招かれたお城に出てきたのは、メイドの女性に、いきなり客人に槍を向ける無礼者。メイドも甲冑つける世界……あるかな???(メイドじゃなくてただの護衛)

 2人とも「ミノタウロスをブロードソードで倒した男」を前に警戒感マックス。きな臭い情勢下もあって、何が起こるかもわからんからこれは仕方ないのか?

無礼は承知

 謁見の間でノールが無礼を働くも「俺は貴族とかじゃないから作法とか知らないし無礼働くかもしれないけど」と王様相手に言いきっちゃうの田舎者って感じで良い。難しい情勢下で油断できない王様にとってノールは清涼剤になるな。(別作品だと無礼をはたらいた罪で処されそう)

それは、剣というにはあまりにも溝攫いだった

 王女として国を担っていく者の命を救った、なにより愛娘の命を救ってくれた恩人には何を上げてでも感謝したい。この謝礼力、リーンちゃんの比ではない。というわけで王様は「金銀、領地、財宝」のいずれもいらないと突っぱねたノールに、

『玉座の後ろに飾っていた』無骨で分厚く、長く重そうな黒い剣をノールに与える。……あげちゃっていいのそれ!!!!? どう考えてもあなたのアイデンティティに直結するような物凄い逸品の気がするぞ??!

 ということでアニメ公式サイトのキャラ紹介ページで王様を見ると

世界最古の迷宮『還らずの迷宮』を擁する国家・クレイス王国の国王であり、リーンとレインの父親。かつては冒険者として、【六聖】たちと『還らずの迷宮』を探索しており、迷宮最奥部で『黒い剣』を発見している。冒険者を引退した現在も王国の最高戦力の一つであり、この国を覆う不穏な空気に気付き、警戒している。

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~ 登場人物「クレイス王」より

 大事なものの上に得体の知れない武器だった。ナニコレ、真の力とか秘めてそう。だけどこの剣は何の異能力もなくても、ノールのパリイで壊れそうにないから大活躍してくれるはず。全盛期の王様でも両手持ち武器だったのに、ノールは身体強化かけているとはいえ片手武器に出来るとか、やはり腕力がすごい。

ノール「側溝と同じ幅、これは、溝攫いにピッタリ!」

 お前それ絶対やったらだめだし誰にも言うなよ!? バレたら流石に部下と先生方が鬼の眼でお前を叱り飛ばしに行くぞ!?

 次回はVS槍男か? パリイの威力でぶったまげるか、パリイしか使えん事を笑うかどっちかな?

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。