「バースデーソングを歌いたいなら、自分の仲間とケーキを用意して、それでやってくださいよ! 迷惑です!」水星の魔女6話感想・考察

 激しく煮え滾る激情は、燃え尽きる前に煌々と輝く蝋燭の火のように、眩く色鮮やかにあれ

前回の水星の魔女!

 デートで好感度急落の選択肢を選んでしまったスレッタの涙を見たグエル君は禁止された決闘で負けました。

今回のエアリアル君(妄想)

 ニカ姉! 推進ユニット、ありがとうね! バリバリ戦えるぞ! スレッタを泣かせた上に僕が欲しかっただなんて踏み台発言絶対許さないからね!ガンビットも絶好調だし、僕の強さも見せつけたしでまたプラモ売れちゃうかも! でも、最後の2人はめっちゃてぇてぇのでもっとそういうの僕に見せて、学園ラブコメってわりと興味ある!

2人の魔女

 水星の魔女プロスペラ。ペイル社の魔女ベルメリア。共にヴァナディース機関の生き残り。2人の間には先輩後輩の間柄以上のものを感じるが、穏やかな雰囲気ではありませんね……。

21年前の解釈は2つある

解釈1:PROLOGUEが21年前説
 魔女の生まれた日、水星の魔女0話の物語が21年前の出来事だとした場合、エリクトは4+21で25歳。流石にスレッタとして学校に来るのは
「あんた、セーラー服は無理がねーか?」状態である。なのでエリクトはスレッタとは別人である。そうでないと25歳のセーラー服年齢偽装女子に惚れたグエルくんの今後が心配になるから!

解釈2:PROLOGUEより前の話説
 エリクト誕生時点で起こった何かへの復讐? PROLOGUE時点だと現在から17年前。スレッタがまだ母のお腹の中にいたなら、水星で生まれて現在17歳。一応スッキリする。……しかしその場合、エリクト存命なら今21歳。ドコニイルンダロウナ。

宇宙を駆けれません!

 エアリアルを賭けたエランとの決闘、場所はフロント外宙域。つまり、足場のない宇宙空間内での戦闘だ。エアリアルと水星で救護活動等こなしてきた経験抜群のスレッタが有利……のはずもなく。そもそも汎用性のエアリアルとは違ってペイル社のファラクトは機動力特化型。遮蔽物のない環境下、アウトレンジから精密射撃を叩き込まれて負ける。

 推進ユニットで加速しないと詰め寄ることも出来ない、しかし地球寮にもそんなものはない。ないならどうするか?

リリッケ「どぅーいっとゆあせるふー!」

 たーんとたったとたーん♪ ニカ姉が廃材を利用して推進ユニットを自作しようという無茶苦茶な提案をし、テスト飛行も良好という驚異的メカニックぶりを発揮した。やっぱすげぇよニカは……。

 こんな最先端コロニーでDIYをしようとは肝が座っておられる。最早ヤンキー座りに何の違和感もないチュチュが二カに逆らえないのは恐ろしいとかそういう理由以上に、尊敬の念を抱いているからなんだろうな。

 因みに推進ユニットを作り上げるのに、やっぱりいくらか部品調達が必要だったらしい。寮の生活費さえ捧げた負債分の金をスレッタの勝利に賭けた彼ら。この勝負、敗けられない!

エランがエランを見つめてました

 アイエエェエ!ナンデ!? 2体イル! Wasshoi!

 氷の君なんて呼ばれ方されるエラン君だけど、実はクローンでありオリジナルのエランが存在する事が判明。オリジナルの方はかなりチャラいので解釈違いが起きそうだ。今後はエラン君と呼んだ時紛らわしい。

 花嫁を手に入れたら「市民ナンバーの用意」「元の顔に戻す」という報酬があるらしいが、エランくんにとっては割とどうでもいいことだ。何故ならGUNDによるパーメット流入のせいで、彼に残された限界はあと1度。スレッタとの決闘を終えたら、次はもうないので花嫁を手に入れられない。どの道詰んでいるのだ。

市民ナンバー

 そもそも問題。マイナンバーとは全く違うであろう市民ナンバー。これを持っていないと市民になれない……地球は相当なカースト社会になっているんだと憂鬱になる設定だ。持ってない人は最底辺、奴隷かそれ以下の扱いになるんだろうし、人間として扱われない可能性だってありそう。

2人のママ

 推進ユニットテスト中に、「スレッタは戦えそう?」と心配してくれるニカ姉の優しさ。そして横にいるミオリネの背中を叩くような激励。いいですね、ママ2人によるメンタルケアも充実。本物エランとはえらい違い。

?「ニカ・ナナウラは私の母になってくれたかもしれなかった女性だ」

突撃隣のペイル寮

エラン「バースデーソングを歌いたいなら、自分の仲間とケーキを用意して、それでやってくださいよ! 迷惑です!」

 ペイル寮に行ってエランの真意を聞きたいスレッタ。(覗き込むようなエアリアルくんに可愛らしさを感じる今日このごろ)

 寮内放送でエランにも聞こえるようにしたけど、エラン君は聞き入れる気がない。何もない空っぽの部屋にいるエラン君にスレッタは誕生日の歌を歌った。「鬱陶しいよ」ごもっともである。でもそれがスレッタなんだ。

グエキャン△

 暗殺しようとしたら息子が敗けて計画頓挫。ダリルバルデを送り込んだが意に従わず敗北。そろそろジェターク社の信用問題になるからと決闘を禁止したが勝手に決闘をして勝手に敗けた。

「寮からの支援は打ち切り。学費だけは払うがそれきり」

 事実上の縁切り宣告をグエルパッパは突きつけたわけですが、まあこれも立場上仕方ないわ……会社かバカ息子かを選ばねばならないんだから。縁切りか、頭冷やしてこいなのかは知らんけど、温室育ちのお坊ちゃまにコレは堪えるだろう。

 と思ったら予想以上にタフでアウトドアも手際よくやっているグエルくんの姿が! 君はどうしてそんなに人を癒やすのが上手いんだ! 彼の映るシーンでBGM止まるのずるいよ!

決戦

スレッタが提示する決闘の報酬は「エランさんのことを教えてください」

 てっきり「誕生日を教えろ」が決闘の報酬になるんじゃないかと予想してたのですが、聞かれたくないんだろうなと慮ってそれは直接聞かない優しさ。……いや、結構プライベートな情報まで教えられるこっちの方がより強欲かな?? さすがは魔女である。

 ようやく戦闘が始まるとエラン君は焦らすのではなくいきなりガッツリ攻めてくる! 「全部持っている君が羨ましい、だからせめて勝利だけはくれよ!」言葉も口調もだいぶ追い詰められている。彼にとってこの戦いは負けられない。市民ナンバーのため? 元の顔のため? いいや、そんな物彼にとっては最早どうでもいい。

 眼の前にいる、自分の足りないもの全てを持つ者を倒す。自分の呪いをものともしない機体を倒し、自分は無価値ではないことを証明する。この戦いは彼の存在意義を賭けた一戦だ。

「良すぎない?」

 ニカ姉が作った推進ユニットは良好! コレなら満足に戦えるぜ! ……しかし当のニカ姉は困惑の表情。6話を見終えるまでは「欠陥とかタイムリミットあるのかな?」とか思ってたけど、そうではない、これは

「何でこんなに良い動きができるの?」の表情だろう。

 そりゃあそうだ。有り合わせとなけなしの金で組み上げた推進ユニット。いかにニカ姉が素晴らしい技術を持っていたとしても、高価な部品と一級品の技術を詰め込んだ機動力全振り機体相手に真っ当な戦いができるのは奇跡に等しい。

 ニカ姉はスレッタが勝つことを疑わないけど、もっと泥臭い展開の果てにある微かな望みを掴めるだろうってイメージだったのではなかろうか。全力の攻撃に耐えている。そんなに凄い推進ユニットだったか?? これもエアリアルの中にある秘められた力なのか。

ガンビットの群れ

 エアリアル君は有機的過ぎる動きをする。その行動はスレッタが操縦しているというより、スレッタに呼応するかのように動いている。「皆!」と掛け声1つで、捕まったガンビットを守る8つ、捉えているビットを処理する2つで分配。この動作1つでも、パーメット流入は半端ないのだろうな。

 その動きは回避運動中も顕著で、スレッタが命令しているわけでもないのに個々でスタンビームの群れをかいくぐっている。どういうカラクリなのかを知る由もない。

わかるまい、このエアリアルを通して出る隠された力!

 ファラクトの隠し足によるビーム射撃で推進ユニットを破壊されるエアリアル。スタンビームの餌食になりかけたところで、エアリアルは謎の光を放つ。相手のガンビットを強制的に切ってしまうこの技術は、PROLOGUEにてベギルベウが使っていたリンク切断と似ている。しかし、あの時のような専用器具がない。

 遂にファラクトの操作系も掌握され、体内にあるGUNDにまで影響が出たのか、エランは何かを見た。いくつもの光の粒子が、複数人の子供を形取っている。早く、早く回る子供……幻覚が解かれた頃、そこにあったのはエアリアルの11のガンビット。

 ……何がいるんだ。このガンビット、実に有機的で、優れた、優れすぎたAIで、まるで別々の生き物のように振る舞う。このガンビットは、本当に単なる兵器なのか?

 いや、何となくはわかっているんだ。でもその仮定が正解であってほしくはない。歴代屈指どころか最悪に近い呪いのガンダムが令和の時代に生まれてしまう。

コレは死ではない

 決闘に負ける少し前にエランくんが見た過去の光景。誕生日を祝う誰かがいたおぼろげな記憶。クローンというより身代わりを強要され、過去の記憶も消去され、空虚な人生の彼を救った1日。スレッタが決めてくれた誕生日に、エランは死に、そして生まれた。

 道具として見限られて捨てられる選ばれた出来事ではない、自分の意志で選ぶ好意。それを持つ喜びをくれたスレッタとのデートは叶わなかったが、彼は祝福の中で逝ったのだと信じたい。

許さねえぞあの4人

 学園ラブコメが、台無し! 処刑シーンをモニターで確認するなど悪趣味全開だ。ペイル社許さねえ! ダークレコアさんも許さねえ! そしてこんな気持で次週は総集編、まじかよ……救いをくれぇえ!

※7話感想記事の反応が消失しました。見つけ次第アップしますが望み薄です。


サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。