お前は今、Appleに魂を引っこ抜かれかけていると窓際から声がした。いかにして私はiPadProをやめてIntelノートPC購入を決意したのか?
前兆予告
大変好評いただいた前回の記事から早一か月。つい先日まで、本当に、私はiPadPro購入をするために延々整備済みページを開いてよだれを垂らす日々を送っていた。
「ここが、世界の果て」
「それでもぉおおおおおお!」キュキュイーンキュキュイーン!!
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11月14日。5桁目の数字が0から1へ、1から2へ……行く直前で赤い彗星の再来に阻まれたRUSH。懐が大変ホットになった。これでかねてからずっと欲しいと思っていたiPad Proを購入出来ると、可能性の獣に感謝しながら街を歩いていた。
家電量販店のiPad Proを手に取って「これが私のものになる」という所有欲が私を包み込む。この店には何度も足を運んでいるが、つい一週間前だったか、「持ち運びできるならサーフェスとかもいけるかな?」と展示品のそれを触ったりした。だが、画面サイズが小さい。タブレットと割り切るにはやや大きい。そして高い。整備済み11インチこそが至高だと私は満足して帰ったのを覚えている。
しかしこの日、金を得たことで余裕の出来た頭に閃いた緊急信号で世界は一変した。
iPad(第8世代)が「まだやれる」と叫んだ
【iPad(第8世代)】これはとても良い物だ。私が今持っているのは128GBモデルだから、まだまだ長く使って行けるだろう。動画を見る時快適。ゲームも問題なく快適。3世代も前のA12チップで難なくこなせる辺り、林檎の凄味を感じる。何度か電車内でペアリングを使って動画見たりゲームしたりやってみたが、これも問題なくこなせていた。不満は何もない。
一月前の私は記事の中で、これをProにしたいと、Proに買い替えるべきだと信じて疑わなかった。
だが……
しかし「ちょっと便利になるだけ」のために、8人の渋沢栄一をリリースする気はない。(iPad mini6 が欲しいと思い使途を想像した結果PC売ってでもProが欲しくなったお話 より抜粋)
かつて私はminiをそんな理由で突き放した。そしてその反動はproに向いて心を掴まれていた。その呪縛にも似た憧れに、ヒビが入る。ヒビを修復するためにProの良さをとっさに浮かべた。
スピーカーは4つ付いている:ここ1カ月極力iPadを使っていたが、そもそも電車内でスピーカーは使えない。イヤホンがないと無理だが生憎イヤホンジャックが付いてない。そして今持っているライトニングケーブル式イヤホンも使えない。家にいる時はPCに軍配が上がる。
処理速度は高速化する:今でもだいぶ満足しているからこれ以上は必要完全にオーバースペックではないか? そもそも映像処理しないし意味などなくないか?
タイプCのハブを付けてかっこよくしたい:コードごてごてで据え置きパソコンを売却したいと言ってたお前は何処へ行った? ハブつけたらまたゴテゴテになって煩わしい!
読書も出来る。動画も見れる。ブログも書けるだろうし、重さも何とかなるレベル。(iPad mini6 が欲しいと思い使途を想像した結果PC売ってでもProが欲しくなったお話 より抜粋)
それは、Proでなくても、今十分に、出来ている!?
窓際から私の過去が流れ出る
だがしかし、音霧カナタ、お前は言っただろう?
……お気づきになった方もいるでしょう。そう、据え置きPCである理由はほぼないのですよ。そしたら急に、机や床に広がる複数の回線、でかでかと部屋の隅にあるPCが物凄く煩わしいと感じるようになってしまったんですよね……。少し前ならPCこそ最強であり、iPadではその役目を引き継げないとか思っていたのですが、iPadも進化に進化を重ねました。PCも進化したけれども今の【core-i7 8700】で十分満足している身としてはさほど興味がない。(iPad mini6 が欲しいと思い使途を想像した結果PC売ってでもProが欲しくなったお話 より抜粋)
確かに、据え置きパソコンはいらない。コードも不要・邪魔になった。多分、ここ最近ずーっと思っていたのは、この煩わしさからの解放だった。私はProさえ購入すれば、これもスッキリ綺麗になくなる事を夢見ていた。
だが、その代わり失うこともずっと葛藤し続けていた。何を失うか?
私が約15年も付き合ってきたWindowsを、失うことになる。家族の次に長らく付き合ってきたWindows。
最初は父親の御下がりノートPC、もっさりした動作で最低限の事しか出来ず、ゲーミングなど夢のまた夢だった。
それからしばらくして、少し奮発した大きめの、ドスパラで買った据え置き同然の17インチノートPC。微力なGTXも搭載されていたが、Vtuberが流行し始めてから潜ったVRchatでその性能格差がいかにツラタニエンかを知る。排熱もイカレ始めて買い替えの時期が迫っていた。
満を持して今使用中の据え置きPC。これは対VRchat決戦兵器だ。ゴールデンウイークなのに5連勤という世界の理不尽を押しつけられた私が不満を蹴っ飛ばすための褒美に購入した。自分万歳! 今、この記事を打っているのもこのPC。だが流石にガタが付き始めている感じは否めない。ヘビーユーザーではないものの、何らかの対策が必要だった。
そんな思いで溢れるWindowsを……手放す? これからの時代は林檎だから?? 俺の意志は、Proを購入したら満たせるのか??
全てが揃うマスターピースはiPadではない
私が本当に欲しているものは……PCの代わりになるとか、持ち運び便利になるとか、そうではない……コードの煩わしさ、据え置きの煩わしさ、そこからの解放だけだ。断じてWindowsと断絶する事が目的ではない。
androidからiPhoneに移るのは容易かった。androidへの思い入れはまるでなかったから。だが、Windowsから林檎に移ることはこの太く、長い絆が許さなかった。
何故、そんな大事なことを失念していたのだろうか? iPadは省スペースというかつて持っていた私の理念を復活させてくれたのに、miniを見た衝撃に全てを見失った。寄り添ってくれたProに心を呪縛された。だが、無印第8世代が私を引き離してくれた。ありがとう、無印iPad。もしもケチって32GBモデルを購入していたら、本当に全ての絆を失う所だった。
iPadは、タブレットだ。
タブレットはタブレットであり、何かを掛け合わせた合成獣ではない。可能性は別の大地にあった!!
こうして私は、一月もの間縛って来たiPadProから完全に解き放たれた。整備済みページを見ることももう、なくなったのであった。
ありがとう無印iPad。ありがとう可能性の獣。そしてiPadPro、ごめん。俺は……行くよ。
AMDの襲来
ノートPCは様々あるが、ゲーミングは嫌だと考えていた。廃熱音が凄まじくなるのと、寿命が縮まるという話はよく聞きますので。
そうと考えている時に「AMD」の選択肢が入ります。マルチスレッドなのに消費電力は控えめで、オンボードなのにゲームも出来るというのだ。オンボードは添え物程度と思っていたけど、時代も進化したものだ……。
そしてHP(ヒューレットパッカード)サイトを散策し、10万円付近のAMD搭載PCがお値うちで販売されていた。買いだと思ったが、一晩置くことにした。ここで早くも決めてしまっては、何かまだある気がすると思って。
次回予告
何故AMDは安いのか? シネベンチマークでは確かにIntelを叩き伏せていたが……そもそもあれはマルチコアであるほど有利な設計なのではあるまいか? 変な考えがグルグル渦巻いた末に、Intelも……ありじゃね?
シングルコアに、全てを委ねるか? それとも、マルチコアに委ねるか。
次回、ノートパソコンの到着。(タイトル内容はいくらでも変更される可能性がございます)
サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。