見出し画像

鳥は飛び、私は諦める

病院。カウンセリング。
悩みがないのか、悩み始めたら止まってしまうから見て見ぬ振りをしているのかよくわからない…という話をする。
カウンセリングでこういう話題になると大概「本当は悩んでいるのに言い出せないキャラ」か「あっけらかんと大丈夫なキャラ」の二つを、瞬時に選択して話してしまう。取り繕ってしまうの,癖だな。

そんな風にぼんやりしながらの帰り道、家の近くのビルに夥しい数のムクドリ(?)が止まっているのを発見。一気に目が覚めた。
鳥たちは群れというよりほとんど塊になっており、時折、その一部が一方向へ向かって飛び立つ。飛び立つというより、鳥のかたまりが崩れる…と言った感じだ。

あまりに不気味だったのでカメラを向けたが、そんなことをしている人は他にいない。私が引っ越してきたから知らないだけで、あの鳥の塊はよくある景色なんだろうか。

ああいうのを見ると、人間だけが特別、みたいなのはおごった考え方だよな…という気持ちになる。
あのムクドリが、もし突然駅に向かって飛んできたら駅前はパニックになるだろうし、重いiPadをリュックに入れて疲れている私より、ムクドリの方が遥かに体力がありそうだった。

キリンや象を見るときも、いつも同じ気持ちになる。
考えの及ばない圧倒的なサイズ感の生命力を前にすると「何でもできるなんて思い込みなんだよな…」と、変に気持ちのいい諦めに突入するのだ。日々の些細なことに悩んで答えを探しても、象に踏まれたら即死だし、キリンに蹴られたらひとたまりもないわよ…。
宇宙のことを考えると悩みがどうでも良くなる、みたいな話を時々聞くけど,まさにそれだと思う。

今のところ象に踏まれる予定もキリンに蹴られる予定もないけど、なにがあるかわからないのが人生。あまり細かく悩みすぎず、日々の小さな幸せに感謝しながら生きていこうと思います。

大きな幸せです

今日の絵。




全力でフリーペーパー発行などの活動費にさせていただきます!よろしければ、ぜひサポートをお願いします。