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道のりにとりあえず乾杯だ

インタビューのページを作っています。

本の、取材したページのテキストを考える。しかし人のインタビューというのは、その人がそれを、語れるようになるまでの四苦八苦を聞くことなので、色々考えさせられるものがある。
その人の体験について「つらくなければよかったのにね、もっと楽ちんだったらよかったね」とも思うが、まずはここに至るまでをリスペクトすることだろー、と思う。せっかく歩いてきた道を、否定するのは違うよな。

あまりにしんどい話は「そんな経験がなければよかったのに」と思うんですが、とりあえず生きて、ここで会えた事を労うのがやっぱ一番最初だよなあ、と思う。
…とはいえ、それぞれの人にトラウマ体験や発症の原因については特に伺っていません。その経験を持って生きていく話の方にクローズアップした本にしたいという思いがあります。

トラウマだとか心の傷の治療のとき「回復する」と言うと、具体的な傷つき体験への処置ばかり考えてしまうけど「傷つけられない経験を増やす」というのも回復になるのよね。

メンタルの病について、加齢につれて苦しみが軽減する人が多い、とよく聞くのは、年齢を重ねる中で傷つかない(=安全な)体験が増えることで自然と辛い経験が上書きされていけば…って事なのかもしれない。

医者でも専門家でもないから、ケアしたり治すことはできないけど、せめてその人と会う時間が、その人にとって「傷つかなかった時間」になるように。なりますように!なるようにしていこう。


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