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日常のドン・キホーテ
皆さんは、あのディスカウントストア、ドン・キホーテを使いますか?
私はこれまで、可能な限りドン・キホーテを使うことを避けてきました。
まず、店内がごちゃごちゃしていて見づらいし、ヤンキーっぽい感があり、おしゃれじゃない。
また、私にとって楽しい小説であり、帝国劇場でのミュージカルであった「ドン・キホーテ」のイメージが、なぜか激安ディスカウント帝国「ドン・キホーテ」に置き換わってしまったことも憎しみの一因と言えます。
確かに途中まではあの名前を聞くたびに私の中では、小学校の時読んだ本、その挿絵、ミュージカルの堂々たるステージが思い浮かんでいました。しかし今はどうでしょう。一回頭のなかで「ドンドンドン、ドンキー」と歌ってから「いや、違くて。」と言わなければ、あの“騎士 ドン・キホーテ”に辿りない。
ドンキは私から、夢を奪ったのです。もうやめて!私の思い出に店頭POPを付けないで──。
しかし最近、その憎しみに変化が起きました。
きっかけは、探していたヘアオイルについて「ドンキでいつも売ってる」と言う口コミがあったことでした。近所にドンキがあった私は「なるほど」と安易にそこに足を踏み入れてしまったのです。
目当てのものを無事に購入した後「あ、牛乳買って帰らなきゃ、食品売り場にあったから買って帰るか」「あ、靴下も買おうかな。無地ならいいよね」「えっ、サンリオグッズまであるんだ…」「あんなものも!こんなものまで…」
そのようにして私は、一歩、また一歩と店内を進んでしまい、これまで可能な限り避けてきたドン・キホーテを使う暮らしをスタートさせてしまいました。
さて、ドン・キホーテにはペンギンのキャラクター、ドンペンくんがいますね。キャラクター好きの私があれを可愛いと感じてしまう時が来たら、それはもう、ドン・キホーテのレギュラーユーザー、つまりドンキホーターとしての始まりだと思っています。今はまだ、そこには至っていません。
ユーザーになったとはいえドンキへの抵抗は拭えていないし、まだ「成城石井の方が自分に身近かな」というツラをしていたいのです。(※成城石井はめったに使いません)
かくして、ドン・キホーテに行き「ごちゃごちゃうるさい売り場だな」と心の中でドンキをディスる私を、壁面POPから、看板から…ドンペンくんが、じっと見つめています。
今日の絵
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