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20人目 仮氏候補にした彼

16人目の彼に振られてわかったこと。
それは私の圧倒的恋愛経験値の低さ!
よって経験を積むために、そして心の安定の為にも仮氏(カリシ)を作ろうと決めた。

※仮氏(カリシ)・・・心の余裕を保つ為につくる仮の彼氏のこと。本命ではないので彼氏と同じようにデートなどはするが本気ではない相手。
水野敬也さんの『スパルタ婚活塾』で知った単語です。


当時、マッチングアプリ猛者ブロガーさんに感化されていた私は、彼女のブログから役立つテクニックやマインドをコピペしてメモアプリに残していた。


「視界に入った男全員にまずは好かれる努力をしろ。
自分に夢中にさせられてない男をジャッジするなど愚の骨頂。」

た、たしかに…!!!
これまで自分のことは棚に上げて、好かれてもいない相手のことを勝手に有無採点していた。
まずは目の前の男を落とす。それから好きか判断すればいいのだ。

学んだことは即実行。
20人目の彼で試してみることにした。

20人目の彼 スペック
3歳下、170cm、一人暮らし、工場勤務

ペアーズの自己紹介文に「同棲していた彼女に振られて始めました」と書いてあった。立場は違えど、同じ振られた者同士。イケメンではないがシンパシーを感じたので、私からいいねしたと思う。

メッセージでどうやって失恋を乗り越えたのか尋ねたりして仲良くなり、会うことになった。


◆初めまして

私のお気に入りのイタリア料理店で待ち合わせをした。
約束時間より早めに着いてお店の入口で彼を待った。

彼が到着して、初めましての挨拶。
顔の第一印象は、フースーヤの右に似ている
田舎だから馴染むんだけど、Tシャツにサンダル姿でちょっとださい。

ランチタイム一番乗りに入店したので、落ち着いて食事をしながら会話ができた。

彼の実際の身長がプロフと異なり167cmだと分かった。
やはり私の、プロフ170cmは実際167~169cm論は正しかった。
参考▼
https://note.com/tokimemochan/n/n1d9d8ea5c34e

だが、第一目標は彼を落とすことなので今回は目をつぶった。


マッチングアプリ猛者ブロガーさんのテクニック

・綺麗な姿勢で座る(猫背ダメ絶対)
・美味しそうに食べる
・相手の話を強奪しない
・ポジティブでいる
・男性を全肯定する


これらを意識的に行った。
(他にも色々ある。)

するとどうだろう。
ランチをご馳走になり(お店を出てから一応1000円だけ渡した)、「今度どこかに遊びに行こう!LINE教えて?」と言われた。
もしかしてテクニック関係無しにLINEを聞かれていたかもしれないが、とりあえず気に入ってもらえたみたいだ。
顔はタイプじゃなかったが(しつこいw)、とりあえずLINEを交換した。


◆2回目のデート

彼からデートの誘いがグイグイときた。
ちょうど私は繁忙期で早朝に家を出て夜遅くに帰宅する日々が続いた。彼には、「忙しすぎてLINEの返信が遅くなる。ごめんね。」と送っていた。
内容が無いLINEを送るのが面倒くさくなり、3日に1回のペースで返信した。それが逆に、彼の心に火をつける原因になったのかもしれない。

初めましてから1か月後に彼と会うことになった。
買い物したい!バンビちゃんに洋服を選んでほしい!と言われたので、彼の車でショッピングモールへ行くことに。
俺のアパートの駐車場に車を停めたらいいよと、彼は住所を送ってきた。
「住所バレちゃっていいの?笑」と送ったら、
「送っちゃった(^^)」と返ってきた。
私なら絶対に教えたくないけどな。

彼のアパートで車を乗り換えショッピングモールへ。
彼の運転はいたって普通で、特に心配することはなかった。(運転で性格診断する。)

彼に似合いそうなスタイルを事前にwearで保存しておいた。(マメである。)
彼は私が選んだTシャツと自分で選んだスニーカーを購入した。
買い物を終え、「バンビちゃん欲しいもの何でも言ってね?買ってあげるよ!」と言われた。
年下の男の子にパパ活みたいなことを言われてびっくりした。
せっかくなのでジュースだけご馳走してもらった。

彼と一緒にいるところを誰にも見られたくなかったので、早々に帰った。


◆3回目のデート

2週間後、暇だったので急遽彼をカラオケに誘った。
「夜勤前だけど少し仮眠とれば大丈夫だから行く!」ときたので、うちの近くのカラオケまで来てもらい、私は自転車で行った。
彼はこの前購入したTシャツとスニーカーをはいてやってきた。
「めちゃくちゃ気に入ってる!ありがとう!」と喜んでいた。

3時間くらい歌ってストレスを発散した。
自転車で来たことを知られたくなかったので(家近がばれるから)、トイレ寄ってから帰るねと言って別れた。

その後のLINEで、
「歌うまいし明るいし何より声が好き」
「明るくて元気が出る」
「というよりバンビちゃん自身から元気もらえる」
「服にも音楽にも詳しくてセンスがすごい」
とか、とにかく私を褒める言葉がいっぱい届いた。
今まで言われたことのない褒め言葉ばかりだったので、マッチングアプリ猛者のテクニックの成果が顕著に表れた結果だと思った。

そしてLINEで告白めいたことを言われ、
私が「これは告白?それとも深く考えない方がいい?」と送ったら、
「好きです!惚れました!本当は直接言いたかったけど、すぐに気持ちを伝えたくて」と返ってきた。

彼には悪いんだけど私の気持ちは、よっしゃ!落とせた・・・!だった。

「素直に嬉しい。ありがとう。次に付き合う人は将来を考えられる人って思ってるからすぐに答えが出せない。」と返信した。

彼から「とりあえず気持ちを伝えたかっただけだから。またデートに誘ったりするけど今まで通りに接してね」と返ってきた。

◆4回目のデート

彼から再三デートの誘いを受けていたが、同時並行の男性(21人目)がいたので3回目のデートから1か月後に会うことになった。
1日デートは嫌だったから午前から昼過ぎまでの予定にして、私が観たかった映画に連れて行ってもらった。
自分では絶対購入しないプレミアムポップコーンなるものを買ってもらい喜んだ。

帰りの車内で彼から、
「今度はバンビちゃんの好きなお花畑に行こう!冬になったらボードにも行こう!俺が教えてあげるから!」と言われてゾッとした。
花畑に行ったら必然的に一緒に写真を撮らないといけないし、ボードは早朝からずっと一緒にいないといけんじゃん!

彼は半年先まで私と過ごすことを考えている。
彼を仮氏にしようと思っていたが、良心が痛んだ。
保留状態で都合良くデートを続けるのって難しい。
はっきり断ろう。

◆5回目

その週末、占いの結果が良い日に彼と直接会って断ろうと思った。
LINEで断ることもできるが、自分が16人目くんにそれをされて引きずったし、マッチングアプリの出会いと言ってもFace to Faceなのだから、ちゃんと会ってお別れしたかった。
前日にLINEで「直接会って話がしたい」と送り、会う約束をした。

ペアーズ経由の男性(22人目)とランチをした後に彼の家まで行った。
家の中に入るのはさすがにヤバいので、雑談をしながら近くの公園まで一緒に歩く。

お互いブランコに座り、「あのね…告白してくれてすごく嬉しかったけど、20人目くんの気持ちには応えられません…」と話し始めた。

会うまでにネットで「上手な告白の断り方」を調べ、頭の中でシミュレーションしていた。
感謝→きっぱり断る→あなたがダメじゃない私の問題→感謝
の順で伝えるように心掛けた。

伝え終えた後、16人目くんに振られた後の自分と彼を重ねて泣いた。
元カノに振られて、私にも振られて、辛いよね…。
私が振っているのに、私が泣いているおかしな状況。
彼は「なんでバンビちゃんが泣いてるの~」と笑いながら慰めてくれた。
こんな良い子なのに、暇なときの遊び相手としてぞんざいに扱っていてごめん~。
彼は「カラオケとか行きたくなったら誘って」と言ってくれた。

公園でさよならし、後ろを振り返ることなく帰った。


◆振り返り

マッチングアプリ猛者ブロガーさんの効果は絶大だった。
私でも仮氏をつくろうと思えばできることが分かった。
しかし、20人目の彼を仮氏にすることは良心の呵責を感じてできなかった。

そして、彼の顔が無理だった…やっぱりキスとか無理。(潔癖発動。)

さよならしてからは、一度も連絡を取っていない。
彼はちょっと頼りないところがあるからしっかりした奥さんと一緒になれば優しいパパになるだろう。
今頃幸せに暮らしてるかな。

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