ときぐろがこの世に生まれる前の話[胎内記憶・過去世]


灰色の洞窟を2人で一緒に通って地上に降りてきました【イラスト:ときぐろ】

年々記憶のロックが解除され、様々な記憶がよみがえってきています。

記憶をこのまま墓場に持っていくために思い出しているわけではないでしょうから、私が生きている間に書き記しておきます。

これを目にしたみなさまに「こんなこともあるんだ。もしかしたら自分も…」と思ってもらえたら、これを記した意味が大いにあるというものです。

「こんなのファンタジーだ。妄想だ」と非難される方もいらっしゃるでしょうが、その場合はそれで構いません。


【ときぐろが生まれる直前の話】

薄暗くて灰色のような洞窟を、私はいとこのRちゃんと一緒に通って地上に生まれてきました。

洞窟の先は光輝いて明るかったんですが、私はめちゃくちゃ怖くてRちゃんの手をぎゅっと握っていました。

初産直前のときの感情によく似ています。
怖いけど期待もある…みたいな。

Rちゃんと一緒に降りてきたのに生まれる時期が1年近く異なっているのは、向こうに時間の概念がないに等しいからです。

私たちは魂がつながっていて、上腕の同じ場所に楕円のあざがあります。
Rちゃんは左、私は右。

そういえば洞窟を通るとき、Rちゃんは左側、私は右側を歩いていました。その名残かな?

生まれて5歳くらいまで、私はこのことをよく夢に見ていました。
そのたびに恐怖でうなされて、幼い私には悪夢でしかありませんでした。
よっぽどトラウマになっていたみたいです。

生まれるときって、死ぬとき同様ほんと怖いんですよね。
特に私は臆病なので、お恥ずかしいかぎりです。

普通の夢はフルカラーなのに、この夢だけは何故かモノクロでした。

Rちゃんは覚えているのかな?
本人に直接訊いたことはないんですが。

【胎内記憶】

お母さんのお腹にいる頃のことはよく覚えていません。
小さい頃は覚えていたのかもしれないけど……。

感覚として残っているのは、たまに明るくなって、自分の手を見たら水かきがあったということだけです。

【なぜ今のお母さんを選んで生まれてきたのか】

これも、はっきりと思い出せません。
ただ、お里(母の実家)の隣の神社に関係があると感じています。

実は、Rちゃんや私と魂がつながっていて地上に降りてない子がいます。

その子に案内してもらった大きな白亜の神殿の一室にカラーボックスの本棚が置いてあって、「こっちの世界にも本があるんだ~。地上と何も変わらないんだな」と子供向けの本を手に取りながら感激していた私。

ふと横の大窓を見ると、ガラスの向こう側にお里の横の神社がありました。

位置的には、お里の家が建っている場所の別次元に神殿が重なっている感じです。

この神殿には神様方がたくさんいらっしゃいます。

神殿や神殿の周囲同様、神様方もみんな白っぽく輝いていて、廊下を行き交うときは瞬間移動もしていました。

神様方の姿はお釈迦様スタイルによく似ていて、すごく頭の小さな神様を見たときは驚きました。

話は戻りますが、神社の背景にある夜空がとてもきれいで、星々がよく見えました。
そのとき、地上に降りてないその子と約束をしました。
「また一緒に星を見ようね」って。

私たちはお里の土地に縁が深いようなので、その関係でお母さんを選んだんじゃないかと思います。

あの神社とお里は、何かと神様絡みの夢に出てきます。
ホントなんでなの?
全部思い出してくれてもいいのにさぁ私(笑)。

【過去世・退行催眠① 300年前のときぐろ】

300年前の私は滋賀辺りの貧しい農家の娘で、京に売られて太夫になり、20年という短い生涯を終えました。

今世、子供の頃から「20歳まで生きられないかも」と将来に希望が見出せずに成長したのも、当時の影響だと思います。

将来の夢なんて一切持てなかったので、学校の文集で「将来の夢」を書く時とても困りました。苦肉の策で「看護婦」と書いた記憶があったりなかったり。

300年前、時は江戸時代前期から中期にかけて。身を売られたことは、家族を助けるためだったので恨んではいません。
当時の妹にはすごく心配されました。

それに、農家の出でありながら教養を身につけられたのは不幸中の幸いでした。私が多芸なのは当時の名残でしょう。

自由のない人生ではありましたが、だからこそ、小さな自由を楽しむことができたのだと思います(今は、昔の分まで思いっきり自由に生きています)。

私は水菓子が好きで、お客さんが食べさせてくれることもありました。

当時、水菓子といえば果物のことでした。和菓子もあったけど高級品だったと思います。
ぷるんぷるんしたわらび餅みたいな水菓子も好きで、転生した今もわらび餅は大好物です。

太夫だった20歳のとき、私は肺病にかかってしまいました。
結核かな?
今世でも肺や気管支が弱く、若くして3回も肺炎にかかりました。

当時の私は個室で寝ていましたが、自室を持っていたのか隔離されていたのかは分かりません。
禿のとある女の子が甲斐甲斐しく看病してくれて、その子には本当に感謝しています。

「今、あの子はどうしているんだろうなぁ」と想うと目頭が熱くなります。

布団に横たわる自分と側にいてくれる禿の女の子を天井から眺める自分がいて、「あぁ、私は死んだんだな」と悟りました。
そのとき私は「人並みに結婚して子供を産んで、家庭を持ってみたかったな」と思いました。

それが許されない環境だったので……。

今世は前世の2倍以上も長生きさせてもらって、主人も子供もいてありがたい限りです。
でも主婦としては下手くそこの上ないので、どうにか経験を積むのが今世の課題だと、前世の私(ハイヤーセルフ)には指摘されています。

うぅ、がんばらないと……。
できない子でごめんなさい。

前世にできなかったことを、私たちはしっかり今世の人生設計に組み込んでいるんですよね。

【過去世・退行催眠② ヨーロッパに住んでいたときぐろ】

ちらっと見えただけなので詳しいことは分かりませんが、私は男性で、おじいさんになるまで生きたことがあるようです。

ヨーロッパの高度が高い山(盆地?)の辺りに住んでいて、牧歌的で穏やかな人生でしたが、余生は孤独に過ごしました。

今世、子供の頃からヨーロッパに惹かれるのは、かつて住んでいた場所だからなんでしょうね。

「人生1度でいいからヨーロッパ旅行に行きたい」と子供の頃から願っていますが、残念ながらその機会は訪れていません。

行く機会がないということは、この過去世を引きずるべきではないのでしょう。

【過去世・退行催眠③ おそらく1万2000年前のときぐろ】

今世の30~40代頃から、私は碧く澄んだ水の中に横たわる夢を繰り返し見るようになりました。

呼吸できないという苦しみはなく、ただただ穏やかな気持ちで、きらきら光る水面をいつも水中からぼんやり見上げています。

「あぁ、きれいだなぁ」
そう感じたのが、その生の最後の記憶です。
当時私は12歳の女の子、水死でした。

死に際に見る風景って魂に刻まれるものなんですね。
それこそ、転生しても夢に度々出てくるぐらいには。

災害や津波のような激しさを全く感じない中、どうしてこんな穏やかな水の中で死んでしまったのか、私は長年気になっていました。
そこで、一連のできごとを見てみようと思いました。

当時は、1200年前……いや、1万2000年前かな?

昔すぎてはっきりしません。
どっちかだと思いますが、当時の私は人間の肉体に獣のような精神体をまとっていたので、1万2000年前の方だと思います。

当時のお母さんは人間の姿をしていて、お父さんはちゃんと見ていませんが多分人間じゃないです。

私は肉体からぶわっと精神体がはみ出していて、今の自分から見ると不思議な感覚。
3次元の物質世界にありながら、高次元にもまたがって存在していたんじゃないかと思います。

あたたかくて穏やかな気候の中、碧くてきれいな海の側の小高い丘で、私は家族と暮らしていました。
服装はいたってシンプルでゆったりめ。「服というより布だろこれ」って感じです。

当時のお母さんには「気をつけなさい」と、厳しめに口すっぱく注意されていました。

というのも、私たちは狙われているからだそうです。
体内に持つ青い石を。

隠れるように生きているのに「外をうろうろしたら危ない。特に感情を表に出してはいけない」と怒られている自分が見えました。

「お母さんはとても心配してくれてるんだなぁ」と母の愛情を感じつつも外出している私。
人の言うことがきけないのは、今も昔も変わらないですね。

あれ、成長してないってことかな私……。

だから、起こるべくして起こった出来事なのでしょう。

私が外に出ているとき、目の前で人外になった人たちが複数で一気に襲ってきました。

自分も半分は人外なので人のことは言えませんが、彼らは私と違って土偶みたいな姿をしていました。
頭はハゲ……おっと。

あまりにも突然のことで頭が痺れました。
でも震えて固まっている場合じゃない。
私はとっさに海の方角に走って逃げました。

人外たちは追ってきて、触手のようなムチのような何かが私の背中に当たって衝撃を感じました。

痛みを感じている余裕も振り向く余裕もなくて、私はそのままひたすら浜辺を走りました。

海に入って沖まで必死で泳ぎ、ようやく私は浜辺を振り返りました。
人外たちは浜辺で立ち止まり、海のましてや沖の方までは追ってきませんでした。
彼らは水が苦手なようです。

ホッとした私ですが、ふと冷静さが戻ってきたとき、周りには岩場や足場が何もないことに気づきました。

私は力つきてしまい、もがく元気もあがく気力もなく、穏やかな海に静かに沈んでいきました。
とても天気のいい日で、日差しが水面から水中に差し込んできてゆらめき、とても美しかったです。

「きれいだなぁ」

夢によく出てきたのは、そのときの目に焼き付いた風景だったんですね。

一連の状況がつながったとき、涙がこみ上げてきました。

どういう感情なのか自分でもよく分かりません。
当時のお母さんに対する申し訳なさ、守るべきものは守り抜いたという安堵などでしょうか。

【まとめ】

最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。

本当は家族だけにLINEで送ろうと考えていた内容ですが、ふと「公開させていただいた方がいいだろう」と思い直しました。

みなさまも、何か感じていただけるものがあれば幸いです。

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