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天空の章 永劫の星【天使】

 人も自然も無くなった星。
「最後の希望だった」
 ぽつりと呟く声は誰に言ったのか。

 貴夜、貴女が最後だったのです。
 7つの滅びの後の審判を下すのは貴女。
 それでも―
「私はただ、生きていて欲しかった。
 ―セイン―貴方の星は貴方無しでは生きられなかった」
 誰も聞いてはない。
 望んではいけなかったのか?
 望まなければ良かったのか?
 それでも望むのは罪だったか?
「私はまた、同じ過ちを繰り返したのか?」
 遥か彼方の記憶の果て。
 何時かと問われても答えられない、悠久の彼方。
 罪は消えない―
 罰を背負い―
 己を責める―

「リュラ、悔やむな。良かれと思ってやった事だ」
 不意に聞こえる男の声。
 姿は辺りには無い。
「それでも罪だ」
 スッと見据える地平線。
 日の昇らない星。
 死に向かうだけの星。
 天使が大切にした星。
 風はもう吹かない。
 水はもう流れない。
 火はもう燃えない。
 地はもう動かない。
 光はもう耀かない。
 闇はもう無い―

 私はその星を抱きしめる。

 生きることを望むのは何て難しいのだろう―

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