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2024/06/10

全国86の国立大学でつくる国立大学協会が都内で会見を開き、物価高騰や円安の影響で財務状況が悪化しているとして「もう限界です」などと訴える緊急の声明を公表し、現状への理解や国からの運営費交付金の増額などを求めました。
国立の大学がここまで財務的に窮地に陥っているというのも普通に考えればおかしな話のような気もしますが、気にしていなかったのですが、2004年に国立大学は法人化して、文部科学省が設置する国の行政機関から、各大学が独立した法人格をもつ「国立大学法人」になっているんですね。
この法人化の際に、国は一応、財政支出の削減を目的とした民営化ではないとして、法人化を経て、それぞれの大学の個性と特色を発揮し、社会的使命を果たすためというように言っていたようですが、まあ、金食い虫を国から切り離したって感じもするんですよね。
大体、少子化でこれからどんどん大学の経営は苦しくなっていくというのは目に見えているわけですし、今まで、国立大学という事でぬくぬくしていたところが、大学の個性を活かして経営を頑張ってくれと言われたって、そりゃ無理という事になるとおもいます。
国立大学っていったって、強みがあって個性を活かせるのって、旧帝大くらいでしょうし、それ以外の国立大学ってどんどんじり貧になっていくんじゃないかって気がします。
東京医科歯科大学と東京工業大学が統合するのも法人化したのがかなり大きいんじゃないかと思いますが、こんな名門大学がそうなんだから、国立大学ってだけでは下手するとつぶれてしまうところも出てしまうんじゃないかって気がします。
そういえば、東京大学は学費を20%くらいあげることを検討しているそうですが、補助金を1番多くもらっている東京大学がそうなら、恐らくほかの国立大学も値上げするしかなくなると思いますが、そうなると、昔は国立大学は私立は学費が払えないから国立志望って人も多かったと思いますが、そういった優位性もなくなってしまうとなると、学生を確保するのもより大変になって、ますます経営が苦しくなるという悪循環に陥るんじゃないかって気がします。
法人化したのがものすごい悪手だったような感じがします。


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