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第21回 SJPR (Seasons Japan Power Ranking) ver.0について

 こんにちは、Tokiです。普段の最上位勢の分析とは違って2022年上半期における日本のスマブラ勢のランキングを作成してみました。今回の記事では作成経緯、ランキングの特徴、今後についてなどまとめてあります。

 基本ランキングのあるスプレッドシートを見ればわかると思いますが、詳細が気になる方は是非ご覧ください。

JJPRとの簡単な違い

 細かいことはどうでもいい、ランキングだけを見たいという方は下のリンクからご覧ください。先に現在主流の日本ランキングであるじゃく様のJJPRとの違いをまとめると

1.大会開催日は獲得ポイントに影響を与えない

2.大会価値は参加人数と参加している上位プレイヤーの数で決定している

3.参加した大会(64人以上)すべてを集計(海外・start.gg以外も含み、大会数に上限なし)

 以上となっています。下のリンクからJJPRと上位200名をまとめた本ランキングを見れるようになっております。比較などをしてみても面白いかもしれません。
 またJJPRを作成しているじゃく様が運営しているJJPR Upsetsという日本国内大会のアップセットを自動で投稿しているアカウントも並べて紹介させていただきます。

https://smashrating.tokyo/jpr

ランキング制作者様:じゃく 様
じゃく様運営アカウント:JJPR Upsets

SJPR (Seasons Japan Power Ranking) ver.0

ランキング作成経緯

 2022年7月の時点で日本のスマブラランキングはじゃく様によるJJPRがあります。スマブラ競技シーンにプレイヤーとして出ている方や、大会の運営者、さらには競技シーンの観戦者など多くの方がご覧になっているかと思われます。

ただランキングを見ていて個人的にこのほうがいいのではないかと考えることがありました。そこで自分で理想のランキングを作成しようと思い、ランキングを作成しました。

個人的にJJPRで気になったポイントは以下の通りです。

1. 獲得ポイントに大会開催からの経過日数が関係している点

 個人的に相当昔の大会でもない限り、開催日時で大会での獲得ポイントの優劣をつけるべきではないと考えています。ここはランキング制作者が直近の結果を重視するか否かの違いです。

2. 獲得ポイントに大会参加プレイヤーの質が問われていない点

 一番気になった点でもあります。同じ規模の大会でも上位プレイヤーがいる大会のほうが勝つのが難しいのは明らかですが、人数のみでの評価だと同じレベルとして扱われます。それは避けたいと考えました。

3. 64人以上でも対象とならない大会がある点(海外も含まれない点)

 これはランキング制作者の負担を軽減するための措置かと思われます。現状九州や中国・四国地方の大会はstart.ggが使われないことが多いのでそれを対象として見たらどうなるのかが気になったため対象としました。今後はわかりませんが。

 また日本ランキングだとしても海外の結果は入れるべきだと私は考えています。たとえ日本ランキングだとしても世界大会で活躍できる実力があれば日本国内においても同様に活躍は可能であると多くの方が考えるのではないでしょうか?

 ただしJPR2019後期では海外大会は対象とする大会を絞ってはいたので、そこは今後考える必要はあるかもしれません。

 以上のようなことを考えて私はランキングを作成しようと考えました。続いてそのランキングについて説明していきます。

SJPRの特徴・仕組み

 本ランキングの特徴としてこまごまと述べますが、Haruki様の作成したJPR2019後期のものをかなり参考にしております。ところどころ違いはありますが、概ねJPRと同じような仕組みとなっています。私よりも上手に説明しているので是非こちらを見るのをお勧めします。

特徴とするまでもない基本事項としては以下の通りです。
・平日大会は集計対象にしない。
・64人以下は対象としない。
・オンライン大会は対象としない。
・招待制大会・参加制限のある大会は対象としない(EPI, Summit,初スマ,スマバトLitghtなど)

1. シーズン制のランキング

 本ランキングはシーズン制のランキングとさせていただいています。JJPRとの大きな違いの一つです。そのため公開したランキングを同じバージョンで更新することは重大なミスでもない限り基本ありません。

今後は半年に一回別バージョンとしてランキングを更新していきます。今回は2022年上半期のランキングです。

 あとJPRやPGR,先日発表されたOrion Rankのようにシーズン制のほうが個人的にワクワクします。

2. 参加者の質を考慮したランキング

 獲得ポイントは大会ごとに決められた優勝ポイントと順位で決まり、優勝ポイントは大会の価値(Tournament Tier Points,以下TTP)から決まります。
TTPは参加者数から決まるAttendance Pointsと上位プレイヤーの参加数から決まるTop Player Points(以下TPP)によって決まります。

TPP (Top Player Points)
 まずTPPですがJPRの場合は前期のランキング上位者をTier分けしてTierごとにポイントを持ち、大会に参加した場合そのポイントが大会のTTPに加算されるという形でした。本ランキングは第一回のランキングなので、2021年の大会結果をもとに作成されたOrion Rank JPとPG Stats top100 v.1をもとに上位プレイヤーを決定しています。

 この2つのランキングどちらも載っているプレイヤーは順位の平均値、片方のみの場合のその順位が1~10位をA Tier,11~30位をB Tier,それ以下をC Tierとし、A Tierは100pt,B Tierは50pt,C Tierは20pt与え、大会に参加した上位プレイヤーの保有ポイントを合算した値をTPPとしています。例えばA Tier 3人、B Tier8人、C Tier8人の場合TPPは3*100+8*50+8*20で860ptです。

 海外大会のTTPを決める際も同様のことをしています。使用しているランキングはPG Stats top100 v.1で5枚あるランキング画像のうち1枚目に載っているプレイヤーA Tier,2,3枚目をB Tier,4,5枚目をC Tierとしています。

Attendance Points
 参加者数の3倍の値を合計した値がAttendance Pointsとなります。ただし参加者数が1000人以上の場合は3000固定です。上限を設けている理由はある程度人数が増えるとそのうち上位プレイヤーはほとんど変わらなくなるためです。上位プレイヤーが変わらないのにTTPが過剰に上がるのを防止するために上限を設けております。

 上限として1000人を用いていますが、この値は直観です。Haruki様がこの理論を提唱しており、私自身も納得したためHaruki様が感覚で言っていた1000人を採用しています。1000人越えの大会はそうそうないので、実際のところわかりませんがランキング作成経験の長いHaruki様の言うことなので勝手に信用させていただきました。

優勝ポイント・獲得ポイント

 TTPの値で大会ごとにTierを決め、TierごとにTTPに補正値をかけた値が優勝ポイントなります。補正値はTierが高くなると高くなり、大型大会を重視した結果となっています。

 その理由として日本最大規模大会篝火の2日目に残るのは相当ハードルの高いものとしてとらえ、地方の大会の優勝者が篝火2日目確定ラインよりもポイントが高いのはいかがなものかと考えたためです。

 獲得ポイントは優勝ポイントをもとに算出し、優勝者は優勝ポイントを獲得し、2位は1位の0.7倍、3位は2位の0.75倍、4位は3位の0.75倍…となっています。優勝とベスト8を評価するため、その部分だけ0.7倍とし、それ以外は0.75倍となっています。これはJPRと同じ仕組みとなっています。

3. 多くの大会を集計対象としたランキング

 start.gg以外を用いていても64人以上の大会ならば集計しており、海外大会も集計対象としています。理由は先ほど述べたとおりです。

 また対象とする大会を多くする以外にもプレイヤーが獲得できるポイントの数にも違いがあります。JJPRやJPRでは獲得ポイントのうちの大きい順から4つや6つを集計対象としていますが、本ランキングではすべてを対象としています。

 そうしたのは大会での爆発力だけでなく安定感も評価対象としたかったためです。上振れのみを拾うよりは全体を見るので安定感を評価できますが、大会に多く出場している人が過大評価されてしまうという問題があります。今回のランキングでも案の定問題となりましたが、今までは上振れを拾うのが主流だったので全体を見るランキングもあってもいいのではないかと思い、とりあえずこのまま継続していきます。

4. 未完成のランキング

 Ver.0としているのはこのランキングに問題が多く存在し、個人的に理想となるランキングではないためです。問題点は後ほどまとめますが、ver.1がこのランキングの理想の形にかなり近づくと考えているためver.0とさせていただいています。

今後の課題

 本ランキングの問題点は自分の気づいていないだけで無数にあるかと思いますが、今後修正すべきだと考えている点を述べます。

1. TPPがちゃんと機能していない

 今回Top Playerは2つの海外ランキングを参考にしましたが、上位プレイヤーを完璧に対象とし切れていませんでした。
 
 2021年の大会結果をもとにしたランキングのため、あcola選手はもちろん、DIO選手、あしも選手など他にも多くの選手が対象となっていませんでした。そのためちゃんとTPPが機能できていないというのと、日本のスマブラ環境においてTop Playerが50人だけでは足りませんでした。

 参考にしているJPR2019後期でも100位までを上位プレイヤーの対象としていたので、次回はもっとTop Playerの幅を広げてD Tierなどで範囲をもう少し広げる必要があるかと思われます。

 またTop Playerは自身が出場する大会の評価を上げるため、獲得ポイントが高くなりやすく、Top Player一人だけが出場して優勝するというような場合は過剰にポイントを獲得しています。ランキングのルール上仕方のないことではありますが、次回のランキングでは対策が必要です。

2. 大会に多く参加する人が過剰評価される

 こちらについてもランキングの仕組み上予想はされていましたが、思っていたよりも大会参加数に差が生じていました。大会入賞数1回の選手はさすがに妥当な順位にならないため除いていますが、それでも入賞数2回から15回までかなり幅が広いです。

 シーズン中の上位の結果だけを対象とすると安定感を評価できないので、避けたいところですが次回以降何かしら対策が必要です。

3. 地方ごとの大会数による有利不利

 主に大型大会(B Tier以上)が開催される関東と関西で今回大会数に差があり、そのため関西プレイヤーがポイントを獲得しやすい傾向が見られました。このような差をなくすためにはどちらかの地方のポイントに補正値をかけるなどがありますが、遠征で完答プレイヤーが関西に行ったり、その逆もあるためただ補正をかければいいというわけではないので、どうしたものかと思っております。

 以上3つの課題に明確な答えはまだ見つかっていないので、解決策やアイデアがある方はコメントを頂けますと幸いです。

2022年上半期TOP Player

2022.7.2追記 画像のランキングにミスがありましたので修正しました。

 今回ランキング1位だったShuton選手の成績をまとめたデザインをしてみました。Shuton選手おめでとうございます!
 出場した大会すべてにおいてベスト8を逃すことなく、強豪のひしめく中安定した活躍を見せてくださりました。来期の活躍も楽しみにしております。

 今回はデザインをしたのはShuton選手1名だけですが、今後はPGRやJPRのようにもっと多くの選手のものを作成したいと考えています。ただ今回一つを作成するだけでも大変だったので協力者してくださる方がいらっしゃると非常に助かります。自分にデザインは難しかった…お礼はリクエストの分析をするくらいしかできないかもしれませんが…

ランキングの利用について

 許可など取らずに利用していただいて構いません。ただしこのランキングデータを販売したり、ランキング結果から特定のプレイヤーを誹謗中傷する行為に用いるなどはお控えください。一般的な利用範囲であれば問題ありません

終わりに

 今回は分析と全く違ったランキングを作成してみました。かなり骨の折れる作業で過去一長い記事となってしまいました。来シーズンも分析しつつランキングも作成してスマブラ観戦を楽しんでいきたいと思います。

 ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後もランキング作成や最上位勢の分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。また、何か指摘や質問、リクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。

参考

JJPR
https://smashrating.tokyo/jpr

じゃく
じゃく様運営アカウント:JJPR Upsets

篝火

Twitter
HP

まえだくん様
Twitter
YouTube

マエスマTOP
マエスマHIT

スマバトSP
Twitter
HP

Shogun様note

Haruki様JPR2019後期の解説と、Q&A


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