『キッチン』吉本ばなな 生きていれば受け入れられないことも起こる。 大切な人を突然失うこともある。 そういうときほど、自分が何を思ってるのかわからなくなって混乱してしまう。現実から逃げたり、別のことで気を紛らわせたり、自分の感情を誤魔化したり、そうやって目の前の現実を生きると思う。 自分の感情を誤魔化して、自分が感じた悲しみとか辛さとかがどんなものだったかわからなくなっちゃうことはよくあることだと思う。 この本のなかで生きる人たちは、自分の心がわからないときはわか