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料理嫌いの結婚生活


料理嫌いの元凶

料理が好きでも嫌いでもない私は、将来の実用性の為だけに調理師免許が取れる学校に進学した。その手の仕事や結婚をするにせよ、しないにせよ、料理が出来て損はないと踏んだからだ。

しかし調理実習は地獄だった。まず、普段一切料理をしないから、事前の説明を講師から受けてもピンとこないし覚えてられない。複数の料理を同じ班の4人で同時進行で進めていく作業の難易度の高さに疲弊。オロオロしてるうちに他の子が全部やってしまい、何をしていいか分からずほとんど洗い物をして過ごした。それでいよいよ料理が嫌いになった。毎日ストレスで過敏性腸症候群 故の腹痛に悩まされた。早退は何度もした。

料理嫌いの為の料理教室

婚活を始める時、仕事でとても稼いでるとは言えない私は、せめて料理は出来ねばと重い腰を上げる。よくある街の料理教室は、学生時代の調理実習の二の舞になるのが目に見えた。他の人がテキパキやって おいてけぼりで、自分自身は何も身に着かないのだ。

なのでオンラインの、しかもマンツーマンの料理教室を受講することにした。インスタ映え目当てのお洒落な料理ではなく、本当に料理をきちんと勉強したい人向けの教室だ。

講師の人はみんなすごく丁寧で優しくて、手先が不器用な上 理解力が無い私にもイラついたり怒ったりする様子ひとつ見せずに指導してくれた。「肉じゃがってどれくらい煮込むと思う?」という質問に「え…3、4時間くらい…?」などと本気で答えるレベルの私である。(先生は爆笑していた。)

学校卒業と同時になんとか調理師免許を取れたが、料理が嫌いすぎて全然知識が身に着かず、試験前だけ詰め込んだ結果がこれである。

進路に悩んでる学生さんは、自分が少しでも嫌いなことを選ばないようにしてほしい…。嫌いだとなかなか頑張れないし身に付くものも身に付かない。毎日嫌いなことばっかり勉強するのは相当しんどいぞ…。その先に自分のなりたいものがあるからその手段として、という場合を除いては絶対にやめておいた方がいい。

話を戻そう。

その料理教室のおかげで、料理のトラウマは解消され、以前ほど嫌いではなくなった。得意料理も出来た。

献立決められない期と健康診断結果


結婚後。独身時代は半年に1度しか握らなかった包丁を、ほぼ毎日握り料理をする自分が信じられなかった。凝ったものはできないけど、旦那さんは毎日美味しい美味しいと喜んで食べてくれた。

そして半年後。新しい料理に挑戦する気力がなくなってきた。作る物がループするようになってきた。同時に、健康診断で旦那さんが脂肪肝と診断された。そういえば、出会った頃より随分お腹が出ている。これはやばい。

ミールキットとの出会い

「栄養バランスが良い食事を作らねば。」とは思うが、自分の技量と時間と体力には限界がある。そして何より、この頃から献立を考えるのがしんどくて憂鬱になっていた。仕事終わりに作るのが嫌だからといっても、休日に2日分の料理をまとめて作るのも体力的に辛くなってきた。悩んだ末に、ミールキット(カット済みの食材、調味料、レシピが入ったセット)を注文することにした。

私が選んだのはコープ自然派(普通のコープはミールキットをしていなかった)。毎週届くカタログでキットを注文し、週1、2回配達してもらえる。

これで私の家事はめちゃくちゃ楽になった。

毎日献立に悩まなくていいし、買い物に行く時間はぐんと減った。食費は大幅に減った。普段食べない食材を選んだり、初めて知る料理を選んでレパートリーが増えた。

そして何より、フルタイムの仕事でクタクタになってからでも、ミールキットならすでにカットされた食材を炒めて付属の調味料を入れるだけで大体の料理は完成するのだ。料理で一番嫌いなのは野菜を洗って切る作業の私は大喜び。

仕事の日はミールキットのメイン料理とスーパーのお惣菜。体力に余裕があれば副菜を作る。休日は、仕事日にはできない部類の時間がかかる煮込み料理など。自分で献立を考えるのが週2、3回ほどで良くなった。これならそんなに悩まなくて済む。休日一人で好きなことして過ごす時間も増えた。ミールキットに生活を救われた。感謝しかない。ここまで絶賛すると回し者のようだが、そうではない。

毎日何もかも自分でやる必要はない。せっかく便利なツールがあるなら、使った方が絶対に良い。メンタルも安定して余裕が持てる。ミールキットはいいぞ。






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