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『ショーシャンクの空に』の「後味が悪い」理由3選

こんにちは! とけいです。

「後味が悪い!!」との評価が多い映画。

実は、超名作であります。

今回ご紹介する映画『ショーシャンクの空に』です。

意外に思われた方も、多いかもしれません。

ですが、よくよく本作を楽しんでみると、「たしかに後味が悪い」点が多いのも事実。

その大きな理由3選は、以下の通りです。

  1. おじいさんがひどい目にあうから

  2. 主人公の冤罪が晴れないから

  3. アンディーの行動を美化しにくい

そこで本NOTEでは『ショーシャンクの空に』が「後味が悪い」理由3選をネタバレ考察していきます。

ネタバレなしの『ショーシャンクの空に』の情報を知りたい方はこちらの記事をどうぞ▼
https://eigaba.com/the-shawshank-redemption/

それでは順にネタバレありで、見ていきましょう。


【1】おじいさんがひどい目にあうから

『ショーシャンクの空に』には、おじいさんの囚人ブルックスがひどい目にあうシーンがあります。

アンディとブルックスは、図書係として出会いました。

後に、性格のよいブルックスは、仮釈放となります。

こうしてブルックスはスーパーで働き始めますが、社会の変化についていけません。

辛い日々に限界を感じたのか、「ブルックスここにありき」と伝言を残して、この世を去ってしまいます。

これがあまりに重いシーンであるため、『ショーシャンクの空に』は後味が悪いとの評判が目立つようになりました。

【2】主人公アンディのえん罪が晴れないから

主人公のアンディは、陽気なトミーと仲良くなります。

ある日、トミーは「アンディの妻とその不倫相手を殺した」と語る囚人に会いました。

そのため、アンディがえん罪であることをトミーが証言すれば、アンディの無実が晴れて出所できる条件が完成します。

そこでアンディは所長に、

「トミーに法廷で証言させろ。そうすれば無実が証明される」

と訴えかけたのです。

トミーは口封じにあう

アンディは、元銀行員でした。

所長は汚職による裏金をアンディに作ってもらっていたのです。

裏金の件が公にバレるのは、所長としては困ります。

こうした不幸が重なった結果、所長は口封じのためにトミーをおびき寄せて、看守長に射殺させてしまいました。

アンディのその後

アンディは、冤罪を晴らすことはできないと諦めたのでしょう。

自力で、脱獄を決行します。

こうして自由の身にはなったアンディですが、結局、殺人の冤罪は残ったままです。

更には、脱獄・国外逃亡の新たな罪状まで加わってしまいました。

このようにラストシーンも見方によると、『ショーシャンクの空に』が後味の悪い理由になり得ます。

そして後味が悪い最も大きな理由が、次に話す「アンディーの行動を美化しにくい」点でしょう。

【3】アンディーの行動を美化しにくい

これまでお話しした通り、アンディーの服役していた刑務所は、完全に腐敗していました。

またアンディ自身も長い間、服役しています。

だからこそ金銭の私物化はエゴだ、という声も「後味が悪い」評価につながったのでしょう。

ここからは完全なる私見です。

完全な正義ではないため、アンディーの行動を美化しにくいという意見が起こるのもよく分かります。

ただ、もし自分がアンディーの立場だったとすると、自らの人生を守るために、必死だったわけで。冤罪なら、なおさらで。

「僕はやっていない」

無実を語るアンディ。

ですが、最後まで本作は「本当に彼は罪を犯していないのか?」

その真実を映画『ショーシャンクの空に』はひた隠しにしました。

つまり冤罪であれば、アンディの肩を持ちたいし、冤罪じゃなければ、こいつは悪人だし。

つまり原作者スティーブン・キングの巧妙なトリックにより、観客は「後味が悪い。はたまた傑作か」論争に巻き込まれたのです。

冤罪だと、仮定します。

脱獄後に、完全な正義を勝ち取る。そんな余裕など到底なかったようにも思います。ちょっとお金も得たい。

どうせ、もうメチャクチャな人生なのだから。気持ちは分かる。

ですので、個人的には主人公アンディーの選択には納得できます。

また違う感想に、なる気持ちも分かります。

とくにもし本当に罪を犯していたのであれば、考え方は180度ひっくり返るでしょう。

ここら辺は本作を楽しんだ上で、あなたもぜひ考えてみて下さい。

映画は自由です。意見も、自由です。

まとめ

『ショーシャンクの空に』の「後味が悪い」理由3選を話してきました。

刑務所の腐敗化やアンディーの行動など、後味が悪い評価につながりそうなポイントはたくさんあります。

個人的に本作を楽しんで、一番感じたことは「これでこそ人間だなあ」という点でした。

所長の立場を活かして、私腹を肥やしていく。
かつてのビジネススキルを活かして、刑務所内で地位を上げていく。

生存本能や人間的な欲求がこれでもかと詰め込まれた傑作だと感じています。

何より、年を取って人生の経験を深めて、『ショーシャンクの空に』を改めて観賞すると、また感想が変わりそうだなあとも思いました。

とにもかくにも、一度は観てほしい映画です。

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