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「組」=「会社」良い組織の作り方

 良い組織って何だろう?会社に入ってそんな事を考える。より力を発揮する組織はどんな組織なのか?

私は3年前から「会社」という組織に入ったが、それまでは、宝塚歌劇団の「月組」という組織にいた。

 「会社」に入って驚いた事は、ポジションや仕組みがしっかりと作られている事である。「会社」には「部長」や「課長」等の役職がある事は知っていたが、実際にそう呼ばれる世界を目の当たりにして、そういった役職に対する意識の重さ、先ず会社名があって役職があって人が存在するんだと始めて知った。
勿論、宝塚だって「歌劇団」があって「組」があって芸名があるが役職で言うと、「トップ」・「組長」・「副組長」以外そんなに差は無い。「会社」という場所が役職をつけるのは組織を上手く動かす仕組みを作る為である。これをやるという目的があり、それを実行していくときに、誰が誰の指示を受け、それを実現するのか。多くの人が関わって、結果を生み出すためのより良い(?)システムであったのだと思う。


 宝塚の場合は年功序列という「上下関係」がそれを務めている部分は大きい。それもとても厳格に守られているのは「憧れのタカラジェンヌである」という事と「舞台で活躍したい」という強い願望の価値も大きな理由である。組長は80人程の「組」の組子を纏め、一つの方向に向かわせなければならない。しかし、そこには多少の競争が生まれる。敢えて競争をさせる。こうやりたいああやりたいという目標をそれぞれが持ち、それを達成する為に奮闘する。そんな時、良いお手本を示す上級生がいると下級生はぐんぐん伸びていく。でもそのやり方に危険が潜んでいる事もご存じの通りである。全ては健康的に行われる必要がある。健康的に行われると、組力は断然アップする。この健康的にというのは=「ポジティブに」という事。誰かより上に立ちたい。目立ちたいといった負のエネルギーでは大きくなっていかないし、気持ち良くない。競争はストレスにもプレッシャーにもなり得る。その人その人の能力を見ながら小さな目標を少しづつ与えていく。過度に期待したり、本人の望んでない事を要求してしまうとたちまちその子は苦しくなってくる。自分の考えや理想を押し付ける事になる。

「組」に良い刺激と活力を与える事はとても難しい。

 会社組織には「部署」がある。「人事部」「宿泊部」「料飲部」「宴会部」「人材開発部」「経営戦略部」「管理部」…兎に角大きければ大きいほど一杯ある。宝塚には「組」しかない。例えば「ダンス部」「芝居部」「歌部」とかがあってそれぞれが専門的にどうすれば延びるのか考えるとか、「人材開発部」とかが下級生の指導法について考えるとかしても面白いかったかもしれない。「管理部」が組の規則が必要か必要でないか考えるとかしたり。今になってみるとそんな事してみたかったと時々妄想している。

「人事部」の部長と、「管理部」の部長はどのタカラジェンヌが良かったのか…誰に当てはめても出来ない気がする(笑)

 今、本当の意味で社会人となり、「組」という組織をもう少し細かく作りこんだら、どんな組になったであろうと言う妄想をしている。こんな事を考えてしまうのは…組長の性か…

すーさん


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