「チャット」について その1
前々から日本語で「チャット」の歴史について書いておきたい、と思っていながら中々やれてないので、
とりあえず手を動かせるとこから動かす、ということで何かを書いておく。
自前メモ的なあれこれ。一応その1とつけてはおくがつづいていくかはわからない。
「チャット」とは何か
今の「チャット」の意味
まず、その「チャット」という言葉自体についての何かを列挙だけする。
チャット (Chat) とは、インターネットを含むコンピュータネットワーク上のデータ通信回線を利用したリアルタイムコミュニケーションのこと。Chatは英語での雑談のことであり、ネットワーク上のチャットも雑談同様に会話を楽しむための手段である。
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%88&oldid=95343159
2023年5月24日 (水) 22:50 版
チャット(chat)は、インターネットでよく利用されるサービスのひとつで、本来は“おしゃべり”という意味の言葉です。インターネットでは、複数の利用者がリアルタイムにメッセージを送信するためのシステムをチャットと呼びます。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/basic/basic_service_08.html
《おしゃべりの意》コンピューターネットワーク上で、二人以上の相手とリアルタイムで短いメッセージをやり取りするシステムやサービス。また、それらを利用してメッセージをやり取りすること。
[補説]パソコン通信のサービスとして広まったが、次第にインターネット上で利用されるようになった。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%88/
「chat」とは、軽い会話や雑談を意味する英単語である。友人や知人とのくだけた会話や、インターネット上のチャットルームでのやり取りなど、フォーマルでない場での会話を指すことが多い。
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%88
インターネットが普及して、「チャット」が当たり前になっていることで、そのネット上の方でのチャットの意味を示す、もしくは先に記述されていることが多い、とは思う。
その語源自体も書かれたりはしているけど。
普通ならこれで終わっていいのだけど、今回はその語源から何時からどうなったか的に並べられるだけその辺の何かを並べる。
明治大正昭和初期の「チャット」
そして頼る国会図書館デジタルコレクション。
ここまで遡る必要はないけど、いいんだ、じぶんのためだから。
Chat, s. 閑話(カンワ)。小枝(コエダ)
https://dl.ndl.go.jp/pid/1871455/1/49
Chat, s. 閑話。小枝
https://dl.ndl.go.jp/pid/1871490/1/80
Chat (chat), n. 談話(ハナシ)。話。多言
https://dl.ndl.go.jp/pid/2938261/1/80
Chat (chat), n.; Chat-Ted, pp.; Chatting,ppr. 多言(シャベル)スル。空話(ムダバナシ)スル。話ス。
遡るまで遡るとこういう感じな意味合い、という例。
B. It is pleasant to gather around hthe glowing fire, and sing or chat and tell stories.
~
(18)乙 輝ける火のまはりに集まりて唱歌や戯談をなし又色々な話しをするのは心地のよいものです、
https://dl.ndl.go.jp/pid/1576003/1/23
ここからやってもキリはないのである程度飛ばす。
To Chat 内談する
(参照 2024-05-04)
https://dl.ndl.go.jp/pid/917139/1/31
chat 〔自〕談笑する。〔名〕茶話。
https://dl.ndl.go.jp/pid/921135/1/21
当たり前だけど、この辺でもまだ意味としてはそういうモノではありますよね、と。
またちょっと飛ばす。
*chat [tsaet]〔自〕雑談する. 〔名〕. chatter 〔自〕しやべる. treside chat 炉辺閑話
https://dl.ndl.go.jp/pid/1705631/1/30
やっぱりもっと飛ばす。
1980年代の「チャット」
chat おしゃべり,談話
https://dl.ndl.go.jp/pid/11975733/1/183
雑談する gossio; chat;
80年代の初頭ぐらいでもまあこんな感じではあったんですけど、
Communications では,多様なエレクトロニック・メール(Source Mail)のほか,Chat(Com-puSercve の CB Simulator に相当), テレコンファレンス,Mailgram と呼ばれるメッセージ送信サービス(同一メッセージを同時に多人数に遅れる)、 約100種の項目別広告(Bulletin Boord)などがある。
https://dl.ndl.go.jp/pid/2380396/1/28
この辺でやっと知られた「チャット」について触れられたものが出てくる。
この記事は「米国におけるオンライン・データベース産業の概要」という題のものからであり、いわゆるパソコン通信サービスについての概要で、
そのサービスのうちの一つ、The Sourceの項でのサービス紹介。
で、そこでチャットシステムが「Chat」として提供されてた証でもあるわけで。
Com-puSercveも当時のオンラインサービス、つまりパソコン通信サービスの名前。
CB Simulatorもそこで提供されていたチャットサービス。
CompuServe CB Simulator was the first dedicated online chat service that was widely available to the public. It was developed by a CompuServe executive, Alexander "Sandy" Trevor, and released by CompuServe on February 21, 1980, as the first public, commercial multi-user chat program.
at 09:04, 20 September 2023
https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=CB_Simulator&oldid=1176220248
というか、この電子工業月報のそれにコンピュサービスについてもかいてはあるから、前後することにはなるけど引っ張っておく。
① 加入者間でリアルタイムに会話ができる(CB-Simulator、 CB-Citizen Band),40チャンネルまで可能
https://dl.ndl.go.jp/pid/2380396/1/28
そんで他にそういう意味合いが出てくるのがもうちょっと後にはなる。
米国ではCompu Serve, The Souce という2大パソコン・コミュニケーション(テレコンピューティングと呼ばれている)・サービスがあり,十何万というパソコンがこれらのサービスを利用したパソコン・コミュニケーションを行っている.
~
サービス分野ではビジネスからレジデンシャル・コースまで多岐にわたり、情報検索,電子メールはもとよりCB(Citizen Band)シミュレータ,Chat(おしゃべり)などと呼ばれるアマチュア無線的コミュニケーションまでできるようになっている.
https://dl.ndl.go.jp/pid/3286826/1/22
これもパソコン通信についての概要とかについて書かれた事からのChatのもの。
CB(市民無線)シミュレータといってるだけあって、アマチュア無線模してたというか、そういうラインのものではあったわけなんですよね、チャット
こういうの以外ででもまあ元の意味としてのおしゃべりな意味としてのちゃっとのなにかもあるんですけど、それはもうひっぱるのはいいやと。
ひとまず、そういう例がでてきたとこでいったんくぎる。また追記もあるかもしれないけど。
だいたいの目的のやったあとのメモ
コンピュートピア 17(199) - 国立国会図書館デジタルコレクション
出版年月日1983-04
https://dl.ndl.go.jp/pid/3250069/1/48
>この通信にはCBシミュレーターというものを使う。
たぶんこれが日本で最初?にチャットについて書かれた事例にはなるのかもしれない。
外電が伝えるところによると,パメラさんが初めてコンピュータに出会ったのは彼女の友達の家。その友達は端末機を使って,全米各地とメッセージ交換による“会話”を楽しんでいた。これは端末機を使った,いわばハム無線みたいなもので,これが気に入ったパメラさんは自宅の自分の部屋にも早速1台買い込んできた。この通信にはCBシミュレーターというものを使う。オハイオ州コロンバスのコンピュサーブ社が販売しているもので,これを使うと,コンピュータ同士をリンクできる便利なものだ。
https://dl.ndl.go.jp/pid/3250069/1/48
この間違ってるとこがまだよくわかってない感じもあるなあと。
米国テレコミュニケーション事情 - 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/12056605/1/81
ザ・ソースの紹介をしているので、僅かながら「CHAT」についても書かれている。
CHAT(おしゃべり)とPARTICIPATE(参加)の選択は,いま現在システムにつながっている会員どうしで話し合うための方法です.CHATはそれによって他の会員と話をすることができます.それに対してPARTICIPATEは,何人もの会員がグループとして同時に話し合うことを可能にします。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12056605/1/81
一対一の会話と、多人数との会話の違いだろうか。
とにかく機能的には分かれて存在してたことになる。
プレジデント 22(10) - 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/2802628/1/180
>同社の「CBシミュレーター」なる通レスト·グループ)という特定のテーマの信サービス
>国立国会図書館内 限定
ASCII 9(5)(95) - 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/3250688
https://dl.ndl.go.jp/pid/3250688/1/149
>イムで会話が楽しめるCBシミュレータやユーザ-間でメッセージが交換できるEMAILなどは,新しい
>国立国会図書館内 限定
電気通信施設 32(9) - 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/2376142/1/79
電気通信年鑑 1983 - 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/11917982/1/333
コンピュサーブの名前、だけ
一応こっちに続く
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