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高校生とフットサル

「サッカーやってる高校生たちが蹴る場所なくて困ってるらしいんだ。月一でいいから、一緒に蹴ってくれないか」

1ヶ月前、元チームメイトの先輩から、そんなお誘いを受けた。

なんでも、コロナ禍の影響で部活が出来なくなりパワーを持て余しているらしい。

公園はボール禁止、夜は声を出せない。

蹴りたいのに、蹴れない。

そんな我慢をしている子たちがいると聞いて、すぐに答えた。

「いいですよ。やりましょう!」

かくして、元競技フットサルチームのOB vs 高校生チームという不思議なフットサルフレンドリーマッチが実現した。

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社会人になってから、「蹴れる環境がある」というのがどんなにありがたいものなのかを実感している。

高校生までは部活があるから当たり前にグラウンドでボールを蹴れていたし、

学生時代はリーグ戦があったから練習も試合も当たり前にできた。

社会人になると、自分で動かないと蹴る場所も、

一緒にボールを蹴る相手もいない。

高校生のうちからその状況になってしまうのは、きっと消化不良だろう。

でも彼らは工夫をして、「一緒に蹴ってくれないか」とチームメイトにお願いをしてきたらしい。

ちなみにこのチームメイトは40代なので、彼らとは20以上も年が離れている。

「よく彼らがお願いしてきましたね😁」なんてチームメイトには冗談を言ったが、年の離れた相手にも自分たちでお願いを出来るのは、

自分たちで考えてアクションを起こせてすごいなと感じたわけだ。

どんな子達なんだろうか、と楽しみに当日を迎えた。

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当日はあいにくの土砂降り。

3密を避けるために屋外ターフのピッチで予約をしていたが、せっかくの機会なので雨天決行で開催した。

余談だが…僕は雨の人工芝が1番大好きなピッチコンディションという物好き(?)なプレーヤーでもある。

1番基礎技術の差が出るコンディションで、他のうまいプレーヤーの真似ができたり

自分のプレーを確かめたりできるから。

あのボールが滑る感覚が何より大好きだったりする(笑)

「お願いします!」

と恥ずかしそうに入ってきた彼らとすぐにゲームを開始した。

最初の印象は「速い」だった。

さすが高校生。

プレッシャーのスピードも、スプリントのスピードも速い。

こちらも認知と判断スピードを上げないと、ボールをかっさらわれる。


かなり個人技に自信がある子たちだったので、こちらも個人技で対抗したり、

ときに少ないタッチ数でパスを繋いで打開したりといろんなフットサルのテクニックで対抗した。


5on5のゲームを3チーム回しで2時間。

彼らの楽しそうな笑顔と一生懸命ボールを追いかける姿を見ていたらあっという間に終了。

お互い抜かれても笑えたり、いいプレーには「ナイス!」と言い合える和気藹々とした雰囲気が楽しかったらしく、来月も開催されることになった。


もしかしたら今できることは、子供たちと一緒にボールを蹴っていくことなのかもしれない。

一緒に蹴ることで何か感じてもらえるものがあったらなら嬉しい。

おしまい⚽️

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