闘う僕たちの唄
年度末。
卒業や入学、入社や退職、そして、進級や異動、転勤。
4月から始まる新たな日々が幕を開けようとすると、なんかソワソワする気持ちがするのはきっと僕だけではないはずだ。
ときに胸が高鳴るような期待を胸に、
ときに目を瞑りたくなるような不安を胸に、
それでも前に進むしかないこの季節を僕はあまり嫌いに思わない。
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「28歳です」と言うと、世間一般から見るとどんなイメージなのだろうか。
若いのだろうか、それともだいぶ大人に見えるのだろうか。
なにはともあれ、かつて自分が思い描いた人生は28歳くらいまでのもので、ここから先の人生をどうしたいかなんて、考えたことはあまりない。
しかも、かつて思い描いた人生になれているかと言われたらそんなこともない。
何とか目の前の日々を一生懸命に生きている。といえば聞こえはいいが、
果たして自分の現在地はどこなのかは正直わからない。
仕事だって自分一人が頑張ったってできることは限られているし、理想と現実のギャップに胸が苦しくなることだってある。
理不尽な現象が目の前で起きていながらも、自分だけは正しくありたいと今日も無理に笑顔を作って1日を乗り越えて家に帰る。
そんな生活が連続していたら、これが正解かなんて毎日がわからなくなる。
この先の人生について考えたとて、幸せに過ごしたいなぁ。くらい漠然としたものだ。
別に高級マンションや高級住宅街に住みたいわけでもなく、煌びやかな外車に乗りたいわけでもない。
ただ、平凡な日常の中で誰かと一緒にご飯を食べて「美味しいね」って言い合えればそれでいい。
つまらない人生だと言われればそれまでかもしれないけど、少なくとも僕もそう思う。
確かにそれをいつまでも恋人同士として共有できたら幸せなことなんだろうが、時に共有できないことだってあるだろう。
そんなときにも支えあえるのが友達っていうもんなんじゃないか。
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人の感情というのはめんどくさいものであり、だから面白いものなんだと思う。
正直に言うと、僕は君のことが素敵だと思っているし、何を言っているんだと思うかもしれないが、君というニンゲンがとても好きだ。
好き=恋愛である、と言われてしまえば僕は今とてつもなく気持ち悪いことを言っているのだと思うが、心から君の考え方や生き様を尊敬しているからこそ素敵だなあと思っているから許して欲しい。
君の紡ぐ言葉はいつもまっすぐで、それでいて繊細だが、その繊細さが君の魅力的な部分なんだろう。
だから、多くの人が君の紡いだ文章を読むんだ。
それを僕はなぜか勝手に誇らしく、嬉しく思っている。
君は人に対していつもまっすぐ正面から接するし、常に全力なんだろう。
だから、君の周りはいつも笑顔で溢れているんだと思う。
そりゃ、時には無理に笑顔を作って演じることもあるだろう。
でも、そうしなくちゃ気が済まない性格で、手を抜く自分が許せなくなるんじゃないかと思う。
キャラ損だよな、と僕もたまに思うが、そんな自分がもっとも自分らしくあるという皮肉のような無限ループにまたはまっていくんだろう。
きっと、僕たちは似た者同士だ。
厳密にいえば、住む世界や見てきた世界、細かい思考回路は違うと思うが、多分、"見えている世界"は似たようなもののはずだ。
正直、ここまで似ている人と出会ったのは初めてで、ちひろさんに言わせれば、同じ星とまではいかなくとも、近くの星で生まれたもの同士なんだろう。
だからなおさら面白いなと思う。
ファイト!なんて口がさけても言えない。
もう十分頑張っていることをほんの少しかもしれないが知っているからだ。
多分、これからも闘う僕たちの唄を闘わない奴等が笑うだろう
だから、たまにはなにも気を遣わない相手に、吐き出す時間があったっていいじゃないか。
君が僕にそうしてくれたように、僕だって疲れた時は力になりたいと思う。
だれも僕たちのことを28歳だと思わなかったとしてもいいじゃないか。
また「ふざけんなよな!」って言い合って笑おうじゃないか。
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あと少しで新たな1年が始まってしまう。
そしてまたあっという間に1年が終わるんだろう。
今抱えている期待や不安を胸に、一喜一憂する毎日を過ごすんだろうが、
無理せず、それでいて自分らしく前に進んでいられたらいいなと考えた年度末だった。
それぞれの人が、それぞれの想いを胸に、
その人らしく前に進めますように。
おしまい。
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