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【20週俳句入門】四ノ型・けり


👇俳句についての記事をまとめてあります。
随時追記あり。ご参考になれば幸いです。 (≧▽≦)



●20週俳句入門

【20週俳句入門】とは、ゼロから出発して20週でまずまずの俳句を作れるようになる、という入門書です。
俳句を始めて1年。まだまだ入門レベルなので、こちらの本に沿って勉強してみようと思います。
(b`>▽<´)-bイエーイ☆゛

⚠️例句などは本から引用させていただいてます。



1週~7週は準備編。
8週~20週は実作編。
【実作編】には四つの型が出てきます。
一つ目~三つ目の型については、上記の【俳句学習ノート】をご覧下さい。


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●四ノ型・基本型

四つ目の型も【基本型】と【応用型】があります。
まず基本型についてまとめます。

●四の型・基本型
①上五に名詞季語
②中七・下五はひとつながりのフレーズである
③中七・下五は上五の季語と関わりない内容である
20週俳句入門より


例:はつあらし佐渡より味噌のとどきけり  久保田万太郎

季語は初嵐/初秋
八月になって台風の前ぶれのような強い風がはじめて吹く。そんな風の吹く日に、佐渡から味噌がとどいた。
「はつあらし」と「佐渡より味噌のとどきけり」というフレーズの間には表面的にはなんの脈絡もない。
が、そうは言うものの、この両者のあいだにはかすかなひびき合いが感じられる。
初嵐は秋の到来を思わせるが、これからさわやかな季節になれば、味噌汁や味噌を用いた食べものも、うまくなるだろうという期待感も生まれる。
そんな目に見えぬ糸が二つのあいだにピンと張って、ひびいている。

例:水馬あめんぼう弁天堂は荒れにけり  川端茅舎


●四ノ型・応用型

●四ノ型・応用型①
①上五に名詞季語
②上五で意味の断絶がなく、中七以下にかけてつながっている
③一物仕立てに近い詠み方
20週俳句入門より


例:冬の虫ところさだめて鳴きにけり  松村蒼石

●四ノ型・応用型②
①上五に名詞季語
②季語に「てにをは」がつく
③一物仕立てに近い詠み方
20週俳句入門より


例:松茸の椀のつつつと動きけり  鈴木鷹夫


●四ノ型・応用型③
①中七に季語
20週俳句入門より


例:くろがねのの風鈴鳴りにけり  飯田蛇笏

例:松風に筍飯をさましけり  長谷川かな女



●「けり」の3つのポイント

①「けり」は決断の切字
はじめから「これでいくんだ」「これしかない」と肚をくくっている。「あれか、これか」と省略に迷っていたんでは「けり」はひびかない。

②上五と中七勝負
はつあらし←→佐渡の味噌(とどきけり)
水馬←→弁天堂(荒れにけり)
松風←→筍飯(さましけり)
上五と中七だけで既に二物衝撃が行われ、それぞれの句の核はここの部分だけで完成されている。下五は素朴で明快な動詞となることが多い。

③ 「けり」は活用語の連用形にしかつかない


👇こちらは「けり」を文法的にまとめた記事です。



●四ノ型実作してみた

決断の切字「けり」ですが、下五におくことが多いので、一物仕立てで詠むものだと思っていました。
基本型が二物衝撃だったのに驚きました。応用型は一物仕立てに近い詠み方ですね。

きりぎりす百一回を鳴きにけり  袋小路綴乃

▪️季語は【きりぎりす/初秋】
句歴一年になりますが、ほとんど「けり」を使ったことがありません。
令和四年八月の俳句生活の人選にひろっていただいた句がこちらです。
応用型①の詠み方です。上五に名詞季語で中七以下に意味の断絶はなく一物仕立てです。


新たに作句をすると時間がかかりそうなのでとりあえず記事をアップします。句が出来たら追記します。🙇‍♀️

四ノ型、ぜひ作ってみて下さいね🖐
【20週俳句入門】オススメです。


ではでは🎵
読んでいただきありがとうございました。
(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪


袋小路 綴乃ふくろこうじとじの



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