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Day Three 魔のゴルムド駅

深夜二時 ゴルムド駅(格尔木站)に到着。
標高2800メートル。
昨晩は西寧駅にて列車を乗り換える直前から軽い頭痛が始まり、それが乗換後も続きフェースブックに生存報告を書き終わると同時に布団にくるまりなんとか眠りについた。

ゴルムド駅(格尔木站)


11時頃だっただろうか、頭痛にさらに嘔吐感が重なって眠りから覚める。師匠は横でイビキをかきながら快眠のご様子。
水を飲み横になるも、ますます吐き気が増すばかり。さらには全身の毛穴という毛穴から冷や汗が吹き出してくるのがわかる。30分ほどもんどり打っていただろうか、ついに「俺はここで死ぬな」と覚悟する。しかし死んで師匠に迷惑がかかるのはマズイ。

意を決して師匠を起こしにかかる。
「師匠!」と囁くも反応なし。さらに声を振り絞り「師匠!」と叫ぶ。やはり反応なし。
仕方なく体を揺する。全く反応なし。
申し訳ないがパンチを二発お尻に叩き込む。
「う、ぅうん?」ようやく起きてくれた。「師匠ヤバいっす、死にそうです!」と声を絞り出す。
「あっそう」という言葉を残してまた深い眠りにつかれました。
こうなりゃ外に助けを求めるしかない、そう思った瞬間、全身から冷や汗が吹き出し、遂に数十年ぶりにリバース!二連発!
しかし幸か不幸か昨夜はなにも食べておらず、固形物として出るものもなく、胃液が出ただけでしたが、昼食べた紅焼牛肉麺の後味がしたのを覚えています。一粒で二度美味しい・・・いまなら言えますが その時はそんな余裕もありませんでした(^-^;

リバース後 胃痛はあるものの気分はすっかり良くなりあっという間に眠りに。目が覚めると丁度このゴルムド駅に着くところでした。
これで2800メートルは克服できたのでしょうか。目指す拉薩はさらに千メートル高いのです。あと何度リバースすることになるのか、人生でもこれまで感じたことのない恐怖感を体験しております。


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