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【実践紹介編】TTL41「プログラミング教育って何するの?」(動画あり)

2021年3月27日(土)20:00~22:00
第41回 問い立てラボ
「プログラミング教育って何するの?」
〜教育の可能性を広げるプログラミングを体験しよう〜

の実践レポートである。
今回は小学校の先生高校の先生から実践紹介をいただきました。
【体験編はこちら】https://note.com/toitatelabo/n/nb78e5661a860

なぜ、プログラミング教育を導入するのか?

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 身の回りの家電をみると、冷蔵庫の温度を感知したり、洗濯の量を感知する洗濯機や、部屋の温度によってエアコンの強弱を決めたりする。これらはすべてコンピューターを効果的に活用している。これを知ることも重要なこと。

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文部科学省「小学校プログラミング教育の概要1」Youtubeより

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小学校でのプログラミングは3種類


テキストブロック型・・プログラムを組んで、PC上で実行する

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ロボット型・・・・・・プログラムを組んで、レゴなどの物が動く 

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アンプラグド型・・・・PCを使わず、動きや順序を考察する

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プログラミング的思考とは?

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 プログラミングの目的は明確なのだが、いつ、どこで、どのくらい、どうやって行うかは決まっていない、つまり各校が自由に決めて行える。(最初は戸惑ったという)

ロボット型プログラミングの実践例

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 LEGOを用いてカエルのロボットに指示を出すプログラミングを作成。目の前に障害物(蜘蛛やヘビ)が来た時にどのようなプログラムを組むかは児童生徒の工夫が現れる。ここで大事なことが、上手くいかなかったときに、何が原因かを考え直す、これがまさにプログラミング的思考が養われる場面だ。

理科×プログラミング 実践例

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 理科の授業で電流の流れを学んだあとに、モーションセンサーを用いて、人の動きを感知して電気が点灯するトイレのような、電気のプログラミングを組む実践例。

まとめ&感想

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【山﨑の感想】
「プログラミング的思考」つまり、プログラミングならではの”見方考え方”があると解釈した。それは私の言葉に置き換えると「失敗大歓迎!上手くいかなかった(デバックが見つかる)ら何が原因か考え、改善し、再挑戦する」、この「トライ&エラー」を楽しみながら行うことと解釈しました。

高校の実践より

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 令和4年度からの新カリキュラムをみると、「プログラミング」は授業の一部で扱うことになっている。恐らく年間8~15時間くらいの幅で学校の裁量によってプログラミングが行われることが予想される。(山﨑個人的には、情報の問題発見・解決の探究の授業もどんなものか気になる…。)

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【高校 授業実践1】Swift Play Grounds

STEP1.「家の近くの信号の移り変わり流れ図を描く」

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 休校中ということもあり、プログラミングの構造や手順の理解を促すために、「流れ図」を描くワークを行った。

STEP2.「Swift Play Grounds」の実践(Mac or iPadのみ対応)

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 チュートリアルが親切で、コードを選ぶ簡単な操作でプログラミングの流れがゲーム感覚で学べる。生徒は自ら学んでいくため、教師の指導は特に不要となる。
しかし、これまで順調に進んでいた生徒も「条件分岐(if, if else)」になると生徒は詰まるようだ。

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STEP3. プログラミングの説明書作成ワーク

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 後輩たちへ自分たちの学びを残すために9人が共同作業をして作成したという。

【高校 授業実践2】Excel VBA「サイコロ一万回投げるシュミレーション」

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「Excel VBA」 と「Swift Play Ground」は方言みたいなものだから、構造や流れは同じだと指導した。すると、過去にも同じ「Excel VBA」をした生徒たちに比べて、「Swift Play Ground」を経験した生徒たちの方が圧倒的に「Excel VBA」の習得が早く、予定していた時間が余った。
余った時間を「Progate」を使って、Java Scriptを勉強した。

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【山﨑の感想】
 ① 私が最も驚いたのは、サイコロのシュミレーション(これは数学の確率統計の分野)を行う際に、「それってSwiftの○○だよね!」という生徒がいたという。これは前時で身に付けたプログラミング的思考が転移した(活用された)結果だといえる。このように、プログラミングの学びを日常生活や社会で転移する可能性があるから、学ぶ意義は高い。ちなみに、プログラミングだけでなくて、どの教科もそうなる必要がある。
 ② 後輩へ「説明書を残すワーク」が素晴らしい。そして、後輩が、それに書き加えたり、更なる発展的な活動をしたり、学びが受け継がれ、上回る好循環がうまれる仕掛けは巧妙な指導だと思った。このような好循環は教育全般的で望ましい姿だ。

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